エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のレビュー・感想・評価

全52件中、41~52件目を表示

2.5ユダヤ教とキリスト教の確執

2024年4月28日
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悲しい

1858年、イタリアのボローニャで暮らすユダヤ教徒のモルターラ家に、教皇ピウス9世の命令によって、カトリックの洗礼を受けた6歳の息子エドガルドが連れ去られた。教会のきまりによると、キリスト教の洗礼を受けた子をキリスト教徒でない親が育てることはできないためだ。息子を取り戻そうとするする両親は、世論や国際的なユダヤ人社会の協力も得たが、教会とローマ教皇は権力を強化するために、エドガルドの返還に決して応じなかった。そんな事実に基づく話。

6歳から宗教教育を受ければどんな子だって改宗するだろうな、というのは容易に想像できる。
元々ユダヤ教から派生したキリスト教なだけに、キリストを殺したユダヤ教徒(ユダヤ人)に対する憎しみは相当なものだろうということもわかる。
で、何を見せたかったのかと考えたが、親と離れ離れにされた可哀想な子供、という事だけじゃないだろう。小学1年生位の年齢から改宗教育を受ければ誰だって親より宗教が大切、となるって事でもないだろうし。
事実に基づく話なのはわかるが、性的暴行を受けたわけでもないし、何を描きたかったのか、なんかピンと来なかった。
ユダヤ教とキリスト教の確執は当然知ってるとすればあまり見所はなかったような気がする。

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りあの

3.5このことが事実だったことの恐怖と怒り この少年の生涯を描いてほしかった

2024年4月28日
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怖い

時々思うことですが、何のための宗教か。
時に、人の命や自由を奪う。
特に、人よりも権威、威厳を守る「教会」の問題が取り上げられることがある。
コピーどおり、何より事実だったことに恐怖と怒りを覚える。
これではただの洗脳ではないか。
映画は、特定の宗教を非難するものではなく、権力に翻弄された親子の運命を描いたもので、このようなことがあったことを、世の中に知らせて、事実を残すことに非常に意義があると感じます。
出来れば、この後、映画に描かれた先の人生、死ぬまでどう生きたかを描いてほしかったです。

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ITOYA

3.5醜悪な側面

2024年4月27日
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私の嫌いなものは、借りた金を返さないこととと、汚職とハラスメントと暴力と宗教と犯罪(法を犯すこと)なんだけど、全部盛りだった!
キリスト教もユダヤ教もろくでもないね。
法を守るのではなく、保身や権威のために他人を踏みにじる。

宗教団体という組織は、血筋、家というのと同質で、権力者の既得権益を守り、支配拡大を図り、その社会を維持してくことが本質なのかなと。
大多数に所属する安心感は、阿片(麻薬)と同じで依存性がある。

過去の歴史を紐解けば、宗教(キリスト教、ユダヤ教、イスラム教…etc)が人を救ったことなんかなく、侵略を正当化する詭弁。
または、支配地へ価値基準を子供の代から刷り込み洗脳し、統治の道具として機能してきたものでしかない。
誰一人として「親の心」「家族」について慮ることなく、時間が過ぎて誘拐された子供が洗脳されていく姿を追うことで、宗教の醜悪な側面を見事に描き切っていたと思います。

ただ、これ当時のイタリア統一運動による、キリスト教というよりは教会の権力失墜、教皇領の没収の危機、新政府と教会の断絶、自由主義だったピウス9世が教皇就任後に保守にまわりコンクラーベでの公約を破って人々の期待を裏切り憎まれた、って背景を知らないと、いまひとつよくわからないかもしれません。

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コージィ日本犬

2.5信仰の不自由

2024年4月27日
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悲しい

怖い

難しい

1858年ボローニャで、6年前の生後6ヶ月の時にカトリックの洗礼を受けたとして教会によりローマに連れ去られたユダヤ人少年と家族の話。

エドガルド・モルターラは知らないし、信仰心なんかこれっぽっちも持ち合わせていない自分からしたら、信仰するのは勝手だけど人に迷惑かけるなよという、ある意味稚拙な感想が一番に浮かぶw

時代背景はあれどちょっと父親は情けないし、そして謂わば何でもありな教皇国家。

洗脳と言っても過言では無い様なアイデンティティの上書きと、そして相容れない兄弟や母親の想いというところをみせてくれたのは良かったけれど、伊仏独の作品ですよね…カトリックの人はこれをどう観るのかが気になった。

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Bacchus

3.5音楽に圧倒される

2024年4月27日
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ミーノ

2.5エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命 無宗教であり宗教につ...

