池松壮亮主演&ヒロイン門脇麦で「愛の渦」映画化!本編123分中、着衣シーンは18分半のみ
2013年7月17日 06:00

[映画.com ニュース] 人気劇作家・三浦大輔が、主宰する劇団「ポツドール」の代表作で2006年に第50回岸田國士戯曲賞に輝いた傑作「愛の渦」を、自らのメガホンで映画化することがわかった。過激でリアルな会話と描写を通して人間の性欲に真っ向から挑んだ問題作で、六本木の高級マンションの一室を舞台に、初対面の男女が「愛のないセックス」にいたるまでの過程をリアルに、かつ執ように描く。主演を進境著しい池松壮亮が務め、ヒロインを門脇麦が体当たりで挑む。
同作の主人公は、毎夜午前0~5時に裏風俗店で開かれる乱交パーティに集まった男女たち。バスタオル1枚でのぎこちない会話とあられもない性描写を通して、三浦監督が伝えようとしたものは、「性欲だけの関係を描いても、必ず別の厄介な感情がついてくる。そのことに徹底的に向き合うことで、人間の本質があらわになるその瞬間」。映画化に際し、三浦監督自ら新たに脚本を執筆し、乱交が行われる部屋の情景と、“宴の後”のせつない光景が付け加えられた。
しかし、企画の立ち上がりから映画化にこぎ着けるまで、2年の歳月が費やされた。その理由は、裏風俗という設定と、本編123分のなかで服を着ているシーンが18分30秒のみという内容、三浦監督が役者に求める演技力という、二重三重もの高いハードルでキャスティングが困難を極めたためだ。
それでも、若手実力派として頭角を現してきた池松が、主役の“ニート”に扮することを決意したことで、状況が動き出す。池松は、オファーを受けた時のことを「三浦さんが自分を見ていてくれたことに驚きました。本を読んで、何ひとつ断る理由がありませんでした」と述懐。撮影を終えたいま、三浦監督とは固い信頼関係を構築したようで「巷ではドエス演出として有名な三浦さんですが、断固そんなことはありません。誰よりも作品を背負い、誰よりも作品に対して、役者に対して愛情を注いでくれた、誰よりも孤独な監督です。三浦さんを悪く言う人を僕は許しません」と話している。
R-18+に指定された今作にあって、ヒロインにあたる“地味でまじめそうな容姿ながら、誰よりも性欲が強い女子大生”役のオーディションもまた、難航した。過激な作品のヒロインを演じることに対する覚悟を求め、泣き出す参加者、席を立つ参加者も出た修羅場のようなオーディションで三浦監督は門脇を“見初め”、「彼女と心中するつもりで」ヒロインに抜てき。池松は門脇を「儚く脆く強く美しく、誰よりも覚悟を持った女優さんでした。本物でした」と絶賛する。門脇本人は、「とにかく撮影中は毎日必死でした。ずっとアドレナリンが放出され続けていたと思います。毎日感じていた現場の熱量や、濃厚な空気感が完成した映画に映っていて、この作品をとてもいとおしいと感じました」とコメントを寄せた。
また、群像劇的な要素を持つ今作にとって、その他のキャストのもつ役割も重要だ。撮影前のリハーサルが必須とされるなか、脚本の面白さと企画の趣旨に賛同し、個性的なキャストが結集。男性客に新井浩文、滝藤賢一、駒木根隆介、柄本時生、女性客に三津谷葉子、中村映里子、赤澤セリ、信江勇という顔ぶれがそろい、裏風俗店を経営する店長に田中哲司、店員に窪塚洋介が名を連ねている。
「愛の渦」は2014年3月、テアトル新宿ほかで公開。
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