クラユカバのレビュー・感想・評価
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神田伯山の声が素晴らしい
塚原監督の独特の世界観を堪能できる連作の一本。同日に公開された『クラメルカガリ』とは物語は繋がっていないが、同じ世界観を共有している間柄で、片方だけ見ても楽しめるが、2本観るとこの作品世界の拡がりが感じられてさらに面白くなる。他にも過去に発表した短編『端ノ向フ』などともつながっている。大正浪漫にスチームパンクを組み合わせたような架空の世界で、落語や講談の調子も交えたお話しが展開していく。実際に主役を演じるのは講談師の神田伯山だ。
物語は、主人公の売れない探偵をやっている青年に心の中を深くもぐりこんでいくような内容を、実際に巨大な迷路のような地下に失踪事件の手がかりを探しながら進んでいくというもの。地下の町の猥雑で活気ある風情が昔の日本の闇市っぽくていい。
画面全体に独特のフィルターをかけたビジュアルも雰囲気があっていい。すみずみまで作り込んである作品世界をもっと探検したいと思わせる内容で、続編や姉妹編などのさらなる展開を期待したい。
給料面でのトラブル
アニメ映画。ミステリーだがアート寄り。暗そうな場所が舞台。
演出が多くテンポが良いとも言え、多いがためにテンポが悪いとも言える、作品の実際の尺よりは長く感じられる。
姉妹作クラメルカガリとの話の繋がりはとくにないので何方から見てもよいだろう。
良い点
・絵や世界観が独特
・インコ
・討論
悪い点
・話が入ってきづらい
・オチがもやっとしている
こちらは…
「クラメルカガリ」にやられて、15分差で公開してたので、そのままの勢いで鑑賞。
こちらはイマイチ刺さらず…
クラメルカガリの勢いのまま鑑賞したら、全盛引き込まれなかった😅
M-1グランプリなんかと同じく予選が良すぎて、決勝がイマイチみたいな…
でも先にこちらを鑑賞したら、クラメルカガリは見なかったかも?と思うとそれはそれで良かったのかも?
ただ講談師の「神田伯山」さんはとても声優お上手でした。
クラガリに曳かれて…
クラウドファンディングによる初めての商業映画化とのこと。
夢のような現のような、美しい映像美。大正ロマンと未来が融合したような幻想的な映像美。個性的すぎるデザインの登場人物たち。激しくスピードあふれるアクション。定番の美少女の活躍という満足感。
非常に、クオリティの高い、すべてに圧倒された61分間でした。
商業的に成功しようとは、すこしも考えてないのだろう映画に、エンドロールの大勢の面々の力添えを集める、塚原監督の才能への絶大な信望を感じました。
ただ、ストーリー的にはすっかりおいてけぼりをくらうことになりました。でも、上映時間が61分の2部作(クラユカバとクラメルカガリ)というところに、塚原監督の配慮を感じました。
「アングラ」に向かう主人公の探偵。「アングラ」から「日の当たる場所」に出てきた塚原監督!
大好物の材料だけで出来ているデザートが、何故か食べてみたら、その味にピンと来なかった……そんな感じ。
江戸川乱歩風の「大正浪漫」伝奇世界×スチームパンク。
探偵対怪人。仮面の集団。帝都をゆるがす組織犯罪。
地下世界=アンダーグラウンド=アングラ。
宮崎駿風のアクションと『甲鉄城のカバネリ』風の装甲列車。
徹底した設定の作り込みと、わくわくするような「クラガリ」のビジュアル。
面白くなりそうな要素は満載なのに、総じてなんだか物足りない。
まずキャラクターに深みがない。
探偵に魅力がない(単に潜入してワタワタしているだけで、謎を解く役に全然立っていない)。
ヒロインに魅力がない(ぽっと出て来るだけの娘と、その配下で戦ってるだけの娘と、ほぼ捕まっているだけの娘と。全員一切掘り下げられない)。
敵に魅力がない(なんで徒党を組んで地下でこんなことをやってるのかの説明もない)。
それから、謎に魅力がない。
少女集団失踪事件に「意外なミッシングリンク」とか「思いがけないカラクリ」などはほぼ出て来ない。そもそも途中から集団失踪事件のことはどうでもいいかのような展開になって、別の流れでドンパチやっている感じ。映画を観ただけで、誰がなんでこんな犯罪を仕組んでいたかをちゃんと説明できる人はあまりいないのではないか?