2024年4月26日
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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命

無宗教であり宗教についてはあまり知識がない。その為本作では宗教を利用した怖さ、理不尽さを繰り返し映され衝撃を受けた。
これが実話だというのだから尚驚きと怖さを体感した。

最後の暴力的な音楽だけ個人的には凄く苦手でエンドロール後も流れてきたのですぐ帰った。

個人的な2024年洋画新作鑑賞ランキング
1 ネクスト・ゴール・ウィンズ 4.8
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11 デューン 砂の惑星 PART2 4.5
12 愛する時(横浜フランス映画祭2024) 4.5
13 ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ 4.5
14 アクアマン/失われた王国 4.5
15 ニューヨーク・オールド・アパートメント4.3
16 マリア 怒りの娘 4.0
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18 ミツバチと私 3.6
19 ブリックレイヤー 3.5
20 ネネスーパースター(原題) Neneh Superstar (横浜フランス映画祭2024) 3.4
21 オーメン:ザ・ファースト 3.4
22 RHEINGOLD ラインゴールド 3.3
23 12日の殺人 3.3
24 インフィニティ・プール 3.3
25 ゴーストバスターズ フローズン・サマー 3.2
26 プリシラ 3.2
27 コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話- 3.2
28 コヴェナント/約束の救出 3.0
29 僕らの世界が交わるまで3.0
30 ゴジラ×コング 新たなる帝国 3.0
31 ブルックリンでオペラを 3.0
32 ストリートダンサー 3.0
33 カラーパープル 2.9
34 弟は僕のヒーロー 2.8
35 RED SHOES レッド・シューズ 2.8
36 画家ボナール ピエールとマルト(横浜フランス映画祭2024) 2.7
37 Vermines(横浜フランス映画祭2024) 2.6
38 関心領域 2.6
39 ジャンプ、ダーリン 2.5
40 エクスペンダブルズ ニューブラッド 2.3
41 けもの(仮題)La Bête(横浜フランス映画祭2024) 2.3
42 マダム・ウェブ 2.3
43 落下の解剖学 2.3
44 ダム・マネー ウォール街を狙え! 2.3
45 哀れなるものたち 2.3
46 エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命 2.3
47 ザ・エクスチェンジ 2.2
48 DOGMAN ドッグマン 2.2
49 パスト ライブス/再会 2.2
50 リトル・エッラ 2.2
51 パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ 2.2
52 ボーはおそれている 2.2
53 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2.2
54 瞳をとじて 2.2
55 ゴースト・トロピック 2.2
56 葬送のカーネーション 2.2
57 Here ヒア 2.1
58 美しき仕事 4Kレストア版(横浜フランス映画祭2024) 2.0
59 ハンテッド 狩られる夜 2.0
60 サウンド・オブ・サイレンス 2.0
61 ゴッドランド GODLAND 2.0
62 キラー・ナマケモノ 1.9
63 ザ・タワー 1.9
64 ポーカー・フェイス/裏切りのカード 1.9
65 マンティコア 怪物 1.9
66 アバウト・ライフ 幸せの選択肢 1.8
67 サン・セバスチャンへ、ようこそ 1.8
68 デストラップ 狼狩り 1.6
69 No.10 1.5
70 VESPER/ヴェスパー 1.5
71 フィスト・オブ・ザ・コンドル 0.5

番外
ソウルフル・ワールド 5.0
QUEEN ROCK MONTREAL 5.0
あの夏のルカ 5.0
私ときどきレッサーパンダ 5.0
FLY! フライ! 5.0
犯罪都市 NO WAY OUT 4.5
DUNE デューン 砂の惑星 リバイバル 4.0
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π〈パイ〉 デジタルリマスター 2.0
貴公子 1.5
ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版 1.5

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ego

4.0ホラー

2024年4月26日
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母親が美しく哀しい
最後まで…

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m m

5.0世俗権力の台頭、弱体化する一方の教会権力

2024年4月26日
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泣ける

怖い

難しい

すごく面白かった。映像と音楽が素晴らしく美しく、映像のカットがよく練られていた。エドガルドがとても可愛い。ママとの静かな面会後、きょうだい(自分を入れて9人きょうだい!)にもママにもパパにも会いたいと泣き叫びながら連れ去られる様子が可哀想でならなかった。ユダヤ社会とキリスト教徒社会が緩やかに共存していた時代。エドガルドが生まれ育ったボローニャの家は裕福でイタリアの地方出身の女性を女中として雇っていた。方言を話されたら意志疎通ができなかった。

誘拐後も、エドガルドはママに言われた通り眠るときはユダヤ教のお祈りをちゃんとする。修道院ではエドガルドと同じ年齢層の男の子達と生活を共にし、ラテン語やカトリック・キリスト教の教えを学ぶ。賢いエドガルドは目覚ましく教義を習得していく。

