オットーという男のレビュー・感想・評価
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ぎゅっと締め付けられる
最愛の人との別れ
それを受け入れられない
彼女が全てだった
それなら、自分も…
そんな役をトム・ハンクスが、くっとした表情や声で演じていて、見ている間、ずっと胸を締め付けられました。
投げやりになっても、普段のルーティンは変えられない頑固さ。言葉足らずな関わりしかできない不器用さ。時代に取り残されたと感じる疎外感。
そんなことを感じる今日このごろで、ぎゅっと苦しさが溢れました。
人は1人では生きられない、なんて、ありふれた言葉だけど、1人だと感じたら絶望しかない。
マリソルたちに支えられ、望む最期になったので、映画としてはよかったのですが、個人的には別れを越えられるのか…と、気が重くなってしまいました。
気難しくって面倒くさいOTTO。だけどほっとけない愛すべき隣人。
トムハンクス出演の映画は今回が初鑑賞。居る居るこんな面倒くさい人。と思って観ていくと、最愛のソーニャを亡くして(顔を見ることの出来なかったベービーも)孤独の殻の中に閉じこもるオットーの様子が分かってくる。トムハンクスの風貌が面倒くさいけどほっとけない人の味わいを醸し出している。隣人たちとの日常に、思わず声を出して笑ったりホロリと涙したりした。お向かいに越してきたマリソルとその家族のお節介(親切)に助けられながら、また前を向いて生きても良いかも思えたことが嬉しかった。ご近所さんたちと愉しく過ごしながら、最後は一人静かに愛妻の元に召されたオットー。人は一人では生きていけないし、一人っきりで生きている訳でもない・・再確認できる暖かな作品だった。
マリソルめっちゃ良いわ
終盤ずっとボロ泣きしていました。
日本でいう”頑固おじさん”が長年連れ添った妻が死んで生きがいを無くし、後追い自殺まで考えていたところ、お向かいに引っ越して来た一家に必要とされることで生きがいを取り戻すというお話。
この話のどこが泣けるのかよく分かりませんが、なんとも言えない温かい涙が止まりませんでした。
人間は誰かに必要とされないと生きていけないのだと思うとともに、必要とされることってこんなに幸せなことなのだと思いました。
マリソルは、オットーに特別なことはしておらず、隣人として接し、必要なことをお願いし、心配だから気にかけただけ。
それだけのことでオットーの終末はこれほどまでに豊かなものになりました。
とかく日本人はこういったことを苦手としているので、他人の力が必要なときは勇気を持ってノックしてみるのもいいかもしれません。
シボレーはよくて、フォード、トヨタ、BMW、ヒュンダイがダメなのはなんでだろう?
猫が可愛い
さすがトム・ハンクスという感じ。
安定に感動した。
メキシコ人マリソルがいい人すぎてホンワカした。
The太陽みたいな人。
町一番の嫌われ者というキャッチフレーズだったが全然嫌われていなかった。
むしろ奥さんを無くしたオットーを周囲は気にかけている感じだった。
ピエロが泣いてるシーンとか、オットーが肥大型心筋症で心が大きいと説明されて女性が笑うシーンとか、自己紹介でオットーが名前を言うだけで相手の名前とか聞かずに扉閉めようとしたあと夫婦が自己紹介したら自分の名前を再び言うだけで閉めたシーンとか普通に声を出して笑えるくらいだった。
でも首吊り、人身事故、練炭(?)、銃で自殺しようとするシーンは泣けるし、ソーニャが死んじゃうシーンも、オットーが死んじゃうシーンも泣ける。
笑いあり涙ありの王道映画。
心揺さぶられた
ここ2.3年でいちばん泣いた映画でした。
お墓参りで毎回優しく辛さを騙るシーンは
本当に号泣でした
後半はずっと涙が溢れて止まりませんでした
前半の、オットーの
世の中に感じてること、言ってることが、
オットーみたいに極端だったり他人に強制したりしようとかそこまでは思わないけど、
なかなか共感できるし私も同じような感じ方だなぁと思った。
車をベースにいろんな話の肉付けがされてて
よかったしおもしろかった!
