オットーという男のレビュー・感想・評価
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心あたたまる ハートフルムービー
妻に先立たれ、人との交流を閉ざしてしまった男が
再生するまでの物語。マンションが増え、人との繋がりが希薄に
なっている現代に問いかけているような作品だと感じた。
リアルでの繋がりの大切さ、そしてネットの力の大きさを実感させる。
トム・ハンクス作品にハズレはないですね。心あたたまる
ハートフルムービーです。
いい人専門トム・ハンクス
スウェーデン「幸せなひとりぼっち」(2015)のハリウッドリメイク。
嫌われ者の嫌みな爺さん役ながら、トム・ハンクスが主演なのだから、
いい人以外ありえないでしょう。
スウェーデン版は、見慣れた役者さんではなかったので、
嫌みな爺さんの行動の、本当の意味がじわじわ来て、
最後、愛しさがこみ上げてきたのだけれど…
車椅子生活になってしまった妻の安全を守るため、頑なに部外者の駐車を拒み、
道路のゴミや、ゴミ収集場所での分別のチェックや近所のパトロールを怠らない。
不器用ゆえの愛情表現の意味の説明が、ハリウッド版はちょっと弱かった気がする。
ただ、トム・ハンクス親子が若き日のオットーと、
爺さんのオットーを演じていて自然だった。
オリジナル越えはなかったけれど、普通によい映画として変換されていました。
こんな男になりたい
街では、嫌われ者の「オットー」という男。
少し性格に難がある所がまた魅力的に映っていました。ただ、実際に居たら少し面倒くさい人だと感じるかもしれない。
それでも困っている人がいたら助けてしまう。
そんなオットーの事をみんな嫌いになれないでいる。
オットー自身は、もともと明るい性格だった妻が事故で妊った子供を失ってしまった事により、人生がどんどん悪い方へ向かってしまう。
そんな事もあってか自殺を試みるも何度も失敗に終わってしまう。
それは妻から「まだ、あなたにはこの世でやるべき事があるから」というメッセージなのかもしれない。
これだけ不器用でありながらも誰よりも誠実であるからこそ素晴らしい人生なんだなと感じました。
切なくて、面白くて。絶妙です。
予告編が気になって、なんとな〜く暇つぶしで鑑賞することに。
ところがどっこい、最初から最後まで引き込まれるようにあっという間に見終わってしまいました。
トムの演じている昭和の頑固親父のような性格のオットーは、過去のバックグラウンドから影があるキャラクターなんですが、マリソルを始めご近所さん達皆んなが個性があって、可愛いいんです。オットーとのバランスが面白い。
キャラクターはもちろんですが、ストーリーもコメディとシリアスのさじ加減が上手で、見てるこっちも笑ったり泣いたりと、色んな感情に揺さぶられます。
個人的なお気に入りシーンは、迷惑そうにマリソルから貰った手料理を「ん、意外と美味しいな」と言わんばかりの表情をして、トムがスペイン料理を食べるシーンが好きです。メモを付けて、翌日の朝にはきちんと容器を返すシーンも几帳面で可愛い。笑
生きることは、誰かに何かを与えること
奥さんのソーニァを亡くし、生きる意味を見失っていた主人公オットー
オットーは自殺を図るが、最近引っ越してきた隣人が気になり自殺未遂に終わってしまう。
マリソルとの交流を通じて、ソーニャとの出来事を振り返るオットー。ソーニャの願いは、オットーが生き続けていくことだった。
その事に気づいたオットーは、旧友の人助けを実行する。
その後マリソルの赤ちゃんと接する事で、今まで他人に与えてきたオットー自身も報われる事となる。
その後、満ち足りたようにオットーはこの世を去った。
家族と個人の在り方を模索して
思いの外、良かった。
普通の1人の人間として、若者2人が惹かれあって結婚し、物語を紡ぎ、そして年老いて亡くなってという現実がオットーという男に収束させる物語の語り口は上手い。
最初、偏屈な漢が定年退職する所から始まる。トム・ハンクスだから、最初のつかみはスムーズだ。物語が始まりそうな予感。周りのみんなに嫌われているというか煙たがられている。
家の前に引っ越してきた脇の甘いマリソル夫婦と子供たちが、自殺しようとしているオットーを間が悪いタイミングで邪魔をする。彼の亡くなった妻への回想が差し込まれる。当然だがこの偏屈な爺さんにも人生があり、それは甘くもあり辛くもあった。マリソルは少しずつそんなオットーの心に入り込む。
なんやかんやあってオットーは過度に過去に囚われることなく自分の出来ること、生きることをもう一度始めることになる。
