劇場公開日 2024年1月5日

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「多様なテーマが詰め込まれた圧倒的な映画」コンクリート・ユートピア ボブさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5多様なテーマが詰め込まれた圧倒的な映画

2024年1月6日
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鑑賞方法:映画館

能登半島地震の悲しい報道に接しているから鑑賞に躊躇いと抵抗感があって、どうするか?と迷っていた。でもアカデミー賞の韓国代表作品を観たいという願望が勝った。冒頭シーンからすごい。容赦のない展開と描写で終始圧倒される。災害映画というと大袈裟で悲劇的なトーンにより観る側は重苦しい気分になるのが一般的だ。でも本作はどこか軽めのタッチで始まる。小さな笑いやコミカルな音楽、余裕がある。そこがまず上手い。内容は壊滅的災害時に露呈する人間同士の醜い争いや「業」だけでなくサスペンス要素も色濃い。だからぐいぐい引き込まれる。イ・ビョンホンの演技は圧倒的だった。冴えない不気味な男から、群衆ともみくちゃになって闘う勇ましい男だったり。凄みを増している。とはいえ内容が内容だけに応えた。。「おもしろいものをみた!」という充実感と現実の災害を連想してしまうしんどいさ。今観るのが辛い人は時期をずらして鑑賞してもいいかも。間違いなくおもしろい映画だから。

ボブ
ボブさんのコメント
2024年1月7日

こういう処で邦画との差を感じますよ。

ボブ
大吉さんのコメント
2024年1月6日

最初の方の笑いやコミカルな音楽で、リアリティーを求めてはいけないと気づかせる、上手いなと思いました。

大吉