ご近所さんのマリソンももちろん、
その他の人たちの関わりも
すごく魅力的で大好きです!
オットーがどんどん周りと関わり、
必要とされ自分も望んでいくのが
めちゃくちゃ嬉しいし感動でした
あと、BGMがすごく良くて興奮しました!
最後まで、まとまってて筋が一本通ってる映画だなぁと感じました。
オットーの青年役は、自閉症っぽい人をキャスティングしてるのかな??
トム・ハンクス最高です!!
心にストンと落ちる作品
トム・ハンクスの作品なら間違いない!と大きな期待を胸に、いざ鑑賞♪
愛する亡き妻との素敵な思い出や、悲しい思い出も、クドく描写せずとも懐古(回顧)するオットーの表情ですべて伝わってくる
オットーが3回の自殺未遂をしているが、常に身なりを整えているオットーが、3回目は下着姿だ
その頃には「こうするべきだ」というマイルールから解放されていたのかもしれない
生と死の狭間で揺れるオットーを垣間見た気がした
遺品整理と入院をしてからのオットーの表情はいくらか柔和になり、古いベビーベッドを揺らすオットーの歳を重ねた手はなんとも美しかった(一瞬の映像だったけど)
怒りというのは非常に強いエネルギーを持つが、大きなハートを持つオットーの晩年は、日常のささやかな幸福で満たされていただろうと思う
エンドロールの数々の写真が物語っている
そこには「いくらか柔和」ではなく、柔和なオットーがいる、微笑むオットーがいて安心した
自分の大事な人たちが、かすかで、そしてささやかな幸せを取り零さないようにと願う
トム・ハンクスの演技力に脱帽です
さすがですね!
つい先日知ったのですが、昔々子供の頃に見た「スプラッシュ」に出ていた青年はトム・ハンクスだったんですね!!!いや~ビックリ!!!
あの頃は子供心に感動した記憶があるけど、今見たらどんな感じなんだろうなぁ
オットーという男。題名通りの作品。
オットーという頑固で融通の聞かないじーさんが、人の温かさに触れて心を開いていく作品だと思ってた。
主軸はそうだったけれど少し違った。オットーは、頑固で融通は聞かないけれど、人一倍正義感もありただひたすらにルールを守っているだけ。口悪いけど。
隣人もお人好しだけでなく、思ったよりグイグイ来るタイプいい意味で。ストーリー的に、ラストは予想出来たけれど、それでも段々と打ち解けていき心を入れ替えるところや、親友を助けるために様々な人に協力を仰ぐ所良きでした!そしてラスト。分かっていてもグッとくるものがある。トム・ハンクス演技良き良きです!
たまにはベタなやつもいい
オリジナルも見ましたが、同じ話でも役者が違うと雰囲気がまるで違います。トムは独りでも生きていけそうな、強い人に見えました。もう少し内面の弱さが描かれたり、妻がいないと何もできない感があるとよかったかも。それと青年期の役者とトムの乖離が大きくイメージが繋がりにくかった。
またオリジナルの様に父と子の絆や、愛情の描写があればオットーは無愛想なだけで、愛情の深い人物なのがわかりやすかったのかも。
SNSリポーターはもう少し協力してあげてもよかったのでは?