お話はそこまでだが、なんでこんなに心に響くかというと、アメリカや日本でも家族とコミュニティの在り方が劇的に変化し続けており、炙り出された問題も根深く、今もその模索が続いているからだろうか?別にむかしが良かったとは思わないが、今迄もこれからも大事なヒトの在り方はそんなに複雑なものではないのかもしれない(いい意味で)、と思わせる映画だった。
トムと息子でリメイク
アカデミー外国映画賞にノミネートされたスェーデンの「幸せなひとりぼっち(2016)」のリメイクです、ストーリーもほぼ同じ、注目すべきは名優トムハンクスが気難しい偏屈老人が隣人たちの真心で懐柔してゆく様を演じていること、それに若かりし頃を実の息子のトルーマン・ハンクスが演じていることでしょう。当時トルーマンは映画製作の裏方(制作アシスタント)で俳優ではありませんでした、トムと監督が相談して役者デビューさせたようです。
似たような老人の「わたしは、ダニエル・ブレイク(2016)」ほど社会派ではありませんがDYE&MERIKAというふざけた悪徳不動産業者に抗する様はちょっとは社会派なんでしょう。要は人生捨てたもんじゃないでしょうと孤独な老人を励ます映画が作りたかったのでしょう。
原作も猫ちゃんが好演でしたが本作もなかなか良い味出していました。猫の名はシュメーグル、7歳の雄猫、ただ、CGも多用したとか。
トムハンクスの、人間味あふれる演技
見終わった後、涙腺崩壊した。
町1番の嫌われ者で、映画を見始めたときはほんとに嫌な奴だなと思った。
しかし物語が進んでいくにつれて、オットーという人物の内面が明らかになっていく。すごく嫌な奴なはずなのに、本当は心優しい人。
近所に越してきた家族や、周りの人の影響もあり、オットーの硬く頑丈な壁紙壊されていく。最初から、オットーはなんだかんだ世話焼きだし、周りを気にかけてる。
最後には、オットーという人物の本当の姿を見ることができた。
最後のシーン、手紙の内容も、オットーらしく心優しいものだった。やっぱりオットーは人のことをよく考えてるいい奴だった。
このオットーを演じたのが、トムハンクスだからこそ。
観客はオットーを憎めないし、最後には好きになってる。
人間味のある演技をするトムハンクスにしか、できなかった役だと思う。
後半からラストシーンにかけて、涙が止まらなかった。
物語が進むにつれて、見方が変わり、観客はいつのまにかオットーが好きになっている、素晴らしい映画だった!!
オットー
Amazon Prime Videoで鑑賞(レンタル,吹替)。
原作は未読、「幸せなひとりぼっち」は未見です。
偏屈者と云うか、いちばんマトモなことを言うオットー。
嫌われ者と云うか、めちゃくちゃ好かれているオットー。
確かに取っつきにくい。しかし根底に優しさのあることが分かるので心の底から嫌われず、むしろ好かれるのでしょう。
妻に先立たれ、希望を失っていたオットーが生き甲斐を見つけ、再生していく姿に心温まりました。本当にいい映画だと思います。トム・ハンクス主演作はやはり裏切らない。
心温まる物語
≪本作の評価≫
頑固で嫌われ者の老人が、向かいに越してきた家族と関わることにより、徐々に心を開いていく心温まる物語です。物語の進行は、現在と若い頃の回想シーンが交互に出てくる構成となっていますが、双方のバランスがほどよく取れており、また各エピソードが短いながらも主人公の心の変化が上手く表現されていて、とても観やすく感動できる作品となっています。
≪オリジナルとの比較≫
映画の感想は観る時の体調や精神状態によっても変わってしまうので、純粋に比べるのは難しいと思います。また、オリジナル作品「幸せなひとりぼっち」を観たのはかなり前のことなので記憶も若干曖昧です。それらを踏まえた上で言わせてもらうなら、オリジナルよりもこちらの作品の方が内容も役者さんも良かったと思います。特に回想シーンの二人の役者さんが良かったです。それと、2作品を比べて感じたのは、同じシーンでも演じ方で変わってしまうのは勿論ですが、容姿だけでもかなり印象が変わってしまうという点で、この2作品にはそれがよく現れていると思います。特にハンクス親子と回想シーンの妻役の女性については演じるまでもなく、容姿に人の善さが現れていると思いました。
ただ、オリジナルの方も決して悪い作品ではありません。また、リメイクは元々ある作品をわざわざ作り直す訳ですから、オリジナルよりも良くて当然というか、良くあるべきだと思います。
あなたは本当に死ぬのが下手ね!!