なにより、ストーリーテリングに魅力がない。
ほとんどの設定説明や状況の解説を、登場人物の行動や会話でのやりとりで明らかにしていくのではなく、探偵役の神田伯山やマスコットキャラの「説明台詞」で、延々しゃべくりまくってト書きとして明かしていくだけなので、すべてが上滑りで頭に入ってこず、流れはとことん平板で、ひたすら眠たくなり、余計に筋がわからなくなる。
そりゃ、わかりにくいのに面白い映画、平板なのに引き込まれる映画だってゴマンとあるが、この映画の場合は「単純にあんまり面白くない」としか言いようがない。
要するに、語り口(ナラティヴ)とプロットに大いに難がある。
たとえてみれば、ガワの「細工」にだけ途方もない手間暇をかけて豪勢に飾り立てておいて、肝心の「味」をおろそかにしているデコレーションケーキのようなものか。
ガワの「細工」だけでも十分愉しめるといえば愉しめるんだけど、普通こういう大正冒険奇譚のような話って血沸き肉躍るお話がついてくるもんじゃないのか? 乱歩の少年探偵団みたいに。あるいはもっとビザールでえげつない、丸尾末広とか古屋兎丸みたいなのでも全然いいんだけど。
パンフが売り切れていて買えなかったので、監督の意気込みとか細部の設定に込めた想いとか地下世界に対する妄執のようなものを、こちらがうまく拾えていないのは確かで、そこは封切りすぐに観に行かなかった当方が悪いのかもしれない。
なんとなく「パンフとセットで世界観がようやく理解できる映画」だという気もするし。ちょうど『JUNK HEAD』みたいに……。
ちなみに、監督の個人制作というのが「売り」になった『クラユカバ』と『JUNK HEAD』と『MAD GOD』のいずれもが、思い切り「地下世界に潜入していく話」という点で被ってるのは、面白い符合だよね。地下を夢想し執着するようなタイプの人が、一人でせこせことモノづくりに没頭する作業にはまりやすいってことなのか。
でもまあ、ぶっちゃけもう少し「ふつうに面白い話」にはいくらでも出来た気はするし、根本的なそういう方向の「スキル」が足りないんじゃないかとも思うんだよね。
ちょっと、芦辺拓の初期の『怪人対名探偵』とかの雰囲気に近いというか。乱歩的な世界観を背景に、ご本人は細かい仕掛けを大量に施して悦に入っているんだけど、肝心のお話が雑駁すぎて、結局はどうにも独りよがりな作品に堕している感じが、とてもよく似ている。
とまあ、あまりネガティヴなことを書き連ねていていも感じが悪いだけなのでこの辺でやめておくが、一応この後立て続けに観た『クラメルカガリ』を「褒める」ための前座ということでご勘弁下さい。
もちろん、良かった部分もたくさんある。
とにかく、美術や世界観の練り込みはハンパではなく、擬古文風の語りも含めて、本当に手間暇のかかったアニメであることは間違いない。
あと、アクション作画も、個人制作とは思えないくらい凝っていて、その宮崎駿フォロワー感を見ると、ああこの人も新海誠と同じで、「ジブリにどっぷり」な自分をうまく「ジブリっぽくないように見せる」ためにいろいろ努力している人なのだろうと思う。
新海は『星を追うこども』みたいな完全なジブリ模倣作を挟むなど、いろいろと試行錯誤を繰り返した末、エロゲ的要素とジブリ的要素の混淆物として、自らの作風の地歩を固めた。
塚原重義監督の場合は、江戸川乱歩的な(もしかすると『サクラ大戦』とか『御神楽少女探偵団』みたいな美少女ゲームが発端なのかもしれないけどw)「アングラ風大正浪漫」がその「取り合わせの素材」ということなのだろう。
ま、アングラとレトロへの思い入れは、よーーーくわかった(笑)。
あとは、「エンタメ」としての技量を磨いていってもらえれば、観客としてはありがたい。
声優陣では、神田伯山がごくふつうに上手で感心した。やはり単なる俳優ではなく、「語り」が本職で、しかもいろいろな役の声音を語り分けているような人は、声優をやらせても抜群である。ノリノリで映画に貢献しているし、番宣も頑張っているし、こういう世界観が伯山自身大好物で、なんとか一人で頑張ってきた監督を「同志」として応援したいんだろうね。
地下世界(=アングラ/アンダーグラウンド)にこだわり続ける塚原監督。
地上の平穏を捨てて、地下のどんちゃん騒ぎに敢えて身を投じる探偵の物語。
そんなアングラ監督を「地上の日の当たる世界」に引っぱりだして「日の目を見させてやろう」と頑張る、探偵役の神田伯山。
そう考えると、地下に向かう主人公と、日の当たる場所に出てきた監督という対比はなかなか面白い気もする。
続きは、『クラメルカガリ』にて。
スノッブな印象
