海に眠るダイヤモンド

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ドラマレビュー

3.5過去の端島と現代の新宿をリンクさせる意図は?

杉本穂高さん
2024年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

第1話で軍艦島こと端島の歴史と現代のホストの話が対比的に示される。神木隆之介が現代のホストと端島で生まれ育った青年の一人二役を演じていて、この2人が似ていることが重要な意味を持つらしい。現代のホストを気に入る老嬢の宮本信子は、端島の神木隆之介を知っているようで、彼女が端島パートの誰なのかという謎で序盤の物語を引っ張っていく。
現代パートと端島がどうつながるのか、単なる伏線的な意味ではなく、なぜ端島の歴史と現代の新宿のホストを同時に見せるのか、そこにどのような意図があるのか、序盤の展開だけではなわからないのが、オープンセットの完成度にも支えられて端島というユニークな舞台で濃い人間ドラマが展開されていくのは面白い。高度成長期の日本の熱さを煮詰めたようなコミュニティの熱さと、劣悪な労働環境があり、匂い立つ生活感があふれている。戦後の日本社会を今、どう見つめるのか、現代パートを入れることで過去を振り返る構図になっているので、後半はその意味を問いかけるような内容を期待したいところ。
日本のテレビドラマとしてはセットもいいし、ルックも豪華。お金をかけていい映像を作ろうという意思があるのは良い。

杉本穂高
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