青年になったエドガルド、自分を可愛がってくれた教皇が教会の祭壇に向かう中、いきなり教皇を手で押し倒す。その時、私は驚いたが嬉しかった。でもそれも束の間、エドガルドは教皇に謝罪を求められた。床にキスを、更に床に十字架を3つ、舌で描けと言われその通りにする。教皇の死後、ローマの街では暴動が起き、教皇の遺体をテーヴェレ川に投げこめ!の声が怒涛のように燃え上がる。初めは「もう亡くなった方です!」と教皇を守っていたエドガルドも「こんな教皇は川に投げ捨てればいいんだ!」と叫ぶ。危篤の母のもとに駆けつけたエドガルドがしようとしたことにはショックを受けたが、青年エドガルドの怒りと従順と信仰と理性の混乱は私の想像を超える。

イエスの磔刑像を見上げながら、手足を貫く杭はユダヤ人によって打たれたものと修道女に教わった子どものエドガルド。彼は夢を見る;自分が磔刑像によじ登って両手、両足の杭を抜く。するとイエスは生き返り十字架から降りてすたすたと歩いて外へ行った。イエスもユダヤ人であることをエドガルドはその後、学んだはずだ。この夢はイエスの痛みと悲しみを自分のものとして生きていくエドガルドの決断の端緒になったのだろうか。

ナポレオンは教会で行われた戴冠式(1804)で市民に支持されて王になったことを示すため教皇からでなく自ら王冠を自分の頭にのせた。それを待たずとも教皇の力は中世以降弱体化に向かっていた。フリードリヒ2世(シチリア国王で神聖ローマ皇帝)は教皇から二度破門された。教皇からせっつかれて仕方なく実施した十字軍派遣(1229)は無血でやり遂げた。これも教皇は気にくわない、なぜならキリスト教徒の血を流してこその十字軍だからだ。早く生まれすぎたフリードリヒ2世、外国語能力高くアラビア語で当時のイスラムトップと書簡交換し無血でエルサレムの期限付き返還を成し遂げた。1517年はルターによる宗教改革、イングランド王ヘンリー8世は離婚したくてカトリックから離脱し1538年に教皇から破門される。

「誘拐」から3年後の1861年(エドガルド10歳)、イタリアが統一した。世俗権力が強大になりリベラルな空気が市民の中に満ちる世界の中で、教皇の精神的支柱としてのオーラも権威も財力も低下するばかり。ドイツ統一はイタリアに遅れること10年、1871年。フランス革命(1789)後の暴動と保守反動、急進的にことが進む際に避けられない暴力に恐怖を覚える。それは長く鎖国状態だった島国が開国し西欧化を推し進め習慣・言語・人種・思想弾圧を経て昭和の敗戦を経験した日本にも当てはまる。「むかしむかし、あるところに・・・」で始まるお話でなく、いつでもどこにでもある権力の揺らぎに伴う理不尽に信仰の存在意義を加えてベロッキオ監督は今の問題として提示した。

おまけ
1)青年期のエドガルド役は『蟻の王』(アメリオ監督)で主人公と恋に落ちるエットレ!この映画でも美しく素晴らしい演技だった。名前はレオナルド・マルテーゼ、銘記!
2)スピルバーグも映画化したかったが断念した。もし彼が撮っていたら、視点も描き方も全く異なっていただろう

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talisman

4.5教育と順応

2024年4月26日
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鑑賞方法:試写会

イタリア統一・独立の気運が高まる教皇領と、「異教徒の中で暮らす同胞の保護」という名目でカトリック教会に引き渡されたユダヤ系の少年・エドガルドの半生を描いた作品。

エドガルドを迎え入れた修道院の人々は、彼に対しユダヤ教を強く否定することはせず、彼の日常を淡々とカトリック式に塗り替えていく。
彼に洗礼を与えた人物、彼の引き渡しをモルターラ家へ求めた地元の教会、ローマの修道院の人々、皆が自然なことの様にエドガルドと事件に対応している。
彼らにとってはそれが善行で秩序なのだから当然なのだが、その迷いの無さが何とも恐ろしかった。

人の思想や秩序を塗り替える行為は、宗教に限らず権力の交代や新しい主義主張の登場に伴って行われている。現代においても、本作で描かれるような強引な思想統制の事例には困らない。
淡々とエドガルドの日常を塗り替える人々と、彼らの理想の形に育ったエドガルドを見て、自分がいつ塗り替えられる側、あるいは迷いなく塗り替える側になってもおかしくないのではないかと怖くなった。

