隣人X 疑惑の彼女のレビュー・感想・評価
全27件中、1~20件目を表示
スターマン?
謎の宇宙難民XというからSFかと思ったら基本恋愛ドラマでした。原作のパリュスあや子さんは芸大生の頃パリを訪れたことが縁でフランス人と結婚しフランスで暮らすことになったが言葉も通じず悩む日々、フランスでも社会問題になっていた移民問題に触発されて本作を書いたそうだ。本作では台湾人の留学生リンが彼女なのでしょう。
劇中でXと疑われた良子はラストで「心で見なくては物事の本質は見えないのよ」と子供たちに語っていましたが、それがテーマなのでしょう。
確かに先入観をもって他人と接するのは問題、生まれ育ちや個人差まで加わると一概には理解しがたいのは事実です。
宇宙人と言われれば、数多ある映画の影響で地球侵略を狙う悪者かエイリアンの様な怪物に寄せて思ってしまいがちだったが、「ET」や「未知との遭遇」で友好的な宇宙人もいるよとスピルバーグさんが気づかせてくれました、本作はジョン・カーペンターの「スターマン(1984)」にインスパイアされたのかもしれませんね。
1977年に打ち上げられた惑星探査機ボイジャーには地球の言語や文化などを記録したディスクを載せたそうで、スターマンはそのボイジャーの招きによって地球に訪れた宇宙人という設定で地球人との交流、女性との愛の話でしたが本作でも良子がボイジャーの話をしていましたね、「人間は知らない誰かにさえ自分のことを理解して欲しいと願うんだなぁ・・」。
X人は誰かとサスペンス調で始まりましたが謎は謎のまま深まるばかり、笹憲太郎(林遣都)はスターマンだったんですかね。
結局よくわからなかった。コロナへのアンチテーゼかも?
上野樹里さん目当てで視聴。
全体的にストーリーが雑。Xの情報がどこから、どういう根拠で出てきたかもわからず、そのよくわからない情報だけを頼りに話が進む。最終的に誰がXかもわからず、何となく終わった感じ。
冷静に考えれば、見た目も完全に人間、全くの無害な物(者?)に対し、ここまで迫害しようとするのかと思ったが、コロナという風邪ウイルスにひたすら恐怖し、コロナ感染者や濃厚接触者を犯罪者の如く扱い、自殺者まで出た日本人ならあり得るかもと思った。
そういう意味では、コロナ社会・日本人へのアンチテーゼだったかもしれない。これは考えすぎだろうか。
よくわからないところが醍醐味
アマプラで2回観た。
というのもいまいち理解が難しいところがあったから。
いろんな解釈ができると思うが、3点の印があるとXなんだろう。
上野樹里さんはXで林遣都さんは地球人。まあ、最後まで観るとそんなことはどうでもいいという思いにもならされる話。
設定がいまいちしっくりきていない。Xは最初に触れた人をコピーすると思ってますが、ということは、オリジナルの人間があの世界にはいるということになる。そのあたりのくだりが台湾人の娘そっくりの娘が捕まったテレビのシーンだったのだろうか。あの状況がいまひとつ理解できなかった。
3点印があったギターの人がXだとしたら、Xは人を傷つけないというのがウソになりそう。台湾娘は傷ついていた。
そういう細かいしっくりこないところがあるということ自体が、そもそもXの得体のしれないところなのかもしれない。
というか、スマホ画面で目を凝らして見ないと見えないような3点印がXである証拠などと思ってしまっている自分を笑った方がいいのかもしれない。そういう作品なのかもしれない。
他の方のレビューで子供がスクラッチあげてる状況がおかしいみたいのがあって確かに!と思いましたがあの子供もXだとしたら、、、と思ったりしてもうどうでもよくなりました。
自分で感じた事が正解
小説「隣人X」の映画化
いつもながら、原作はもちろん未読です(笑)
昨年の12月に公開された映画が3ヶ月で配信されてて、もうびっくりで早速観ちゃいましたよ。
宇宙人関連なので、SFものかと思いきや、全然違ってました(笑)
ちょっとそこは期待外れでしたが、観点がなかなか面白い映画でした。
現在のマスコミや、SNSで情報が散乱してる世の中の事を批判してるような映画でした。
結局、宇宙人とか「X」とかどうでもいいんですよね。
映画の中にも出てきた
「目に見えないものか1番大事」by星の王子様
「心の目で見る」という事。
人がなんと言おうと、自分の心で感じた事が、正解なのです✨
自分を信じてという事。
ラストが良かっただけに、前半は少しダラダラとした感じで残念でした。
ちょっと気になったのは、記者の笹は疑惑のX達に近づく時、ちょっとオドオドしすぎで、イライラしていまいました。
普通の人は、もっとしれっと嘘ついて、演じれちゃいますよ(笑)😊
「なんてわかりやすい人」って思ってしまいました。怪しすぎます(笑)
あとX疑惑だった良子とリンでしたが、リンにそっくりの林という女が逮捕されたのがテレビで流れてましたが、
その点はリンの周りの人達はスルーだったので、疑問に残る所でした。
余談ですが、私の周りにXがいたら友達になりたいです(笑)
ぜひ話をしたい。ご飯食べに行きたい。遊びたい。
テンション上がりまくります❣️
なかなかの作品
Xは誰?
