「爽快なるバイオレンス・アクション」イコライザー THE FINAL bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
爽快なるバイオレンス・アクション
デンゼル・ワシントンが、限りなく強く、パーフェクトなアサシン・マッコールを演ずる『イコライザー』シリーズの第3弾。今回は、イタリアのシチリア島やナポリを舞台として、薬物マフィアと、バイオレンスな死闘を繰り広げるハードボイルド・アクション。
本作の見所は、デンゼル演ずるマッコールが、常に冷静沈着な殺しのスキルで、悪い奴らをバッタバッタと薙ぎ倒していく爽快さ。ファース・シーンでは、数多い敵に囲まれた状況下でも、僅か9秒でノックアウト。また、クライマックス・シーンでも、マフィアのアジトに一人乗り込んで、一人また一人と敵を倒し、ボスへと辿り着くシーンも、見応えがあった。
物語は、シチリアの薬物絡みのマフィアのアジトを、マッコールが撲滅するところから始まるが、全てが片付いた矢先に、油断して銃弾を浴びてしまう。負傷したマッコールが辿り着いた先はアマルフィー海岸の港街。そこで、命を救われ、街の仲間として温かく迎えられる内に、そこを『自分の居る場所』と考え、暫くは穏やかな時間を過ごす。
しかし、その街にも、マフィアの暗い影と圧力が迫り始め、人々が傷つけら、家に放火までされる。この街の人々に恩義を感じていたマッコールは、彼らの窮地を救うために、マフィア組織の壊滅に向けて、立ち上がることを決意する。
本作は、同じアクション映画として、お金とVFXを駆使した派手さや、ちょっと笑いを差し込むようなコミカルなシーンは全く無ない。ただ一人の人間として、悪を許せない勧善懲悪な展開の中で、デンゼル・ワシントンの寡黙で、シリアスなアサシンのとしての演技が光る作品だ。
血生臭いシーンも、かなり盛り込まれてはいたが、鑑賞後は、悪を全て蹴散らしていく爽快感が残る作品となった。