中南米文学研究の第一人者、P・ラライン監督の手腕を評価「ネルーダを神格化していない」 : 映画ニュース

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中南米文学研究の第一人者、P・ラライン監督の手腕を評価「ネルーダを神格化していない」

2017年10月24日 14:15

ネルーダの魅力を語った野谷文昭氏「NO」

ネルーダの魅力を語った野谷文昭氏
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[映画.com ニュース] 詩人として1971年にノーベル文学賞を受賞したチリの国民的英雄パブロ・ネルーダの逃亡生活を「NO」「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」で知られるパブロ・ラライン監督が映画化した「ネルーダ 大いなる愛の逃亡者」トークイベントが、10月23日、セルバンテス文化センター東京であり、本作の字幕監修を務めたラテンアメリカ文学研究者で、東京大学名誉教授の野谷文昭氏が作品の見どころを語った。

詩人でありながら、共産主義の政治家として活動し、第2次世界大戦後チリ政府から追われたネルーダ。映画は「NO」に続き、ラライン監督がガエル・ガルシア・ベルナルと再タッグを組み、1948年、逃亡中のネルーダの1年間に焦点を当て、代表作である叙事詩「大いなる歌」が生み出された背景に迫る内容だ。ネルーダ役を「NO」にも出演したチリの人気俳優ルイス・ニェッコが演じる。

野谷氏は、ネルーダの作風について「自身を天性の詩人だと思っていた。歴史、政治などあらゆるアメリカ大陸のすべてを書き込んでいる。そういったスケールの大きい詩人はほかにいない」と説明。「一昔前の世代であれば、そばに寄れないほどの人物だが、(ラライン監督は)ネルーダを神格化していないのが良い。フィクションを入れて自由にいじりまわしている。ガエル・ガルシア・ベルナルと組んだ『NO』が成功したからだろう」と映画の感想を述べる。

さらに、鑑賞にあたっての前知識として「米ソ冷戦が起こったことで、チリの歴史が変わり、米国の圧力でネルーダは弾圧されることになった。そこを意識すると独裁者の意味がわかる」と当時の政治状況を理解しておくことを奨励し、「複雑な映画なので、2、3度見ると違った魅力が見えてくる」とアピールした。

ネルーダ 大いなる愛の逃亡者」は、11月11日から東京・新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開。

(映画.com速報)
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