「時代を作った天才」トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
時代を作った天才
日本の音楽シーンに、トノバンこと加藤和彦がいかに稀有な存在で、時代を作った天才かがよくわかるドキュメンタリーでした。
また、私の青春時代に欠かせないミュージシャンの一人だったな、と改めて思いました。
ほぼ引退した拓郎や、亡くなった坂本龍一・高橋幸宏らのアーカイブ映像もあって、全体に追悼ムード。
私の知らない(私が知らなかっただけで、有名なのかもですが)、福井ミカや安井かずみとの結婚関係の証言があったのには満足。
ただ、加藤和彦がいかに「本物」「時代の先端」を追った人だったのかを見せるため、ファッションやグルメの観点からに尺を取りすぎていたのが、少し残念ではありました。
「サディスティック・ユーミン・バンド」「和幸」などのバンド、ゲーム音楽などには触れず、晩年の音楽に関しては扱いが少なかったのが不満の原因かと。
フォークルメンバーの新聞連載などで、加藤和彦は病気と、気力の枯渇で、「新しい曲が書けない」「豪華な暮らしにだわって散財し経済的にひっ迫した」ために、自ら命を絶ったと言われていますが、真相はわかりません。
ただただ、あの才能が失われたことが残念だな、と思いました。
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