全体的に(明治・大正・昭和初期、いわゆる)戦前の印象を与えるギミックの横溢したアニメ。ただし、その要素はあくまでスタイルにとどめた作品であり、空想ロマンにすぎないという点が、いかにもアリガチ。なんとも残念だった。
タイトルの「クラユカバ」は「暗闇へ行かば」の略だろうと思われるが、そこは別世界だったというだけの話だった。「闇」に対する独特な感性を期待したが、別にマルチバースでもいいんじゃないの?という程度のものだった。
仲間の少年の行方を捜すなかで出会う、警備隊のような面々も新鮮味はゼロ。女子や幼な子がオトコ顔負けの腕利きであるというのもアニメにはアリガチなコトであるから、当然その後の展開も全く面白味に欠けた。
講談調でない神田伯山 (の声) に触れられたことにはおおいに感心した。それがなければホシは1つだった。
世界観は魅力的だが
『クラメルカガリ』に続いて鑑賞。
『クラメルカガリ』が単純明快なアクションエンタメに徹していたのに対して、
こちらはミステリー仕立てでもったいつけた演出にイマイチ乗れず、
途中ちょっと寝てしまった。
結局最後までキツネにつままれたような印象しか残らず、
尺に対して料金の高さも相まり微妙な気持ちになってしまった。
世界観は好き
劇場予告編を見て作風や世界観が気に入って見に行こうと思いました。
でも60分程の中尺で割高感を感じ躊躇していました。先にパンフレットだけ購入して。そうしたら早朝か深夜の上映のみで。もうパスしようかと思っていたら、舞台挨拶の昼上映があったので参加させていただきました。でもね、事前購入だとね、年齢と共にね、体調がね、良くなくてもね、行かないとね。
内容はよく分かりませんでした。今後見る機会があればしっかり見たいと思います。
パンフは設定集とか有り満足です。
パンフレットも素敵
塚原重義監督、初の長編アニメ作品(『クラユカバ』と同時に『クラメルカガリ』も公開)。本当は「クラユカバ」から観たいところだったけど、上映館と上映時間の兼ね合いで「クラメルカガリ」が先になってしまった……。でも二つは同じ世界観の中で進行する全く別物のお話なので、どちらから観ても影響ありません!これからご覧になる方は安心してください!!
個人的には『クラメルカガリ』に軍配。「クラユカバ」はミステリー調にこだわりすぎてせっかくの世界観が活かしきれてないような印象。でも悪くない。なんとなく続編が作りたいから気になる点を残したまんま作成したような感じがするかも。気になる点は購入したパンフレットで読み解けるかと期待したけど、叶わず。
エンドロールで流れるチャランポランタンさんの曲が作品とマッチしていて素敵です♬
最近では珍しい作品
最初10分くらいは話分かったが、その後はほとんど意味不明。設定も登場人物や会話も、何かどうなってるのか全く分からないので、意味が一切入って来ない。せっかく「大正浪漫」のコピーに惹かれて行ったのに、ほぼ見た目だけで生かされてなく残念。講釈も間を考えてないので、台詞が頭に残らない。私は普段映画で眠くなることなど無いのですが、これは眠くてたまらなかった。この映画で感想言うのは至難の技ですね。映画作る人達も、制作過程でもっと相互牽制が必要では?
こちらは…
「クラメルカガリ」にヤラレて、15分差で公開してたので、そのままチケット買って鑑賞(同じ劇場の同じ席だった😅)
こちらはイマイチ刺さらず…
クラメルカガリの勢いのまま鑑賞するとなんか物足りなさ?とにかく引き込まれなかった。
漫才のM-1グランプリなんかと同じで、予選にデキの良いネタを持ってきて決勝上がるのか?またはその逆なのか?
要は予選がめちゃくちゃオモロいネタで、決勝がイマイチで優勝を逃す、でも反対の作戦だと決勝にすら進めなかったかも?ってイメージ。
先にこっちを観てたらクラメル〜は見なかったかも?
ただ講談師の「神田伯山」さん、とても声優お上手でした。
ザラついた色彩
ザラついた色彩がgood!
環境設定、デザインどれも好みが分かれると思うけど
いいところを狙ってると思う。
テンポもいい。このまま続けてほしい。
1時間しかないが、ぎゅっと詰まっていて飽きさせない。
続きを見に行くのは決定。
パンフの量が少ないのか売り切れ残念
グッズは置いてない。クラファンで買うべきだった??
特典がサイト上でみる画像。(会員登録必要)
スチームパンクで講談な世界
クラい地下鉄の下の世界と大正から昭和へ向かうようなスチームパンク世界に講談師的語り口。
クセが強いけど好きな世界観でワクワク感があった。
お話自体は60分程度でさほど謎というか世界に言及していかなかったので残念なような。
続きが気になります。
全43件中、1~20件目を表示