「幸せなひとりぼっち」と「オットーという男」をちょっと比較してみました。
オットー……………………………オーヴェ
大卒……………………………………中学卒業後に技能学校へ
会社を引退した理由
配置転換………………………………解雇
妻との出会い、
オットー
落とした本を届けて汽車賃を借りる
オーヴェ
火事で家が丸焼けになり、列車で寝ていたら動いてしまった。
前の席に座っていたソーニャに汽車賃を借りる
「お金を返す代わりに食事を奢って・・」
と言う彼女たち(?)
(ここは同じです。)
スウェーデン映画はオーヴェと父親の絆が細かく描写されます。
サーブ(スウェーデンの国産車)好きだった父親。
サーブ好きはオーヴェに引き継がれます。
車が原因で親友と仲たがいする所も、同じです。
妊娠中の妻と旅行に行き、事故に遭う。
オーヴェは妻が流産した上に、ソーニャは後遺症から車椅子になる。
オーヴェの方がより波乱の人生です。
「オットーという男」はよく言えばマイルドになっています。
どちらも最愛の妻を癌で亡くして生きる希望を失い「自殺」を
何度も何度も試みます。
首吊りすると天井のホックが壊れて落下するオットー、
オーヴェの場合はロープが切れて同じく落下してしまいます。
あとは、この映画で重要な登場人物。
隣に越してきた身重の妻。
米映画では、マリソル。
スウェーデン映画はパルヴァネ。
彼女のお節介や頼み事に振り回される2人(オーヴェとオットー)
隣家の移民の妻が、ことごとく自殺の邪魔をするのです。
マリソルは明るく騒がしく、パルヴァネは心根が優しい。
そして彼女の頼み事を渋々聞いてやるうちに、なんとなく生きる意味や、
生きるチカラが湧いてくるのです。
「エルヴィス」ではエルヴィスから搾取しまくる極悪の守銭奴のマネージャー。
今度は苦虫を噛み殺した「無愛想」で「怒りっぽい」
町一番の嫌われ者(?)
良い人の代表で好感度満点のトム・ハンクスは、この所、
悪人も変わり者もと、自由自在に芸域を広げています。
オットーは持病があり、道でうずくまって救急車で運ばれた病院で、
医師は、「心臓が大き過ぎる」
これを聞いた隣人マリソルは大笑いします。
心臓が大きい→心が広い→良い人、
とはならないオットーの大きい心臓を、笑いのネタにしてしまう。
医師も「心臓肥大です」とか、「カテーテル手術をしましょう」
とか、「ペースメーカーを入れましょう」なんて
言わないんですね!
そしてここでパルヴァネの(タイトルに書いた)名セリフ。
「あなたって本当に死ぬのが下手ね!!」
です。
優しいパルヴァネ(マリソル)の家族と出会い、
2人の幼い娘たちに慕われ、
野良猫はオットー家の飼い猫になる。
いつの間にか妻のベッドの上。
子供も猫も優しい人は分かるのね。
人を信じる事を思い出したオットー。
晩年の3年間はとても幸せそうでした。
とても後味のいい映画でした。
(オットーの青年時代を演じたのが、実の息子のトルーマン・ハンクス)
(スクリーンへ、突然の出現に驚きましたが、不思議な存在感!)
みてきました。
オットーは、堅物なのかもしれないが誰しも持ってるものだと思いました。人の心に触れやっと普通に生きていいんだって思ったんだと思う。大好きな人が死んじゃうとみんな変わるんだと思うから、リメイクでも泣けたし素晴らしい映画化です。実際の話だから余計この今の世の中で温かい作品ですね。ぜひ観てください
オーヴェor OTTO?
