「ファン・ジョンミンの現場感」極限境界線 救出までの18日間 Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
ファン・ジョンミンの現場感
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タリバンと交渉中のどんなトラブルも、チーム内の軋轢も生命の危機も等身大に見えて、作り物感のないひりつきが続いたと言うのが実感です。
いや、こんな時の等身大がどんなものかは、全く分からない訳ですが、とにかく緊張感が途切れなかったのは、やはりファン・ジョンミンがノンフィクション系の演じ手として力を発揮したからだと思います。
実務肌のほど良いイケメン。
任務としての「交渉人」の枠を、一個人の怒りや心情が突き破ってしまうのは、こうした作品の常道。しかし国や担当省庁や上役の面子や掟に押し込められていく、男のやるせ無さが強調されていた。フリーランス的な工作員を演じたヒョンビンが、颯爽過ぎることなく割に生真面目にファン・ジョンミンを押し上げていたのも良かった。
ラストは空爆を後ろ盾にした力攻めでタリバンの将軍と勝負した。タリバンの要求が勾留中の仲間の解放から身代金に変わったことで、揺れを読んだファン・ジョンミンが身代金の額を値切って将軍を追い詰めたのは、将軍と一外交官のどちらが鉄壁か? みたいな大勝負。
中盤、電話口から響いた銃撃の絶望感と、終盤、電話口から聞こえた大統領(凄すぎる)の声の昂揚感。
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