「予告でコメディと思った。前半、頭脳戦かと思ったら突っ込み所満載。けど面白かったし、父の娘を想う気持ちが伝わってきてとても良かった。僕は木村多江さんと板倉さん(インパルス)を見に行った。」映画 マイホームヒーロー マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
予告でコメディと思った。前半、頭脳戦かと思ったら突っ込み所満載。けど面白かったし、父の娘を想う気持ちが伝わってきてとても良かった。僕は木村多江さんと板倉さん(インパルス)を見に行った。
始まって10分ぐらいで、哲夫(佐々木蔵之介さん)、まさか、のこのこ土砂崩れの現場に行かないよな、と思ってたら双眼鏡で現場を見てる場面が出てきてズッコケた(死語 ? ^^)。 アホか哲夫、犯人は現場に戻っちゃいけないんだぜ。テレビのサスペンス劇場とか見てないのか? ホシはコレでよく失敗してシッポ捕まれたりするんだヨ。 ダメだよ、サスペンス劇場見なくちゃ、ミステリー作家なんだから。 案の定、哲夫はそこで知り合いの刑事安本(談春)と鉢合わせする。だから言わんこっちゃない。まったくもう。
安本は哲夫との別れ際、バードウォッチングしに来たという哲夫に 「今この辺りではどんな鳥が見れる?」 と尋ねる。哲夫と安本のあいだに緊張が走る。安本が刑事としてカマをかけたのか、知り合いとして世間話をしたかは分からない。劇場のみんなもかたずを飲む。 「XXかな」とうまく答えた哲夫に、「なんだ哲夫、やるじゃん」と見てるこっちもホッとする。やれやれ、この場はなんとかしのいだぜい。
ところが安本は部下に、「XX(鳥)を調べろ」と指示を出す。刑事の勘でピント来たのか、一応形式上、哲夫の発言のウラを確認しとくかと思ったのか。僕は安本の目付きや部下への指示の出し方から、なんか腑に落ちないものを感じたベテランの勘だと思った。
おっ、安本、敏腕じゃん。これはこの後、安本と哲夫の知略を尽くした心理戦、頭脳戦が始まるのかな? スゲー楽しみ、ワクワクしてきた。と思ったらなんと哲夫はあっさりゲ○しちゃうし、安本も殺られてしまう。ありゃ、なんてこったい、かなり意外な展開。
で、この後、警察署内で刑事が殺された事も含めて後半はツッコミどころのオンパレードとなる。レビューの印象アイコンに”ツッコメル”がほしくなる。
理由は明らかで、このあと哲夫(アホ)が対決する半グレのボス志野(津田健次郎さん)と殺し屋窪(音尾琢真さん)もアホだからである。アホ vs アホのアンポンタン対決となって、両者共に有り得ん行動だらけだ。哲夫の協力者大沢(宮世琉弥さん)も当然アホである。
*今ここまで書いて映画キャスト欄で人名確認したら、哲夫と安本の漢字が間違ってたことに気付き、自分のアホも判明した(ホントは既知 ^o^; )。直すの面倒なのでこのまま行く。ナイス。
例えば、まず協力者大沢。哲夫と出会った時、「僕、間野会と戦う武器たくさん持ってるんですよー」と自慢げに言うから、どんな凄い魔改造した重火器が飛び出すんだろうと思ってたらパチンコ(スリングショット)。唖然としたよ。相手はピストル持ってんだぜ。しかも、パチンコ外すし1発しか撃たないし、そのままボーッと突っ立っててスグ殺られちゃうし。実はあとで「生きてたんかー」と突っ込まれるわけだが。
次に殺し屋の窪。自分の銃を置いて暴発銃を使ってケガをする。 ハア? その上ワザワザ御丁寧に上着まで脱いでダメージ増大させるしー。
最後の海辺での哲夫と野間の頂上対決は、よくある双方アタマ悪すぎて見ててイライラする展開。お前ら能書き垂れたり、それをウダウダ聞いたりしてないでサッサと燃やすなり撃つなりしろ。燃えたら早く小屋から出ろ。
あと哲夫がアホだからパートナーの歌仙(木村多江様々)もやはりタコだ。似た者夫婦とはよく言ったものだ。息子の明とちゃんと予定どおり人質になってる。しかも家で。さっさと逃げて隠れんかい。
映画がボケて僕が突っ込む掛け合い漫才の様相。ただ結末や、10億はどうなるんだとか、娘(斉藤飛鳥さん)にいつバレるのか、バレた後の親子関係はどうなるんだとかストーリー自体には興味を持って見ていたので面白かった。TVドラマは見てなかったが、見てたらやはり結末は知りたいだろう。
それに娘を思いやる佐々木蔵之介の演技がよくて心情が伝わってきた。ゴジラではああいう演出だからね。
あと、斉藤飛鳥の顔、小っちぇ~。小学生の握りこぶしか、コンビニのおにぎりぐらいしかないんだよ。いやホント。
それとアホの上塗りだが、映画の冒頭で、斉藤飛鳥にならタイホされてもイイと思った真のアホが多数いたことを確信する。サンドバッグに叩き込んだローキックは御免こうむるが。