ラストは予想通りで、急死じゃない結末も見たかった。ベタで結構善人がいるストーリーなので、幸せに大往生でもよかったんじゃないかな。自分の事しか考えられない人が多すぎる現実で、ベタでも悪くない作品でした。
アメリカはまだ死んじゃいない
オリジナルのスウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」は観ていませんが、頑迷な男への亡き妻からのメッセージを通して、人と人とのつながりの尊さを描いた映画です。恐らくトム・ハンクスが独自の解釈を加えて、アメリカも捨てたもんじゃない、正義や人情はまだ生きている、というメッセージも込めたんだろうと思います。
登場人物は、居そうで中々居ないキャラクターです。
オットーは典型的な頑固おやじで偏屈だが、正義感が強く、頭の回転は速く、運転は上手で弱者に優しく、LGBTには(こういう男には珍しく)理解がある。マリソルは優秀で賢明で、料理も上手でけなげな母で、少々(かなり)おせっかい。その夫のトミーは悪い人じゃ無いけど生活力ゼロです。
ストーリーは説教臭さが見え隠れするものの、孤独に人生の幕を下ろそうとしていた男が、思いがけない事から人間関係を見つめ直し、新しい家族を得る物語は心温まります。
エンディングの画面が画用紙みたいで、イラストや写真が楽しいです。
二番煎じとは言わせません!!
心がピンチになった時…必ず観たくなる「幸せなひとりぼっち」
この作品のリメイクである本作はある種別の物として捉えられる程トム・ハンクスの物に出来上がっていた
いつも正しい事をしている根は善良なのに人には関わらずコミュニティに溶け込もうとしない初老の男を演じるハンクスの抜群な演技力
あまりにも自然過ぎて実在感に驚かされる
この作品にとことん惚れ込んだハンクスの想いが強く伝わります
他人に関わりたくないオットーに
マリソルは車の運転を教わるが
モノクロの人生になりかかった彼を再び彩り豊かな人生へとアクセルを踏み込んであげたのは紛れもないマリソルなのだ!
彼女は叫ぶ「あなたが私達を求めなくても私はあなたを助けに行く!」これには心震えた!
堂々と他人に手を差し伸ばせる人間に私もなりたい!
桜の開花も聞かれ春の足音が感じられる今日この頃…温かな優しさに包まれる感動作を普段
劇場にあまり向かわない方々にもぜひ観ていただきたい!
ソーニャ🐈⬛が愛した男
どうやら、オットーとうまく付きあうには、彼の善意と境遇を理解しているかどうかに鍵があるみたいだ。
しかし、みんながそれを知るわけではないので、気難しい性格があちこちで煙たがられてしまう。
冒頭の彼はまさにそれ。
結局は自分自身の居心地を悪くしているオットーだが、彼の中で道理は通っているから折れない。
しまいにはおきまりの「バカもん」認定。
ありがちだ…。
しかし、妻・ソーニャは、飾らず、他に流されず自分を貫くオットーの素朴さと実直さに惹かれたのだとおもう。
彼女の寛容さは亡くした母のようだったのかもしれない。そしてその賢さでさりげなくフォローする潤滑油のような存在でいてくれたのだろう。だから夫妻を知る近所の人々は、オットーがただの頑固じいさんでないのをわかってうまく付き合っている様子だ。
そんなよき理解者の妻と新婚まもなくの旅で事故に遭い、悲運を背負いながら2人で乗り越えてきたオットー。しかし、その妻も少し前に病に倒れ先立たれた。
オットーは妻が生きていた時の暮らしをそのままにし、外出の際は、きれいな絵皿においた銀のコインを必ず持ち歩き、きちんと戻す。そのコインは2人が出会った日に妻がくれたもの。妻を感じるお守りのようなものだろう。
妻のスペースをあけて眠るベッド、目覚めにはつないだ手の温もりを思い出し妻のケットを握りしめる。
大の男の、しかも普段あんなしかめっつらで気がつく不正を隅々まで正しまくっているオットーが、だ。
喪失感は彼の時と心を止め、妻への想いを募らせるばかり。おまけに数日前には定年前の勧告退職をした。
生きる意味を失って自殺ばかり考えているオットーが、あまりに切なくつらそうで、本当に死んでしまった方が、もしや彼の幸せなのかも?とおもってしまったほど。
