「2時間半には収まらない」52ヘルツのクジラたち ぽちゃこさんの映画レビュー(感想・評価)
2時間半には収まらない
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俳優陣の演技が素晴らしかった。
杉咲花ちゃん目当てに行ったけど、専務、宮沢氷魚君のモラハラの見え隠れする「アーン」のシーンとか絶妙に気持ち悪かった。志尊淳君の諦めた瞬間の光を失った目の演技。もちろん花ちゃんの絶望とか自分を取り戻していく感じも素晴らしい表情だった。先述のアーンや杏吾の似合わない髭も良い演出だと思う。
気になったのは2点。
CM見てる時から思ってたけど、テーマの割りに主題歌明るすぎないかな?終わり方見たら希望を持って終わるからあれで良いのか。微妙にしっくりきてない。
あと詰め込みすぎ。誰にも聞こえない心の叫びがテーマだし、気付くのは同じような痛みを抱えているから。だから、それぞれに背景がある。ありすぎて表面をサラッとと言うか、駆け足で通りすぎた感じが勿体ない。
きなこの母とぶつかりながらも完全に決別までで映画1本。
立ち直って恋心を感じる余裕も出来たのに失恋でクズ男につかまってから決別までで1本。
再出発して自分と似た境遇の子を救うで1本。
一つ一つ丁寧に3本の映画、もしくは1クールのドラマとしてじっくり見たいくらいぎゅーっと詰め込まれた映画。
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