来日したサモ・ハン自身が思う「最強のカンフースター」とは?
2017年6月2日 17:00
[映画.com ニュース] 「おじいちゃんはデブゴン」(公開中)、「コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝」(6月10日公開)を連続公開する上映企画「サモ・ハンis BACK!」のキャンペーンで、香港映画界の重鎮サモ・ハン・キンポー(サモ・ハン)が11年ぶりに来日。映画.comのインタビューに応じ、作品の魅力と「最強のカンフースター」について語った。
自ら主演を務めた「おじいちゃんはデブゴン」は、20年ぶりとなる監督作。認知症気味の退役軍人を演じ、中国とロシアのマフィア抗争に巻き込まれた隣人父娘を救うために、封印していた武術を駆使して大立ち回りを演じる。「非常に良い脚本で、『じゃあ、監督をやろう』と即決した」というストーリーは、退役軍人と少女の絆も描かれるサモ・ハン版「グラン・トリノ」ともいうべき味わい。衰えを感じさせないアクションと「グレートウォール」のアンディ・ラウ共演、そして関係の深いユン・ピョウらのゲスト出演も話題だ。
61年のデビュー以来、俳優、プロデューサー、監督、アクション監督として活躍し続けている、まさに香港アクション映画界の「レジェンド」。それだけに同映画界への思いは強く、中国へ香港が返還されるのと同じ97年だった前監督作からの20年を「非常に大きな変化があった」と振り返り、「香港映画のマーケットが縮んでしまい、大作と呼べる規模の作品は数年に1本程度しか作られなくなった。だから新しい監督や俳優は育ってこないし、映画界全体が大きなショックを受けている状況なんだ」と憂いを明かした。
そうした状況下で製作され、サモ・ハンがアクション監督を務めた「コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝」は、「俳優は一流、非常に細かくて実力のある素晴らしい監督がメガホンをとっている、現在の香港映画を代表できる大作。まっとうな作品だと断言できる」と太鼓判を押すスペクタクル・アクション。「新少林寺 SHAOLIN」のベニー・チャン監督のもと、「激戦 ハート・オブ・ファイト」のエディ・ポンを主演に、内戦時代の中国で貧村を守ろうとする男たちの誇り高き戦いが描かれる。
サモ・ハンと言えば、弟弟子に当たるジャッキー・チェンとの80年代の共演作で広く知られているが、「燃えよドラゴン」でブルース・リーとスパーリングを披露、ジェット・リー主演作のアクション監督を務めたほか、ドニー・イェンとも対決シーンを演じている人物だ。
歴代カンフースターの印象について話を向けると、「まずドニー・イェンは、恐らく現代のアクション俳優としては一番いい人間だと思う。面白いことに、時代ごとにちゃんとアクション・ヒーローが出てくるんだよ。今はドニーの時代。一番いいヒーローだと思うね」と回答。ジャッキー・チェン、ジェット・リー(リー・リンチェイ)についても「(ジャッキーは)言わずもがな。長年一緒に仕事をしているけど、いまだにあれだけ動けるのはすごいし、伝説の人物だと思う。それにリンチェイもジャッキーより後の世代だけど、それでも伝説化しているんじゃないかな。やっぱりきちんとアクションができるすごい人だね」と答えた。
そして、ブルース・リーについては「ビッグ・レジェンド」と断言。「これだけすごい人はいない。世界中の老若男女、あらゆる国の人間に影響を与えた、本当に偉大な人物」と続け、「自分にとっても彼こそがヒーロー。昔、手合わせしたことがあるから分かるけど、本当に強い。自分も含めて、一番強いのはブルース・リー。(他のカンフースターも)勝てっこないね」と笑った。
「おじいちゃんはデブゴン」は公開中、「コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝」は6月10日から全国順次公開。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
【推しの子】 The Final Act NEW
【忖度なし本音レビュー】原作ガチファン&原作未見が観たら…想像以上の“観るべき良作”だった――!
提供:東映
物語が超・面白い! NEW
大物マフィアが左遷され、独自に犯罪組織を設立…どうなる!? 年末年始にオススメ“大絶品”
提供:Paramount+
外道の歌 NEW
強姦、児童虐待殺人、一家洗脳殺人…地上波では絶対に流せない“狂刺激作”【鑑賞は自己責任で】
提供:DMM TV
全「ロード・オブ・ザ・リング」ファン必見の超重要作 NEW
【伝説的一作】ファン大歓喜、大興奮、大満足――あれもこれも登場し、感動すら覚える極上体験
提供:ワーナー・ブラザース映画
ライオン・キング ムファサ
【全世界史上最高ヒット“エンタメの王”】この“超実写”は何がすごい? 魂揺さぶる究極映画体験!
提供:ディズニー
映画.com編集部もドハマリ中
【人生の楽しみが一個、増えた】半端ない中毒性と自由度の“尖った映画”…期間限定で公開中
提供:ローソンエンタテインメント
【衝撃】映画を500円で観る“裏ワザ”
【知って得する】「2000円は高い」というあなただけに…“超安くなる裏ワザ”こっそり教えます
提供:KDDI
モアナと伝説の海2
【モアナが歴代No.1の人が観てきた】神曲揃いで超刺さった!!超オススメだからぜひ、ぜひ観て!!
提供:ディズニー
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。