ポルトガルの鬼才ミゲル・ゴメス新作「グランド・ツアー」は日本でも撮影 プロデューサーに「コンプリシティ」近浦啓
2024年4月12日 18:00

第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出された、ポルトガルの鬼才ミゲル・ゴメス監督の新作「グランド・ツアー」が、京都、長野、大阪などの日本各地で撮影されたことが発表された。本作は、ポルトガル、イタリアのスタジオ撮影に加えて、日本を含めたアジア7カ国で撮影され、日本側のプロデューサーとして、「コンプリシティ 優しい共犯」(18)、「大いなる不在」(今夏公開)の監督、近浦啓が参加している。このほど、京都・鴨川での撮影風景の写真が公開された。
2012年に「熱波」で第62回ベルリン国際映画祭の国際映画批評家連盟賞とアルフレッド・バウアー賞を受賞、2015年には6時間21分の大作「アラビアン・ナイト」を発表したゴメス監督の最新作は、ポルトガル=イタリア=フランス=ドイツ=日本=中国の国際共同製作。撮影は「ブンミおじさんの森(2010)」「君の名前で僕を呼んで(2017)」など国際的に評価の高い作品を多く手掛けてきたタイ出身のサヨムプー・ムックディプロームが担当。

撮影は2020年初頭に始まり、ミャンマー、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピンの後、2020年2月上旬に京都、長野、大阪などの日本各地で撮影された。日本撮影後はフェリーで中国・上海に渡航し撮影を行う予定だったが、新型コロナウィルスの蔓延により撮影は延期。ロックダウン期を経て、中国シーンは2022年にヨーロッパと中国を遠隔でつなぎ、ミゲル・ゴメス監督がポルトガルからモニター越しに演出して撮影を敢行。2023年2月~3月にはリスボン(ポルトガル)とローマ(イタリア)の撮影スタジオでアジア各国のロケ地を再現して撮影し、制作期間4年をかけて完成をむかえ、カンヌ国際映画祭コンペティションで世界初上映される。
なお、第48回トロント国際映画祭、第71回サン・セバスティアン国際映画祭コンペティション部門出品作で、サン・セバスティアン国際映画祭では、最優秀俳優賞(藤竜也)、アテネオ・ギプスコアノ賞のダブル受賞を果たした近浦啓監督作「大いなる不在」は今夏公開予定。
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