スウェーデン映画の方をすでにみて(2016年、『幸せなひとりぼっち』いたので、米国版のレビューを書くのに困ってしまった。でも、この映画の好きなところはオットー(トム・ハンクス)がソニアの墓地に行って、独り言を言ってる時、猫が段ボール箱から顔出したりひっこめたりするシーン。猫も、ソニアに初めましてを言いたかったようだ。それに、最初のロープを買うシーンから大笑いをしてみていた。
実はリメイク版は先がわかるので期待感がなく、面白くないんだけど、『幸せなひとりぼっち』と大きく違うところはオットーが財産を死ぬ前に名指しでマリソル(マリアナ・トレビノ)に残すこと。オットーにとってみると家族もいないし、偏屈だから特別な団体との関係もないから、財産を寄付するところはなさそうだ。マリソルとトミー(マヌエル・ガルシア=ルルフォ)は子供が三人もいる。その子供の学資にしなさいとか家をあげるよとか遺書に書いている。トミーはITエンジニアで実用的なことはできないまが抜けた役をする。Allen WrenchをAlvin Wrench というが、オットーとメキシコ生まれのマリソルのいうことの方が正しいようだ。そして二人の仲がとてもいいので微笑ましい。二人が出かけるので夜、オットーが子守りをしている時、額のマリソル卒業証書(ロスアンデス大学(多分メキシコ?)と
UC( アメリカ)の大学)に気づく。車の運転を教えている時、オットーはマリソルを叱責したが、卒業証書を見て「ううん。。ちょっと?』と思わせたと思う。
『幸せなひとりぼっち』では隣に引っ越して来たイランからの女性パルヴァネがおせっかいな、人懐っこい、いい役をした。この映画はマリソルはメキシコからの移民である。父親はエルサルバドール生まれで、母親はメキシカンだと。米国が舞台なのでメキシコ人の方がスームーズに行くかもしれない。ペルシア語をよりスペイン語の方が馴染めがあると思うし、トム・ハンクスも使いやすかったと思う。それにしても、マリアナ・トレビノの演技はいい。
主題曲
Til You're Home (コピペして聞いてください)
Lyrics:Written by David Hodges and Rita Wilson(トム・ハンクスの奥さん)
Music video by Rita Wilson, Sebastián Yatra (コロンビア・米国の歌手)
スウェーデン版を改良したらこうなった
スウェーデン版『幸せなひとりぼっち』はもちろん良い映画でしたが、もうちょっとこうだったら尚良かったなぁ!というところがちゃんと改良されていた印象です。
移民の奥さんは本作の方が、より親しみやすくコミカルな感じなので、こちらのほうがより感情移入しやすかったです。
あと子ども達と初対面シーンでの「オットーだ」「オッロー?」というやりとりも、ちょっとした短いシーンですが、あるのと無いのでは違うなーと感じました。
各キャラクターとの会話が少し丁寧に描かれてるので、あ、こうやって距離が縮んでいったんだな、とスムーズに受け止められるようになっています。
亡くなった妻との出会いも、落とした本を届けるために反対の列車に乗るという、よりドラマチックな始まり方になっていて、個人的にはこちらの方が好きでした。
ガチガチのシリアス感動要素ばっかりではなくてクスっと笑えるシーンもあるので、肩の力を抜いて観られる良い作品です。
ハンカチかティッシュを持って観るのをオススメします!
希望の無い余生はもう結構、と。そう思った主人公が新たな隣人との交流を通して輝きを取り戻す素敵なお話です。
観ようかどうしようか、迷っていた作品です。
たまたま観られそうな時間に上映していたので
これも何かのご縁と言うわけで鑑賞しました。
で
観て良かった。ホントに。
良い作品を危うく見逃すところでした。
◇
一人の偏屈じじい(…失礼)が長年勤めた会社を
退職する場面から始まります。
技術屋の管理者として長年活躍してきたのだが、
その頑固さと人当たりの悪さから
会社の中で次第に疎んじられるようになる。
仕事の内容も、長年携わったものから変えられ
かつての部下が上司になってしまい …と
絵に描いたように「窓際」に追いやられてしまう。
”こんな中で仕事が続けられるか”
半年前,長年連れ添った妻も亡くした事もあり
仕事への熱も失せてしまった主人公のオットー。
思い立ったのは人生の幕引きだった。 …えっ?