みたいなミステリアスな展開もあり、主演の上野樹里も謎めいていて、俳優陣がいい演技してます。
いったい誰が本当のX?と視聴者に色々考えさせて、最後に本当のXが判明するのですが、Xは人を傷つけないという前提で、「あ、だからこの人がXだったんだ」と見ている人が納得できる、とても面白い作品だと思いました。
雑な脚本に演出
こんなことある?とツッコミどころが多すぎる作品だった。
・笹から良子への距離の詰め方が怖すぎる
・良子は「本をお勧めするのが上手い」らしいのにそういった会話が全く無いから説得力が無い
・内田さんは何故笹を推薦してくれたの?まさかただの同情心?
・老人ホームに払うお金が無いなら借金くらいできるのでは?
・取材を始めてしばらく経ってから「そうかDNA鑑定か」とか言い出す記者の皆様
・結局「触るとご利益のある石」って何?
・いきなり髪の毛抜かないでブラシから白髪をもらうとかでよかったんじゃ……
・レンを置いて一人でバイト辞めないで……
・日本語分からない外国人にみんなそこまで冷たいか?
・レンの彼氏の態度や行動に一貫性が無さすぎる
・家の鍵は流石に仕事で家を出る人が持っててほしい
・スクラッチ渡してくる子供はいなくない!?
作中の出来事や演出が“物語を進めるため”だけのパーツにしかなっていないように見えて、笹と良子が惹かれあった理由や過程も全く分からなかった……
出演者の皆様の熱演はとても素晴らしかったです。
最後が良い
林遣都さんのキャラクターが好きになれなかった。
母親の介護費用が、言い訳としてあるが、またこの人を好きになるの難しいよなぁと思いましたね。もう少し母親との関係見せないと、上野樹里さんを裏切ってまで記事を書くって心理に行かないなぁ。
上野樹里さんは父親との和解で、なんとなく感謝してましたが、そもそも父との関係が薄いだなんだって台詞だけの説明でイマイチ深みがないし、本当の子供じゃないって云う事実が流れてしまっていて響かない。
留学生のエピソードも、野村周平さんにバンドの打ち上げて、かなり酷いこと言われたと思ったんですが、なんか元鞘に収まってる感じも理解できなかったです。あと、彼女が店長から酷い仕打ち受けているのに、なぜバイト辞めてんだ?イマイチ信用できんキャラでしたね。
最後のクジのくだりが個人的には好きなので、星3つです。
”異質さ”に対して
日本は、”異質”な存在が受け入れられにくい国なのかもしれない。
”X”として疑われる「柏木良子」と「林怡蓮」は”異質”な存在として描かれる。
良子は、30代半ばで結婚をしていない。コンビニと宝くじ売り場のバイトで生活してい
る。日本社会における”普通”から外れた存在である。
怡蓮は、日本語が理解らない。仕事でもプライベートでも意思疎通がうまくできない。
外国人であることが、怡蓮を”異質”な存在にしてしまう。
多様性がしきりに強調される日本社会。
しかし、”異質”な存在を無意識に排除してしまうのが日本なのかもしれない。
島国であり、外との交流が少なく、その中で生まれた文化が日本には根付いているのではないだろうか。
異質なもの、得体のしれないもの を恐れるのは、人間である以上仕方ないように思う。
しかし、そんな人間であること。日本人であること。自分であることを見つめてより良く生きていきたい。そう思う映画だった。
匿名と誰か
隣人X 疑惑の彼女
そもそも噛み合わない中で疎通をしあっているのだから、最初は異星人のように思えるのも当たり前だ
"人を傷つける時に、心が痛むように出来ている"
ある意味で人間よりも人間らしいが、印が移る理由も考えれば考えるほどに泣けてくる
構えていた唯一のホラーシーンも、改心のための接触だった
怒っている、断罪しているシーンはほとんど無い。ホームのお金のことも、関係を切らずに通い、見通している。悲しいこと、許した後の表情だけが残る
SFでした…別の意味で
宇宙からの難民が地球人に擬態して日常的に生活している世界、って設定でまあSF(サイエンスフィクション)と思いますよ普通ね。いや、騙されましたよ。
冒頭、主人公の記者の前に出現する真っ黒クロスケ、後半で正体が明かされますが時系列的にはここでの登場はおかしくないか? また雑誌社がXの可能性がある人物を調査会社に調べさせてリストを作ってるけど、記者が24時間張り付いてもわからないのにどうやって調べたんだ?