そんな折、超明るくポジティブなメキシカン、マリソルの一家が向かいに越してくる。いささか図々しいほど踏み込んで来るひとなつっこい一家のペースに巻き込まれ、初めは憤慨したり困惑するオットーだが、徐々に彼が醸し出す空気がかわりはじめるのだ。
みんなからなにかを受け取り、与えていくものとは…
心温まるギフトBOXをあけていくような物語。
……………
【マリソルの娘たちに、上から読んでも下から読んでもOTTO …なんて言われてムッとした出会い】
こどもは好きじゃないのかも?と思ったが違った。屈託なくせがまれ絵本をおもしろおかしく読んで笑わせたり、プロレスごっこに興じたり。
2人のいいおじいちゃんのようになっていくオットー。
そして、子どもたちが描いたオットーはいつもカラフル。
大人の世界ではいつもガミガミしてるオットーだけど、本当はオットーってね…というこどもたちに映る彼の姿なのだろう。そう言えば、ケガをして保護された猫も、オットーに寄り添うようにくっついてた。ピュアな本能が本質を察知するのかな。
【トミーの縦列駐車を代わりにしてやっマリソルの運転練習につきあったり】
下手くそを見過ごせなかっただけの始まりだけど、結局は優しい。妻と行ったなつかしいカフェに寄りかつてと同じタイミングでお茶してみたりする彼のロマンチストな部分もみえる。過去の話をしたのも、裏表のないマリソルに信頼を置いたからだろう。マリソルはソーニャのようにからりと晴れた日の太陽みたいない人だったしね。
【困った人を見捨てない】
引き受けた子守の間に、設置あきらめ中の食洗機をみつけ、とりつける。得意な分野に俄然はりきってくれる世話みのよさ。また、父に追い出され困っている妻の教え子を泊めてやったりする。
仲たがいしたままの黒人夫妻のヒーターを直しに行きピンチを助ける。(取り返しに行ったホースを帰り際に掴まれたシーンは、オットーの自殺願望の本気度を察知した彼がひきとめようとした精いっぱいの行動だろう。一瞬、気がついたオットーの心情を感じてぐっときた。はじめの頃の場面に、オットーが窓越に奥さんに介護される旦那さんの様子を気にしているのがわかる。ふたりはずっと仲直りしたかったんだと思う。)
…………
それまでのオットーは自分の世界には亡くなった妻だけしか必要なかった。
しかし、ソーニャのように寛容で人を決めつけずに関われるマリソルとその家族に出会い、自然に他を受け入れることを知ったのだ。ソーニャ以来のあたたかさのある新しい風に吹かれたオットーはその流れにのり自分らしさを生かして役に立ち、再び存在意義を得た。それは生きようとする大事な力になった。
そこから数年、亡くなるまでの彼は近所の仲間に囲まれ幸せそうなカラフルな姿がみんなの記憶にのこる男になった。
気難しいだけではないオットーの本質を見抜いて愛した天国のソーニャがほほえんでいただろうね🐈⬛
追記
エンディングがすてき。
こどもたちが描く明るく楽しい絵のように、誰もがしあわせに生きれる世の中を願いながらみてました。
今年のBESTが来た
スウェーデンの #幸せなひとりぼっち は未見です。
なので、オリジナルを観た方々のような
物足りなさは感じず、お涙頂戴作品の
お手本のような脚本にも関らず、
まんまと泣かされました、いや号泣でございました🤣
そして、久しぶりに見るトム・ハンクスの頑固な
偏屈じじぃも素敵でございました。
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製作にも携わっていることから、トム・ハンクスらしい
コミカルさもあり、まさに「彼らしい」脚本と言った感じ。
その分、アカデミー賞外国映画賞を受賞した
オリジナル版も気になるところです。
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それにしても、オットーの若かりし頃に
実の息子をキャスティングとのことですが
全然似ていませんね😳
さすがトムハンクス!