本編ではエドガルドの内心は殆ど語られない。移された環境の中で与えられたものを吸収していく間、彼は何を思っていたのだろうか。
一人ローマにやって来たエドガルドにとって教会は衣食住の全てで、後に仕事にもなった。カトリック教会は彼の保護者で、法である。人間が環境に順応することや価値基準を変化し得ることは、社会が教育や更生の機会を捨てないことの前提でもあるので、少年エドガルドから青年エドガルドへの変化を不自然と言うつもりはない。
ただ、母に言いつけられた祈りを行わなくなっていく時、ユダヤ教のお守りに触れることが減っていく時、家族との日常の中で繰り返していた習慣から遠ざかっていく時、エドガルドは何を考えていたのだろうか。

家族から強引に引き離すことを暴力だと感じることも、信教の自由が無い環境に疑問を持つことも、エドガルドや遠い過去あるいは未来の人には異端に見えるだろうか。

宗教が招いた事件を、宗教的価値観やその善し悪しを断じずに冷静に描いたエネルギーを讃えたい。

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うぐいす

5.0今、見るべき1本

2024年4月17日
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鑑賞方法:試写会

光も煙も美しい。圧倒的な美しさは人の心を魅力し奪う力を持っていると感じました。
神々しさにひれ伏す危険。

聖母子像を崇めてるくせに、母から子を引き離すなんて。
この愚行。愛と平和を説いたはずのイエス・キリストが知ったら嘆くだろうて。
目的と手段が狂ってる。
ただただ権力を誇示したいだけに思えました。
イエスがなんで律法学者を批判して神殿をぶち壊したかわかってる?
法皇に対して、ちゃんと新約聖書読んだ?と問いただしたくなる。
悪者に仕立て上げるような単純な描き方はされていないのに、ふつふつと湧き上がる怒り。
忠誠を誓わせる行動や罰には怒りで吐き気がしました。相手の尊厳を無視した傍若無人な振る舞い。
ボディブローのようにじわじわ効いてくる映画です。

そもそも人を救うって何?
救いを求めて神にすがるのは個々の勝手だけど、別に求めていない人を無理矢理救うなんて大きなお世話。
しかも洗礼を受けたくて受けた訳じゃないのに。

恐ろしいことに、頭の硬い大人だってカルト教団に洗脳されるんだから、子供はスポンジのように吸収してしまう。
閉ざされた社会の中の閉ざされた集団のなかで正しいと教えられたことが全てになっていく。
怖すぎる。

イエス・キリストとの幻想的なシーンが素晴らしい。
子供の頃、十字架に磔られたキリスト像や絵画がとても怖かったのを思い出しました。
怖いけど、なぜだか目が離せない。
なぜこの人はこんな仕打ちにあっているの?
どうしてこんな残酷なことが出来るの?
キリストは復活したのに、いつまでも磔にしておきたいのは、罪と罰と恐怖で縛りつけたいと願う組織なのでは?と感じました。
神の名の下にやりたい放題。

ユダヤ教もキリスト教も根っこは同じなのに…
ガザ地区を思わずにはいられませんでした。
今、見るべき1本です。

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shiron

4.0教皇は理不尽

2024年4月10日
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鑑賞方法:試写会

知的

難しい

宗教対立になじみのない日本人としては、キリスト教とユダヤ教の宗教対立はわかりにくかった。
親子の情と宗教の重さの違いがむずかしい。日本人からすると親子の情が勝ると思う。
そんな感想を抱く映画でした。教皇は、理不尽とおもったのは、宗教観のちがいだろうか。
100年前の話です。

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わせい

3.0洗礼という名の誘拐

2024年2月16日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

絶対権力を持つ組織に潜む歪みへの追究にこだわってきたマルコ・ベロッキオ監督。本作では19世紀のイタリアの枢機卿が起こしたユダヤ人少年エドガルドの拉致事件を通して、権力とは、宗教とは、神とは、そして家族とは何かを問う。
教会によるエドガルドの連れ去り行為は、原題『Rapito』や英題『Kidnapped』が示すとおり、「誘拐」以外の何物でもない。2022年2月にロシアのウクライナ侵攻が勃発して以降、ロシア兵がウクライナの子どもの移送を開始。名目上は「戦地孤児たちの保護のため」としているも、その実は里子や養子に出され、養護施設でウクライナ語の使用を禁じられてロシア語を学ばされ、さらにはロシア兵の軍事訓練を受けさせられている。誘拐した子供の“洗脳”は今でも行われている。
キリスト教の“洗脳”を施されたエドガルド、そして実の家族の顛末が切ない。

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regency