他にも、Xは電波塔の近くに住む、とか、DNAで識別できるとかヘンテコな設定を後出ししてきて、しかもそれがストーリーに生きてない。挙句に思わせぶりな手首の3っつホクロは何ですか、ありゃ。他にもステロタイプなマスコミの描き方とか、ツッコミだしたらキリがない。
原作は未読なので原作由来の雑さなのか何とも言えませんが、脚本家はSFをナメてるでしょう。ああ、SFはSFでもsudoku fukakai とかsugoku fudekiだったんだ…
主演の上野樹里さんは素晴らしかったので星4つ、脚本は星なしで平均点星2つです。
ある意味ヤバすぎた
なんとなく気になっていた作品だったので見てみました。原作とか読んでなく事前情報も宇宙人と遭遇するファンタジーなのかな?程度で鑑賞しましたが、なんというか想像をぶっ飛ばしていろいろとツッコミどころありすぎて書きたいことがありすぎて全くまとまりそうにありませんがとりあえず書いていきますね。めっちゃ長くなりそう。とにかく内容が馬鹿馬鹿しく、なんだかかわいそうにもなるし、余計な要素いきなりぶっこんできたり一体どういう気持ちで見ればいいのだろうという感じでした。途中であくびが止まらず帰ろうかなと思ったくらいです。
Xは結局なんなのかよくわからないし、画的には真面目な感じに撮ってるけど、よくよく見てるとXという要素があることで非常に馬鹿馬鹿しいなと思える内容で、でもそれがないとただの普通のラブストーリーになっちゃうんだろうなとも思うし、ん〜まあちょっといろいろ中途半端な気がします。こんな内容なのにみんな真面目に演じてるからギャグとして見れば面白いだろうけど、なんとなくファンタジー的に見せたい感じもするし、とりあえずどういう気持ちで見たらいいかわからなかったです。
とりあえず内容としてはアメリカがXという謎の生き物みたいな人間に擬態する生き物の受け入れを表明して日本もそれを受け入れすることになり、とある週刊誌が日本に潜んでいるXを見つけろと編集長が言い出して探偵を雇ってXの疑惑があると絞り出した何名かの日本人を記者たちが追うことになります。そこで主人公である契約を打ち切られそうな記者が必死こいてXの疑惑ある女性に近づき付き合うようになります。その中でだんだんと彼女はXではないと思っていき、さらに本当に好きになっていくのですが、ある時、Xに襲われる夢を見ます。その時に白髪の男性の顔が出てきて、それがXの正体だと思い込みます。そしてたまたまX疑惑の彼女の父親の話を聞いて白髪だと分かると写真を見せてもらうとなんと夢に出てきた男性だったのです(笑)さらに同時期に祖母を預けている施設の利用料を滞納し、退所の危機が出てきたことにより目先の金が必要になり、主人公は彼女の父親に会うことにこぎつけ、しまいにはその父親がXだというガセネタを週刊誌に売り、なぜか完売するほど話題になり父母の家に記者が多数押しかけ、さらには彼女の家にも記者が押しかけます。しかし父親が会見をし、そこで自分がXではないことについて話すだけではなく、娘が本当の娘じゃないことも暴露。(もっと細かくありますがめんどくさいんで割愛します)ま、これをきっかけに娘と父の関係が修復することにもなり主人公も世間から叩かれて、とりあえずガセネタだということはバレ仕事も辞め、最後彼女に謝りに行く流れです。書くの長すぎて結構端折ってますが。
野村周平がクズ役ではなく珍しくいい役だったのもなかなかいい感じでした、あとは台湾の留学生の子がバカすぎるのと、彼女との会話に不自然さが多々あり。日本語あまりわからない設定なのに主要キャラとはちゃんと喋れてるし、上野樹里が英語達者なことは何も説明なし、野村周平も英語はあまりわからないといいながらなぜか中国語は理解しているようだし、この辺の設定がグダグダで見ていてだいぶキツかったですね。こんなわけわからない映画にバカリズムさんが出たのが意外すぎますが、あえてこのぶっ飛んだ設定だからこそ出たのかな。とにかくいろいろやばかったですが人に話すネタとしては最高の映画な気がしました。ただ、何も感動とかはありません。だいぶ駄作だと思いますし、文句が止まりません!笑
あ、あと嶋田久作が最近は寡黙な男みたいな役多い気がしますがパワハラ上司みたいな役やってて新鮮でした!
