「キューバ危機の内幕」13デイズ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
キューバ危機の内幕
脚色はあるだろうが概ね史実であろう。ただケネス・オドネルほどの切れ者が冒頭で真珠湾を不意打ちと言うセリフが気になった、ルーズベルトは知っていたのだから。他にも若い脚本家の誤認があるかもと思えてきたのはマイナスだろう。
映画はホワイトハウス側を描いているがソ連の動きも気になって調べてみた。米ソの駆け引きの最中でフルフチョフが一番恐れたのは若い革命家カストロの独断での暴走だったらしい、書簡で先制攻撃も辞さないと言ってきたのを案じてアメリカの条件を飲んだようだ。同時にロバートからの話をドブルイニン大使から聞いたフルフチョフは若い大統領がこれ以上軍部を抑えきれないとも読んだらしい。もっとも開戦となればアメリカの核はソ連の倍だったので国が壊滅することは分かっていただろう、そのためにキューバへのミサイル配備で均衡化を急いでいたのだから・・。急速な軍拡で後にソ連経済が破綻したのは自業自得だろう。今日があるのが分かって観ていても1962年10月29日(月)に世界は終わっていたかも知れないという恐怖に胃が痛んだ。翌年のケネディ暗殺は謎だがカーチス・ルメイら軍部の差し金にも思えてきた。学ぶべきことは多い、若者たちに観て欲しい映画である。
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