トム・ハーディ主演、“アラブ人キラー”の死刑囚を描く新作にパブロ・ラライン監督
2017年4月22日 18:00
[映画.com ニュース] 「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」のパブロ・ラライン監督が、自称“アラブ人キラー”のマーク・ストロマン死刑囚を描く新作「The True American(原題)」のメガホンをとることが明らかになった。
トム・ハーディ主演の本作は、2014年に刊行されたインド系アメリカ人作家アナンド・ギアダアダスのノンフィクション「The True American: Murder and Mercy in Texas(原題)」を映画化する企画。ストロマンはアメリカ同時多発テロ事件から数日後のテキサスで2人の移民を殺害するが、3人目の被害者ライス・ブイヤン氏は頭部を撃たれながらも一命をとりとめた。死去した2人は、インド、パキスタン出身。ブイヤン氏はバングラディシュ出身のイスラム教徒で、コンビニエンスストアで働いていたところ、ストロマンの銃弾を受け片目を失明した。ブイヤン氏は、死刑囚となったストロマンについて無知ゆえの犯行と減刑を求めたが、薬物注射による死刑が執行された。
米製作配給会社アナプーナ・ピクチャーズが、原作の映画化権を獲得。14年に映画化が発表された際には、「ハート・ロッカー」「ゼロ・ダーク・サーティ」のキャスリン・ビグローがメガホンをとると伝えられたが、米ハリウッド・レポーターによれば、ビグローはその後監督の座を退き、現在はプロデューサーとして名を連ねている。
ラライン監督の「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」は、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を妻ジャクリーン・ケネディの視点から描いた伝記ドラマで、ナタリー・ポートマンがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。現在、日本公開中。