福士誠治「日輪の遺産」で見せた「日本人の心の美しさと勤勉さ」
2011年8月22日 17:01

[映画.com ニュース] 「鉄道員」「地下鉄(メトロ)に乗って」を生み出した作家・浅田次郎のベストラー小説を映画化した「日輪の遺産」が、8月27日から全国で公開される。堺雅人、中村獅童と共演を果たし、祖国復興のため奔走する軍人・小泉重雄を演じた福士誠治に話を聞いた。
「出口のない海」(2006)の佐々部清監督がメガホンをとり、祖国再興のため極秘任務を命じられた3人の軍人が、20人の女学生らとともに日本の未来に向き合う姿を描く。「佐々部監督の作品は、人間を映し出す作風が好き。現代物でたくさん笑いのあるような作品でも、監督が『やろう』と言えばやりたいなって思ってしまう」と、監督が出演の決め手となったことを明かす。
「この時代のお話を作ることは必要なことだと感じた」という福士は、「『日輪の遺産』は、戦っている姿よりも物語性なんです。地道に頑張る姿に、日本人の持つ心の美しさと勤勉さがあるんです」と力強く語った。

戦争を経験していない世代としては、「何が正しいかわからないし、答えは見つからない」と吐露。しかし、敗戦後の日本という未知の状況下で国家の明暗を握る軍人役に体当たりで挑んだ。「どれだけリアルに時代や人物像を描くかということよりも、僕は物語に入って小泉という役をどう演じようかなという思いが強かったですね。物語を通じて、人間の力強いところを感じてもらいたい」と真しな眼差(まなざ)しで話した。
戦時中と現代で、約70年の時を越え何人もの人物の感情が絡み合ったストーリーは、「ゴールがない」。「隠ぺいがテーマの映画ではなく、歴史だけでもない」作品だと振り返り、「感じるものはたくさんあるけど、ひとつの感情だけで出来あがっている映画じゃない」と強調する。そして「さまざまな思いがあふれているので、思いの中で何色を取るかは見ている人によって変わってくるのかな。登場人物の誰に感情移入するか、見る環境や気持ちによって変わってしまうくらい壮大で面白い作品なんです」とアピールした。
「日輪の遺産」は、8月27日から全国で公開。
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