トムハンクスの映画はどれもハートウォーミングで茶目っ気のある作品ばかりなので、彼が嫌われ者を演じるのかと少々懐疑的で鑑賞したのですが「あーやっぱりねw」と期待を裏切らなかったです。
心臓(ハート)の大きなオットー、若い頃からお人好しで人思い、生真面目だからこそ一見偏屈になっても愛されるのだなと、まさにトムハンクスという演者でなければならなかった映画でした。
他の登場人物もいい人たちが多くて、全体的に安心して観れました。
エンドロールで流れてくる写真や子供たちの似顔絵がまた涙を誘い、なかなかハンカチを下ろせなかったです。
ありがとう、オットー!暖かくなりました。
トム・ハンクスという男
妻に先立たれた偏屈オヤジが残る唯一の拠り所だった職場も追われ、生きる活力も失くした中、隣人たちとの交流で少しずつ前向きな気持ちを取り戻していくというストーリー。
物語自体は凡庸なのだが、主人公をトム・ハンクスが演じたことで一気に重みが増す。
ネームバリューは勿論だが、この人の哀愁を帯びた眼差しがいいんだよね。
最期も病死ではなく、自殺なのだろうけど、そこを深く描かず、そこまでの展開を見た中で観客個々の捉え方に委ねた終わり方も良かったと思う。
物語のエッセンスとして動物を入れてるのもありがちだが、野良猫だというのが味わいのある設定だな、と思った。
ご近所物語
最初のホームセンターの一件以外、オットーは嫌なヤツでも嫌われモノでもありません。
近所の住人からは挨拶もされるし、むしろ距離の近い人ほど嫌っていない。
首を吊る際にもスーツを着込み、(天井に穴は開けるが)床に新聞紙を敷き詰める。
寝るときは片側を律儀に空け、左手はちょうど誰かの手を握る位置に。
このあたりで冒頭からアッサリ善性をバラしてしまう点は好みが別れるかも。
派手な展開も意外な出来事もないTHE王道だが、バランスが素晴らしい。
適度なユーモアがご都合主義を相殺し、織り込まれる様々な要素も“添え物”に徹し、本筋を邪魔しない。
台詞で説明しすぎない脚本に、主演、助演から子役、猫(必見!)に至るまでの名演技。
シャツの衿ひとつにもキチンと時代を反映させ、“雪のないシーン”の使い方も単純ではあるが効果的。
ここまでしっかり纏まっている作品も逆に珍しい。
40手前、しかも独身の自分がオットーに感情移入して涙腺緩むくらいです。
不満点は、晩年の夫婦関係が見たかったのと、エンドロール後半のインスト曲がイマイチって所くらい。
マリソルのように無遠慮に、しかし愛情をもって柵を跨ぐ人間に支えられたことのある自分には、とても良い作品でした。
エンドロールの写真でオットーが娘たちに向ける、劇中一番の笑顔が沁みる。
泣いてデトックス
前半、いうほど嫌われて無いじゃんと思う反面
近所の人の方が煩わしく感じた
むしろオットー、なんだかんだ優しいし
愛想が無いだけ
にしてもトムハンクス、泣かせにくるわ〜!