敢えて
Xとかの舞台装置は置いといて、ラブストーリーとして見れば良い話しかと。
人種とか年齢より大事なものが有るという事ですね。
結局誰がXなのかは、敢えて分からないようにしてると理解しました。
メタファーなんだろうけどさ、、(原作未読)
宇宙人Xの存在が全く活かされてないと思ったね。これ、結構原作改変とかがきついんじゃないのかな?
「∴」のマークがあるとかないとか、わかりにくくてそれを最後のどんでん返しにしたいのかもだけど、
どん、でん、
なんて、大きなものはひっくり返ってないよね。んで、あのお父さんはXなの?違うの?ってのがはっきりしてないし、、、さらに設定として、自分がXだと気づいてない人もいるってなったら、もう、確かめようがないよね?
そして、あーゆー、マスコミの姿って、結構時代がかってるっていうか、「ザ昭和」だよね。今ならコンプラ重視で訴訟を気にした展開でしょ?あんなにマスコミが押しかける姿も今は昔、じゃないかなあ。
宇宙人ってキャラ設定ではないとならない理由がないと言うかね、宇宙人だからこんなこともいいよね、的なんだよなあ。
でも、まあ、そんなにイラつかずに鑑賞できたから良かったけどね。
でも、あの声の掛け方でうまく行く?突然知らない人に声かけられてすぐにご飯行ったり、出かけて行ったりさ、強引なストーカーの手口じゃない?そこら辺の用心をしないって言うのもね。もしかしたら原作へのダメ出しになってたら、ごめんなさい。
あ、あと、スクラッチ一枚買いはやめようよ。せめて1000円分だよ
容疑者Xの天真
とにかく序盤から、不自然さと描写不足が多過ぎる。
Xに危険性がない根拠があるなら政府が発表するハズだし、そもそもどうやって判明した?
擬態だけならいいが、コピーとなると相手はどうなるのか。
二人になるにしても成り代わられるにしても、(特に後者は)問題アリアリ。
ランダムに取った「首都圏」の調査対象二人が同じコンビニでバイトしてたとかご都合すぎる。
メイン二人の接近も、逆ならまだしも助けた側が誘うとサクラを疑うし、ついてかないでしょ。
あんな強引で違和感だらけの相手の車に乗り、家にまで入れる良子は警戒心皆無。
笹の中で公と私のバランスが入れ替わる様子も、その葛藤もまったく描かれない。
スクープ狙いのはずなのに前提となるXの知識すら皆無だし。(だからダメ記者なのかもだけど)
蓮ちゃんかわいいけど、あの日本語レベルでホール採用されないよ。
拓真は展開に合わせてのキャラぶれが激しいし、蓮を揺さぶるためだけの存在で終わる。
二人が曲を聴かせ合うシーン、2秒で即切りしてて笑った。
終盤は悪くなかったけど、あの展開なら誰がXかはハッキリさせなくてよかったと思う。
笹は結局Xじゃないし、あの3つの黒子みたいなのが特徴なのもいきなり示されても…
良子さん確かにお金使わなそうな生活してたけど、いきなり開業できるほど貯金あったのね。
緊張感ある映画
前半部分は緊張感あって、上野樹里の癒される演技の裏を伺う見方になってました。
中盤からは、二人がうまくいけば良いな〜と思いながら、林遣都の葛藤からの崩壊。
そこから先、娘と父親のわだかまりが無くなったあたりで終わっても十分満足だったと思うけど。
ラストの林遣都の上野樹里への懺悔で上野樹里の態度は逃げなの?
