イコライザー THE FINALのレビュー・感想・評価
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孤高の殺し屋が流れ着いたアマルフィ海岸
シチリアの人里離れたワイナリーで、犯罪組織のボス、ロレンツォは多くの部下たちが米海兵隊の退役工作員、ロバート・マッコールによって惨殺された現場の惨状を目の当たりにする。そこから始まる、マッコールvsイタリアンギャングの死闘は、異国で出会った友達を危機に陥れる輩は絶対に許さんぞ!という怒りが無敵の刺客を一層炎上させ、これまで以上に痛快で残虐。演じるデンゼル・ワシントンの嬉々とした怪演が相乗効果となり、時々笑いが伴うほどだ。いやぁー、今度のデンゼルは陶酔の極致。何だか楽しそうです。
舞台はアマルフィ、ナポリ、ローマとイタリア各地を移動し、『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』『ミッション:インポッシブル レッドレコニング PART ONE』に続き、古都イタリアがハリウッド・アクションに惜しげもなく舞台を提供している。恐らく誘致の一環なのだろうが、イタリアとハリウッドの相性は抜群である。
いずれにせよ、孤高の殺し屋、ロバート・マッコールが最後に流れ着いたのが、時間が止まったような南イタリアの田舎町に住まう人情豊かな人々の輪の中だったというコンセプトがいい。監督のアントワン・フークワはデンゼルが監督にまわり、主役を息子のジョン・デヴィッド・ワシントンかマイケル・B・ジョーダンが引き継ぐ形でシリーズ続行もあり得ると話しているようだが、ファンとしては一応、これで一区切りにして頂きたいと思う。
68歳のデンゼル、アクションもまだまだいける
リーアム・ニーソン主演の「96時間」(2008)が世界中でヒットして続編も作られるなど大成功を収めてから、元軍人や元特殊工作員の中高年主人公が自警団的活躍をみせる“二匹目のドジョウ狙い”がいくつか作られたが、ジョン・トラボルタやショーン・ペンの主演作はどちらも不発。だが例外的に、「イコライザー」(2014)から始まったこのシリーズは興行面で成功し内容も高評価を保ってきた。原作は1980年代の人気テレビシリーズ(日本での放送時の題は「ザ・シークレット・ハンター」)なので世界観が確立されていたこともあるが、やはりオスカー俳優デンゼル・ワシントンの確かな演技力と、1954年12月生まれで現在68歳(ちなみにニーソンは1952年6月生まれ)にもかかわらず日々のトレーニングによって維持されてきた身体能力によるところが大きいだろう。
さて3作目の「イコライザー THE FINAL」の物語は、イタリアのシチリア島で始まり、続いて風光明媚で知られるイタリア半島南部アマルフィ海岸に近い小さな町に舞台を移す。ワシントンが演じるマッコールはわけあってこの地で静かに暮らし始めるが、一帯を牛耳るカモッラ(マフィアの一大勢力)が住民らを苦しめるのを見過ごせず、ついに立ち上げる。
マッコールが室内や店内にある身近な道具などを武器に変えて多数の敵を次々に瞬殺するという、本シリーズのトレードマーク的な戦い方はやや少なくなったものの、静から動へのメリハリが効いたアクション演出は健在で、さすがワシントンと5度目のタッグとなるアントワン・フークア監督ならでは。本作単体でも楽しめるが、ラスト近くで過去作とのつながりが少し示されることもあり、時間があれば前2作を復習しておくといいだろう。
単体のアクションとしてはイマイチ、最終章としては良いまとめ方
旧友スーザンの「許可」を得て悪人の誅殺を再開する第一作、スーザンを殺したかつての同僚に復讐する第二作、そして今作ではスーザンを失った後、自身の善悪の基準に悩み、穏やかな暮らしへと戻ろうとするマッコールの姿が描き出される。
○良かったところ
印象的だったのは、マッコールがブドウ農園からの帰り際、見逃した子供に後ろから撃たれるシーン。おそらく、マッコールは自身を、子供に撃たれるような悪い人間ではない、と考えていたのではあるまいか(一方で、農園での殺陣シーンは冷酷そのもので、優しさや温かさを感じることはできない)。それが、後ろからズドン、子供に銃を向ける自身の姿を顧みて、「自分は悪人なのでは?」との思いから、自身の頭に銃をつきつけたのだろう。
町医者エンゾとの会話で「いい人間か悪い人間か」という問いかけに「分からない」と答えるマッコール。この映画のテーマだと思った。
そんなマッコールが最後にマフィアとの戦いを終え、アルロモンテの人々の中に溶け込んでいくシーン。第一作から通しで見たこともあり、殺し屋マッコールの終わりを見たようで、とても感動した。
○イマイチなところ
上記のテーマがあることは感じられるが、それにしたって殺陣シーンが少ない!作中を通して約3回。第一作、第二作と比較して、敵との対決感が少なく、マッコールという殺戮マシーンに静かに消されていく感じ。ラストシーンも第一作のラスト、モスクワのプーシキン邸のシーンを引き伸ばしたような感じで、あまり殺陣シーンで盛り上がりを感じなかった。
加えて、キャラクター同士の関係性が良く見えてこなかった。それこそ、第一作のラルフィや第二作のマイルズのポジションにあたるのは警官のジオかCIA捜査官のダコタファニング(作中名を忘れた)かと思われるが、ジオは作中で何回も痛い目にあわされているのに、マッコールと会話するシーンは少ないし、CIA捜査官もラストシーンを前にして爆発に巻き込まれ、重体。マッコールが何を守ろうとしているのかが良く伝わってこなかった。
単体のアクション映画としては少し物足りなさもあるが、マッコールの終着点、という形では綺麗にまとまった映画だと思う。第三作単体をどっかり見る、というより、第一作や第二作とあわせて流れで見るのがちょうど良いのかもしれない。
ファイナルに相応しい仕上りでした
やっぱり良い
ほんとに 終わり?