なんでですかね
あの哀愁ある表情
思い出しただけでも……また泣きそう(泣)。
エンドロール、良かったですね
子どもたちとの楽しそうな日々を写した写真
それでも泣いてしまいました
目新しさとかは無いけど、泣きたい人、どうぞ笑笑
リメイク作。単体で観ると良いがやっぱり、、
6年ほど前に公開されたスウェーデンの作品をリメイク。トムハンクスだし、上手いし、良い作品に仕上がってたと思います。たぶんこの作品だけを観れば良い作品を観たな、と思えたと思う。移民家族の女性役の人も、隣人の老夫婦も、みんな良かったです。でもやっぱりオリジナルのスウェーデン版には及ばないという感想。
ハリウッド作品らしく、全体的にほのぼのしていてオットー自身もわりとユーモアがあったり良いことを言ったりしますが、スウェーデン版は終始硬質で無愛想なまま最後まで進みます。それが良いのです。「死」が身近にあり、「死」に向かおうとしていた男が、最後に「生」そのものである赤ん坊を抱き、表情を緩める。それだけで本当に感動しました。リメイク版はほのぼのした写真とかもいかにもハリウッド風で心を動かされるものの、わたしはオリジナルの方がよかったと思いました。好みもあるかもしれませんね。
過去の部分の挟み方も、スウェーデン版の方が上手く、心に沁みました。オーヴェ(オリジナル版の男の名前)の父との関係から描かれ、孤独に生きてきた彼がソーニャと出会い、若い2人の残酷で美しい、かけがえのない日々もよく描かれていました。学校にスロープの設置を訴えるところなどもよかった。
この作品に関しては、あの寒々として無骨な北欧の空気感がとてもあっていた気がします。だからこそ、ラストの赤ちゃんを抱くシーンが活きたと思いました。
またオリジナル版見直そー☆
自分的にはかなり良かったです。
人生の終焉について考えてみようかと思い、何かしらの参考になればと鑑賞してみました。感想としては、かなり良かったです。ただ、考えさせられることも多々あり、その内容を記述させていただきます。
①人は一人で生きていくことは厳しいですね。主人公のOTTOは都市の中で生きてはいるのですが、妻に死なれて心情的には既に一人きりだったのでしょう。冒頭に出てくるロープ代金の話(死のうと思っている人間が、ロープ代金の差額の33セントを気にする というの)も、そのような心情・性格が原因からなのかもしれません。
②最近「お一人様」という単語がかなり標準になってきましたが、本当に良いのでしょうか? 考えさせられました。更には、男一人だけでは弱く、世になぜ男性・女性の2種類が存在するのかよくわかりました。基本的には(当然例外あり)「人間とは、力は男性が心は女性が」受け持つようになっているのでしょう。
③また、隣人の女性(マリソル)もいい味を出していましたね。まさに、心を受け持つ女性の良さが全面にでていました。途中、OTTOが「あなたは愚かでは無い」と連呼していましたが、実は「カルフォルニア大学修士卒(チラ見だったので間違っているかもしれません)」なので、愚かどころか実は高学歴女性でした。
④あと、エンディングですが、OTTOさんが死んでしまうストーリーではなく、平和に生き続けていくエンドにしても良かったような気もしました。ちょっと涙がこぼれてしまいました。
余談
シボレー(GM)、フォードの車の好みでのイサカイの話がでてきました。で、フォード好きの人がトヨタに変遷したので「一貫性がない者とは仲直りできない」という話がでてきました。息子が日本に行ったっきりという話が出た時点で、(恐らくは)息子がトヨタに入ったので、フォードからトヨタ(息子を信じたため)という話を、個人的には入れて欲しかったです。
<主な基準(今後のためのメモ)>
4.5 観て良かったと感じた映画
4.0 おすすめできる映画、何かしら感慨を感じる映画
3.5 映画好きなら旬なうちに見てほしい映画
3.0 おすすめはできるが、人により好みが分かれると思われる映画
少し削った「幸せなひとりぼっち」、ハリウッド感動もの風味
偏屈親父が心を開く系映画が大好き。実際名作が多いと思っている。「恋愛小説家」「セント・オブ・ウーマン」「君を想い、バスに乗る」などなど。