手首の痣は、身の回りの誰がXか分からないと言う暗喩なのか? そこで分かるなら苦労しないはず。インベーダーの小指みたい。
毛髪のDNA検査の結果が曖昧なのも気になる。
分かりやすく作らない、と言う風潮もあるのかな? まあ、見終わっていろいろ考えたからそれもあるけど、もやもやが残ります。
ラストを勝手に解釈しました(気に入ってます)
原作未読
本来ならスルーするテーマですが、熊澤尚人監督作品と知り観ました。
「おもいで写眞」がよかったので、次回作も観ると決めていたのです。
全く趣きの違うジャンルですが、やはり私好みの作品でした。
ラストは綺麗にまとめ過ぎと思う方もいるでしょうが、幸せの予感がして好きです。
もはやXが誰かなんてどうでもいいのです。
お父さんの娘を思う気持ちに拍手です。
(個人的な勝手な解釈)
相思相愛の2人の再出発の予感で大団円ですが、これはお父さんが仕組んだような気がします。ラストのあのXマークを素直に信じれば、彼女がXで彼はXではありません。
つまりXである父が、その能力を使い彼の娘への思いを確認した上で彼をXだと思い込ませ、2人の再出発を企んだのではないでしょうか。
ではXである父と血の繋がりがないのに何故彼女がXなのか、これは偶然ではなく父と母が娘のために嘘をついたのだと思います。血の繋がりはあるのです。素晴らしい両親だと。
(残る疑問)
もう一組のカップルも幸せの予感。
レンさん(マークがないからXじゃないとする)みたいな人が中盤で逮捕されたような気がしたのですが?
逮捕されたのが、レンさんの姿をトレースしたXなのかと思ったけれど、大前提としてXは人に危害を加えないのでどうなのか分からなくなりました。
【”色眼鏡を通さず、差別、偏見なく心で人を見る大切さ。”奇想天外な設定であるが、人権を無視したメディアの暴走や、愛してしまった女性かスクープかに悩む首直前の週刊誌の男が煩悶する姿が印象的な作品。】
ー 惑星難民Xの受け入れをアメリカが了承した事で日本でも惑星難民Xの捜索をスクープとして始める週刊誌・・、という設定が奇想天外過ぎる。(褒めてます。)
週刊誌記者の笹(林遣都)は、スクープが取れず拉麺紹介の地位に在り、何時首を切られても仕方ない状態。だが、惑星難民Xの捜索をスクープすべく、与えられた資料に在った二人の女性に近づく。一人はコンビニと宝くじ売り場で働く柏木良子(上野樹里)。もう一人は良子と同じコンビニで働く台湾から地震予知について学びたくやって来た留学生リン(ファン・ペイチャ)である。
だが、彼は徐々に良子の魅力に惹かれていき、良子も彼の真摯な姿に惹かれていく。一方、リンは居酒屋でも働いているが日本語が上手く喋れず、聞き取れず孤立感を覚えるが同じバイトのロックバンドのギタリスト拓真(野村周平)に支えられ、いつしか彼と恋に落ちていく。-
◆感想
・自分を育ててくれた認知症の祖母を施設に預けつつ、自身の職も危うい笹の姿が切ないが、彼が良子と可なり強引に関係を築く様と、その後良子の父親が惑星難民Xではないかと信じ込み、良子への想いとスクープを取りたいという板挟みの姿が、少し描き方が粗いが伝わって来る。
ー そして、彼は良子と共に彼女の両親(酒向芳&原日出子)に会いに行き、父の白髪を一本取り逃げるように去るのである。
だが、彼の書いた記事は愚かしき編集長達(嶋田久作&バカリズム)により、可なり捏造されてスクープ記事として紙面を飾ってしまう。
その後、良子と彼女の両親のもとに押し掛ける愚かしきマスコミたち。-
・一方、リンは日本語の習得に苦労し、日本客の心無い差別的言葉に疲弊していく。
ー この辺りも、観ていてキツイ・・。-
■押し寄せたマスコミたちの前に出て来た良子の父が”私は惑星難民Xではない。”と言うシーン。マスメディアの暴走をシニカルに描いていると思ったよ。
・リンは、拓真から同居することを提案されるシーン。
