「自分には良さがわからず残念…」PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
自分には良さがわからず残念…
ノーマーク作品でしたが、公開2日目時点のレビュー評価3.8に誘われて、「デューン 砂の惑星 PART2」の後に小休止を挟んで鑑賞してきました。
ストーリーは、「全国高校eスポーツ大会」開催を知り、徳島県の高専に通うゲーム好きな達郎、募集ポスターに惹かれた翔太、達郎に強引に誘われた亘の3人が、ゲーム「ロケットリーグ」を通じて交流し、東京で開催される決勝トーナメントを目指す姿を描くというもの。
全く知りませんでしたが、実在の男子学生をモデルに描いているらしく、3人の学生が平凡な人物として描かれている点はよかったです。なんの接点もなかった3人がゲームを通して出会い、仲を深めていく感じは悪くないです。特に、ボッチの亘が初めて友情を感じられるような友達と出会えたことを自覚して、しだいに本気になっていく姿に心があたたかくなります。
でも、残念ながらよかったのはそこだけ。実在モデルがあることでしかたない面はありますが、もう少しドラマチックに描けなかったものかと思います。学生3人の家庭事情や友人関係に話を広げようとしていたので、本当はそれぞれの人物を掘り下げようとしたのかもしれません。しかし、結局落としどころを見つけられず、投げっぱなしにしたような印象を受けました。例えば達郎では、手首の古傷、母の苦労、父のダメさ加減。翔太では、家族に対する父の思い、母のゲーム依存、弟の発達障害、友達以上恋人未満の同級生。さらには、運営側の意図、大会がもたらした影響なども中途半端に感じました。しまいには、先生の奥さんが東京に同行するとか、もう挙げ出したらきりがないです。
3人がそれぞれに抱える悩みや問題を解決する姿を、周辺人物も絡めて重層的に描けないのなら、せめてゲームを通してそれを乗り越える強さや、家族と向き合う機会を得たとか、もう少し描きようがあったのではないかと思います。少なくとも、奇妙な縁で結ばれた3人が、紆余曲折を経て確かな友情を育んだぐらいの姿は見せてほしかったです。他にも、ど素人を加えたチームが決勝進出できるのかとか、生活が苦しそうなのに東京への旅費はどうしたのかとか、そもそも東京に行ってる場合じゃないでしょとか、ノイズが多くて最後までなかなか共感できませんでした。
結局、「勝つとか負けるとかは、どーでもよくて」というものの、じゃあ”どーでもよくない”ものって何?って感じです。とりあえず私は「今できることを夢中でやれ!」ってことかなと、勝手に受け取ることにしました。ここまで散々なことを書きましたが、本作がここまで高評価なのは、単純に私の感性が世間の皆様とズレているだけだと思います。気になる方はこんなレビューは無視して、ぜひ劇場でご覧ください。
主演は奥平大兼くんと鈴鹿央士くんで、二人の演技に何の不満もありません。むしろ実力ある若手俳優を起用してこの脚本では、二人が浮かばれません。脇を固めるのは、小倉史也くん、山下リオさん、花瀬琴音さんら。
コメントありがとうございます。
中途半端、ノイズ、奥さん同行w
仰る通りです!おじゃるさんだけでなく雑味が多いと感じる方は多かったと思いますよぉ〜私もです。本当にもっとキラキラ⭐︎した青春が見たかったです。予想外の高評価は。。3人が可愛かったからですかね?w