「かなりの問題作」リアリティ　hkさんの映画レビュー（感想・評価）

様々な偶然が重なり、国家機密を漏洩した女性の物語。まだ記憶に新しい事件を題材にしている。
報道された当時はセンセーショナルだったが、リーク合戦の様相となり、結果うやむやになった。
この映画を見る限り、やはり疑惑は事実ではないかと思う。
捜査官は何度も『任意だ』と断りを入れるが、女性はすんなりと受け入れ、心ここにあらずでペットの心配ばかりする。
柔らかな口調の世間話で、女性に語らせようとする捜査官。これが常套手段なのだろうな。
女性は『スノーデンではない』と言い、捜査官も『魔が差したんだろう』と理解を示す。
職場で自身の能力を評価されない不満、恋人との別れ、機密にアクセス出来る資格。憂さ晴らしか、自己顕示欲か。
主義主張は無いとしながら、自国を『憎んでいる』。
何十年後かに、この事件の顛末を伏せ字にせずに映画化してほしいと思った。