ホームセンターで買い物。
ロープや留め具を購入する際に一悶着を起こす。
ヤード単位で売っているロープを
フィート単位で買おうとして無理を通そうとするのだが
「ロープ」にはちゃんとした目的があった。
場面は家の中。
電話を解約する。電気もガスも解約だ。 そして
天井に留め具を取り付ける工事を始める。
ロープの先を丸くし、反対側を留め具にかけて …ええっ
”こんな世とはおさらばだ”
え? え? やんないよね? フリだけだよね?
そう思いながら見つめるスクリーンの中で
イスを蹴倒す主人公。 …やっちゃった!
と、ロープをかけた留め具が天井から外れる
未遂。 ほっ
ほっとしたのも束の間、この後もオットーは
手段を変えては自殺を試み続ける のだが…
首吊りの直前、隣の家への引越が。
メキシコからの移民一家。
夫婦と娘が二人。そしてお腹には三人目。
車の縦列駐車が上手く出来ない夫が気になり
首吊りを中断して駐車を代行してあげるオットー。
それをきっかけに、
人づきあいの悪いオットーとの交流を
積極的に図ろうとする移民一家。 特に奥さん。頑張れ
このオットーという男、今でこそ
偏屈で融通の利かない頑固な男になってしまったが
人情の分からない男では無かった。
隣に棲む黒人夫婦とも
同じ時期に引っ越してきた当初は仲良くできていた。
ささいな理由で起きたすれ違いが
今では大きな溝となっているのだが…
この黒人夫婦の家をめぐって
悪徳不動産が地上げを目論んでいることが分かる。
どうにかしてその企みを阻止したい。
その想いで周りに強力を呼びかけるオットー。
そして…。
◇
最初から最後まで、ムダと感じる場面が
一つも無かったように思います。
それなのに、
話を詰め込み過ぎという窮屈感も受けません。
そう感じるほど、ストーリー展開が匠で
過去のシーンの振り返りを交えた全体の構成も
なかなか良かったです。
次第に明かされていくオットーの人生には
共感しっぱなし。
最後まで引きこまれたまま鑑賞しました。
観て良かった。
満足です。
◇あれこれ
自動車メーカー
フォード⇒ フォード⇒ フォード⇒ フォード
シボレー⇒ シボレー⇒ シボレー⇒ トヨタ …ありゃ
フォード好きなオットー
シボレー好きな隣人がトヨタに乗り換えたことが
仲が悪くなる原因の一つだったようで…。
分からなくもないですが、困ったものです。
メキシカンレスラー
ミル・マスカラスを始め
覆面レスラーがたくさんいた気がします。
みなさん空中殺法が得意なイメージ。
OTTO
線対称になるスペル。
英語圏では珍しいのでしょうか はて。
※日本語だったら「山本山」とか「竹藪焼けた」(←違う)
◇最後に
オットーの周りに現れたネコ。
何度追われても逃げないし、
ベッドの奥さん側に乗って寝るし で、これは
オットーの事が心配な亡くなった奥さんが
このネコに乗り移っているのでは? と
そんな風に思えてなりません。
※ノルウェー・ジャン・フォレスト・キャットでした♡
北欧のとてもモフモフな猫です。 …ああ 触りたい
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
孤独とは
妻を亡くし孤独により他者と疎遠になる男と、隣人となる夫妻と交流することで、改めて人との繋がりの大切さを感じさせてくれる。
その過程を少し滑稽ではあるが丁寧に描き、観てるものの凝り固まった心に染み渡る。
やるべきことがある限り
ディスカウントストアでロープを買おうとするもサイズの計り方に納得がいかずにクレームをつける面倒な男オットー。
近所の住民に挨拶をされても無視、犬が庭に小便をしていたと飼い主に文句を言い、猫にまで八つ当たりをする。
そんな仏頂面で嫌われ者の彼だが、毎日欠かさず近所の見回りをし、分別されていないゴミを整理したり、駐車違反の車のドライバーに注意をしたりと、彼なりの正義感から行動していることも分かってくる。
彼はその日勤めた会社を退職するが、同僚は退職祝いを装って明らかに厄介者の彼を辱しめようとしている。
彼は家に帰ると電話と電気の契約を解除してしまう。
そして冒頭で購入したロープを天井から吊るし、首を括ろうとする。
しかし彼の家の真向かいに賑やかなメキシコ人の一家が引っ越して来たため、彼の自殺は中断される。