そして本作のオリジナルにあたる映画(原作小説は未読)「幸せなひとりぼっち」(以下2015年版)もまた大好きな作品だ。だから本作を「これはこれ」として比べずに観ることがちょっと難しかった。したがって、感想の内容も偏ったものになることをご了承ください。
ストーリーは思った以上に2015年版に忠実だし、主演は最早説明無用のトム・ハンクスだし、不出来な作品になりようがないように思える。なのに何だか、冗長に感じてしまう瞬間があった。
一番の原因は、2015年版で描かれた主人公の過去について、妻絡みの話以外の部分がばっさり省かれていることだろう。
幼い頃の父との関係、その父の事故死、父から受け継いだ車好きとサーブへのこだわり、自宅の火事……これらは、見る側が彼の抱える人生観をより深く理解するためには重要なエピソードだったように思える。彼の心が何故頑なになったかもよくわかる。その深い理解ができてこそ、ラストの彼の死に一層心を揺さぶられるのだ。本作はこれらの要素をほぼ削った一方で、尺は2015年版より10分長い。だから単純に残された要素のそれぞれの尺が伸びたのだと思われる。妻との関係をよりじっくり描きたかったのかもしれないが、主人公の人物造形が薄くなり、テンポが悪くなったようにも見える。
こう振り返ると情報量の多い2015年版だが、詰め込み感があるかというと全くそんなことはない。全体的に台詞がとても簡潔な印象だ。それでいて常に飄々としたユーモアがあり、ウィットのあるやり取りも多く、軽快に物語が進んでいく。劇伴も必要最低限。
もうひとつは、主人公のルックスだ。2015年版でロルフ・ラスゴードが演じたオーヴェ(本作のオットーにあたる)は、かなりの中年太り体型で動きももっさりしている。頭髪は真っ白で薄く、59歳という年齢設定よりは(現地スウェーデンでの感覚はよく分からないが)だいぶ上に見える。また、強く言い過ぎた時は、謝りはしないものの、戸惑いややっちまった感をかすかに表情に出したりする。そのせいか、嫌味を言ったり悪態をついたりしていても怖さがなく、妙な可愛げがある。
トム・ハンクスのオットーは、見た目はラスゴードより役の年齢には合っているのだが、オーヴェを見た後だと滲み出るほんわか感や可愛さが足りないかなという気がしてしまう。それと、いい人や正しい人を演じるトム・ハンクスを見る機会の方が長年圧倒的に多かったせいか、オットーのいい人な面が見えた時のギャップ萌えが弱い。
ついでに言うと、若い頃の主人公と妻は2015年版の方がはるかにイケメンと知的美女のお似合いカップルで、回想シーンが眼福だ。
ちなみに若き日のオットーはトム・ハンクスの息子、プロデューサーはリタ・ウィルソン(ハンクスの妻)と、ハンクスは家族総出(?)で関わっている。
2015年版への礼を失しない範囲で、エピソードを削ったり劇伴を多くしたりして、ちょっと単純でこってりした(といっても、本作単独で考えたら多分全くくどくはないのだが)ハリウッドテイストにした感じか。
人とつながることの大切さやあたたかさ、といったテーマはきちんと伝わってきた。リメイクならではの新しい感動があるわけではないが、決して出来が悪いわけではないので、2015年版未見なら私のような雑念もなく十分楽しんで感動できるのではないだろうか。
でも是非、「幸せなひとりぼっち」の方も観てほしい。
ただほっこりで終わると思ったのに...
何度も何度も死を選ぶのに、その度に距離の近すぎる隣人たちに邪魔をされる。
気難しすぎるオットーと相反するハッピー隣人たちのちぐはぐさが逆に相性が良すぎて終始ほっこりした笑
特に引っ越してきた夫婦が(実際いたらちょっと面倒そう)ほんといい味だしていて心温まる。
ただほっこりする映画で終わるかな?と思ったけど、やはり王道ストーリー結末がやってきて....予想はできていたのに涙してしまった...
全体的な雰囲気は違えどグラントリノを思い出した。あの時もおんおん泣いたな。
オットーという男に魅了されました!
久しぶりに王道な心温まる映画を見れて本当によかった^^
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