ー 拓真だけがリンを色眼鏡で見ていない。そして彼女に”部屋代が浮く分、バイトを減らして日本語の勉強をしなよ。と言って自分も台湾語を学ぶ本を彼女に見せるのである。実に良い漢である。-
■一方、遣り過ぎ報道を糾弾された編集長は、笹と共に記者会見を開き笹に誤らせるが、実は編集長は何の反省もしていない事が分かるシーンは、怒りで脳内沸騰する。正に売り上げだけ伸びれば良いというジャーナリズムの欠片もない姿。
■ラストシーンには少し、救われる。且つて笹が本好きの良子に”ブックカフェやりなよ。”と言った言葉が影響したのか、良子は居を移し、ブックカフェをオープンし、子供達に本を読んであげている。そして、一人の男の子が彼女に渡した宝くじ。それは当たりの宝くじであった。
そこにやって来た笹は、戸の外から大きな言葉で謝罪をするのである。そして、良子は宝くじが当たって居たら・・と告げるのである。
<今作は、三つの黒い黒子の様な点とか、黒いモヤのシーンとか、良く分からない所も多い作品であるが、個人的にはラストシーンを含め、笹の人間性やそれを懐深く受け入れる良子や、リンを助ける拓真たちの人間の善性溢れる”色眼鏡を通さず、差別、偏見なく心で人を見る”姿が印象的な作品である。>
主人公のクズっぷりが厳しい
説教臭いところがあるんだよね。広い心をもってみんなを許していこうよみたいな。
同質性の高い文化のなかで、少しでも異質なものを排除しがちだよねってことで、その象徴としてXが使われてるの。
でもストーリーの中心はそこじゃなくて、林遣都が上野樹里を裏切るかどうかなんだよね。裏切るんだけど。おばあちゃんの施設の費用を払わなきゃだからしょうがないってことになってるけど、それでやるかね。
「主人公の意志に反して、意中の人を裏切ることにしなきゃだけど、どんな事情ならいいかな」って考えて事情を作った感じなんだよね。ちょっと無理矢理感がある。
そこまで葛藤を生じさせるぐらい林遣都は上野樹里が好きで、裏切られても上野樹里は林遣都を許すんだけど、そこまで二人が惹かれ合うのはどうしてなんだろうね。良く分からなかったの。
野村周平と台湾の女の子の話は良く描かれてたんだけど、ここまでこの二人を引張る理由は分からなかったな。
「誰がXか?」はもはや誰でも良い気がするんだよね。
林遣都がXだったりXじゃなかったりする感じもあって「状況によって、人はXであったりなかったりする」という描かれ方にも観えたの。
原作はどんな話なのか、確認してみるよ。
期待度○鑑賞後の満足度◎ 実は私もXなんです。お騒がせしてスミマセン…
①でも、心で見てね。肝心なことは目で見えないから…
かなりひねくれ回した『星の王子様』。
②かなりムリな設定だし真剣に探すと(探さんでもか)穴の多い話だが、一種のシチュエーション・ドラマ、寓話と見れば良いでしょう。
演出も確かで(『ユリゴコロ』より演出力があがったね)ちゃんと映画になっていたので、良子ちゃんの様に許してあげましょう。
③冒頭から或るシチュエーション有りきの話なのでここでノレルかどうかで好き嫌いが別れるかも。
そうは言いながらも、上野樹里(初めて良いと思った)と林遣都の好演で後半まで引っ張ってくれます。
上野樹里はややボーカーフェイスの役作りで、もしかしたらXか?という雰囲気を最後まで漂わせての好演。
林遣都も髭を生やして今までにない男臭さを漂わせながら、笑うところや泣くところは相変わらず好青年ぶりが顔を出すけれども、笹健太郎という青年の中にある清濁併せたところを自然体で表現していつもながら巧い。
④平行して台湾からの女の子とミュージシャンの卵との交流がキチンと描かれているのも好感がもてます。
⑤話に乗れたらあとは結局誰がXなのかの犯人捜し(犯人じゃないけどミステリーの手法ですね)で最後まで引っ張ってくれます。
かなり凝ったどんでん返しで私は残念ながら外れてしまいました。チクショー!
全27件中、1~20件目を表示