突如現れた彼らに対して不機嫌さを隠さないオットーだが、縦列駐車に苦戦する夫のトミーを助けたり、レンチを貸してあげたりと意外にも親切な部分を見せる。
どうやら彼は根っからの人嫌いではないようだ。
トミーの妻マリソルは引っ越し祝いとお礼の意味を込めて、彼に手作りのチキン料理をタッパーに詰めて渡す。
文句を言いながら満更でもない様子で料理を平らげるオットー。
そして何事もなかったかのように再び首にロープをかける。
彼の頭には最愛の妻となるソーニャとの出会いの場面が浮かんでいた。
彼はその最愛の妻を亡くしてしまった。
妻のもとへ旅立とうとする彼だが、天井からロープが外れてしまったために自殺は失敗に終わる。
彼が死のうとする度に、彼の頭にはソーニャとの思い出が浮かび上がる。
わざわざ落とした本を届けるために、駅の向かい側のホームに渡り、進行方向とは逆の列車に乗ってしまう、オットーはそんな親切な男だったのだ。
彼が死のうとする理由は、人生への絶望よりも妻のもとへ早く行きたいからだ。
だが彼はとても律儀な男なので、やらなければならない仕事や、誰かの手助けをしなければならないことがある限り死ぬことが出来ない。
そして彼が死のうとする度に邪魔が(むしろ救いというべきか)入ってしまう。
マリソルはいつも不機嫌なオットーの心を開かせようと奮闘する。彼女は本当は親切なのに心を閉ざしている彼のことがとても心配なのだ。
お節介でもあるが常に明るいオーラを放つマリソルによって、オットーの心は開かれていく。
彼は彼女に運転を教えるようになるのだが、彼が運転を怖がる彼女にかけた言葉にとても心が温かくなった。
彼女のお腹には三人目の子供がいる。
メキシコからの移民である彼女の一家は、これまでにも多くの苦労をしてきたのだろう。
それでも立派に子供たちを育ててきた彼女なら絶対に車の運転が出来るようになるとオットーは彼女を励ます。
次第に優しい一面が見えてくるオットーだが、それでも最愛の妻を失った心の傷は癒えない。
彼はついにマリソルに向かって、妻以外はみんな無価値であると言い放ってしまう。
それでも彼が死を選らばなかったのは、彼がまだ人のためにやるべきことがあると考えたからだ。
家庭に居場所のないトランスジェンダーのマルコムの存在もあるし、彼がかつて懇意にしていたルーベンとアニータの存在もある。
介護が必要なルーベンと病気を隠していたアニータを、不動産会社は不当に住居から追い出そうとしていた。
どうやら過去にも不動産会社の横暴に対してオットーは抗議をしていたらしく、その方針を巡ってルーベンとは仲違いをしてしまったらしい。
オットーは彼らを助けるために、今まで蔑ろにしてきた人たちに協力をあおぐ。
そしてマリソルに自分の過去を、心の内をすべて話す。
彼が少しずつソーニャ以外に対して心を閉ざすようになった経緯も段々と見えてくる。
これはオットーという人間の再生の物語でもある。
彼はやるべきことがある限りは生き続ける。
オットーは心臓が大きいという問題を抱えているが、心臓も心も英語では同じheartだ。
heartが大きいからこそ愛も深い彼だが、心臓が大きいということは身体にかかる負担も大きい。
やがて来る結末は想像出来てしまったが、最後まで心が温かくなるような映画だった。
コメディセンスも秀逸で、社会問題をうまく絡めたシナリオも良かった。
ウォーキングを日課にしている陽気なジミーの存在がとても面白かった。
トムの演技力がいい。
スウェーデン映画の幸せなひとりぼっちを、マークフォスターが監督 トムハンクスが、いい演技だ。若き日のオットーを息子さんが演じてるんだな。
列車での出会いは、ビフォーサンセットみたいだね。
あの猫は、100回生きた かな?と楽しみながら観たよ。人生は、怒りと諦めで生きないで、笑いとユーモアを持つて行きると最終章には、幸せに旅立てるんだな。
そして生きていく
無愛想で、決まりを破る事を嫌悪し、言うことは言う
でも頼まれごとは引き受けてしまう
失った愛を思い続けて生きる意味を見失い、自分を始末しようとしても、何時も隣人の邪魔が入り失敗する
悲しさ寂しさのなかで、そんな隣人たちに心を開いていく
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