「葛城事件」三浦友和、赤堀監督に撮影終了後にメール「10年に1度の映画に出合えた」
2016年5月30日 17:30

[映画.com ニュース] 劇団「THE SHAMPOO HAT」を率いる赤堀雅秋が、「その夜の侍」に続き自身の作・演出舞台を映画化した「葛城事件」の完成披露上映会が5月29日、都内で行われ、赤堀監督と主演の三浦友和、南果歩、新井浩文、若葉竜也、田中麗奈が舞台挨拶に立った。赤堀監督は「多面的な表現をされる大好きな役者さん。三浦さんがダメなら、映画化はなかった」とキャスティングに強いこだわりを示し「撮影が終わった後、三浦さんから『10年に1度の映画に出合えた』とメールをいただいた」と明かした。
映画は、理想の家族像を押し付ける抑圧的な父親のもとで家族が崩壊し、やがて次男が無差別殺傷事件を起こして死刑囚となる過程を描き出す。鬼気迫る演技で狂気の父親に扮した三浦は「多面的と言われるとうれしいし、光栄です。まあAB型ですし、多重人格じゃなければ俳優は務まらない。それと(高圧的なイメージは)『アウトレイジ』がいけない(笑)」とユーモアを交えて役柄を振り返った。
また、三浦は現在公開中の出演作「64 ロクヨン 前編」を引き合いに「製作費は10分の1、上映される劇場の数は30分の1。撮影期間もあちらは3カ月強で、こちらは3週間ですが、スクリーンで上映されれば同じ土俵に立てるのが醍醐味。息が詰まったり、不快に感じるかもしれませんが、それをよしとしていただけるなら、ぜひ応援をお願いします」と“10年に1度”の作品への思いを燃やしていた。
次第に精神を崩壊させる母親を演じた南は「映画界の事件になれば」と自信のアピール。13年上演の舞台では次男を演じ、今回は長男役に臨んだ新井は「映画化はうれしかったですけど……本(台本)を書くのが遅い(笑)」と赤堀監督に注文を付けた。一方、オーディションで次男役をつかんだ若葉は「うれしいと同時に不安もありましたが、とにかく食らいついていこうと思った」。死刑廃止論者の立場から次男と獄中結婚する女性を演じた田中は「自分の名字が変わったことが事件です」と今年2月の自身の結婚を報告していた。
「葛城事件」は、6月18日から全国公開。
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