ラストなんて寂しすぎる
マッコールさん世界へ。
自身が暮らす、手が届く範囲を守るために、悪人を惨殺しまくる異常者マッコールさん。今回は、身の回りの人に手を伸ばそうと思ったら、イタリアまで来てしまいました。
予想外に事が大きくなって行くけれど、本人は何事もなかったように日常を暮らし、「自分がいるべき場所」認定してその土地の人々を守るために、殺しを再開するって話。
相変わらず、静と動が極端で、最高。マッコールさんの顔色変わらず惨殺してて異常者で最高。
仕事は明日からではなく、すぐに取り掛かる姿は、仕事人として尊敬します。
ただ、あれだけの人達の前で、正体晒すのはいただけないのでは?大柄な黒人男性が死にかけのマフィアに付き添いながら、フラフラ歩ってたら、確実に目につくしね。
日本タイトルに勝手にファイナルって付けてるけど、デンゼルさん、続編制作してるらしいし、どうするんだろうか?邦題つける人達ってホント無神経。
安心の安定感
イコライザーファンとして安定感のあるラストだった。
永遠に観れるシリーズだと思うので終わってしまうのが
もったいない。
話のまとまりとしては1が一番面白かったとは思うけど、
主人公の倫理観に合わない奴は殺すと言う恐ろしさは
今作が1番出てたと思う。
街の人にとってはヒーローなのかもしれないけど、
人殺しの主人公を受け入れてしまう世界観はスゴい。
警察も全く動かないのだから、この街はどうかしてるし、
主人公の安住の地としては完璧だなと思いました。
デンゼルワシントンも歳を取って動きものそのそしてる
のだけど、逆にそれが殺しのえげつなさを際立たせてる
気がしてギャップがとても良かった。
一瞬で殺せるのにいたぶり殺すのも、気分を爽快にさせてくれる不思議。
この主人公が世界中を旅したら世界は平和になる気かまします。
変わらぬシリーズの良さ。
もはや安定安泰のマッコール劇場。
舞台が変わり、アマルフィ海岸の明媚さが目立つ。やることはひとつ、ギャングとの対決&勧善懲悪と特にストーリーに言うことはない。
同じ展開かもしれないが、このシリーズはこれでいいんだ!と安心して観ることができる。
普段のストーリーよりも変化があるとすれば、あの最後のエマ捜査官にまつわる話。不覚にもおおっ、となってしまった。
やっぱり必殺仕事人や 好きにならずにいられへんわ
いきなりたくさんの死体があちこちに横たわっている農園のシーンが登場して
誰の仕業やろと思っていたらやっぱりマッコール
最後にボスも倒し外に出たところにいた少年に背を向けて立ち去ろうとした瞬間に銃で撃たれる
珍しく気を許してしまったんやろな
流石にこどもは殺さず車で立ち去ったがこれが物語の始まりだった
見知らぬ街で治療を受け療養している間に色々見てしまい
持ち前の正義感が溢れる
体力のない見るも無残なマッコールはただの優しいおじさんにしか見えないが
体力が回復したマッコールはまた頼りがいのある「お前は何者だ」に変わった
街の平和を取り戻しハッピーエンドで終わりかと思ったら
ハッキングされて無くした年金をマッコールが取りかえし
エマがマッコールから預かり老夫婦に返すシーンはジーンときて
思わず涙ぐんだ
でもそのあと「なぜ、最初に情報をエマに電話してきたのか」謎だったのが
最後に届けられた手帳と写真を見たとき
理由がわかり思わず嗚咽した
先に第2話を観ててよかった
ちなみにエマ役は子役から活躍しているダコタ・ファニングやった
もう30歳になったんやなあ
とにかくこのシリーズえげつない殺し方するけれど面白かった
ファイナルなのが寂しい
ところでマッコールを撃った少年はどうなるんやろか
最初はこの少年が大人になってマフィアになりマッコールに復讐する話かと
思ったんやけど・・・
そう思うとファイナルの続編できそうやけれどなあ
デンゼル版「必殺仕事人」
老年期マッコール
本業を引退し、2で大暴れした後にイタリアでも大暴れ
マッコールよ…ブレーキ壊れすぎだろ?
今作品の敵はテロ組織から疑似麻薬を買って儲けようとするマフィア。
過去の作品と比べると悪役が小粒。
キャラクターとしては水戸黄門に粉砕される宿場町のヤクザである。
案の定、フルボッコであの世に送られるマフィア達。
特段恐ろしく狡猾でも格別に臆病でもなく、テンプレートなマフィア達だから雑魚キャラらしく、さしたる抵抗もない。
彼らよりマッコールの方が躊躇い無さすぎて怖い。
そして今まで特定の誰かの仇討ちや弱者をいたぶるクズに天誅を喰らわせてきたが、助けられた事でその地域や人々に愛着を持ち、地域に仇なす1マフィアを相手にあの戦闘力で…オーバーキルである。
サブキャラとしてCIA女性キャラが登場する。
マッコールは親友の関係者だったりする事が写真で示されるが驚きはこの地味な女性が、あのダコタファニングだと言う事だった。
「アイアムサム」「宇宙戦争」「マイボディガード」「500ページの夢の束」と観てきたが「500ページの夢の束」の時はあの子役がこんなに大きくなんて思ってたが、今作品ではずっとオバサンぽくなっててショック。
テレビ向けに作った方が良い内容になってきたから、どっか作ってくれないかな?
改めての興奮や感動はないが背中が丸くなり、歩き方もややぎこちなくなったデンゼルワシントンにアクションさせるのはしんどいかと思い始めた。
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