劇場公開日 2023年3月3日

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「ニンタム乱太郎」マジック・マイク ラストダンス ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ニンタム乱太郎

2023年4月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

チャニング・テイタムってどう略すべきかと検索したら、愛称として「ニンタム」を提案するというツイートがあった(いいね1)。せっかくなので使わせてもらいたい。ソダーバーグが監督の1作目はストーリーとニンタムの実際の経歴を重ねた良作で、脳筋にしか見えない彼を好きになった作品。2作目のXXLはまったく記憶なしだが、ラストダンスと聞いて見逃すわけに行かず。

1作目の表には出ない世界、社会の下層の哀しさや苦味といったものは今作はほとんどなく、ニンタムたちの説得力ある肉体美でのダンスをメインに、オーシャンズ的な展開やコメディ要素を混ぜ込んだラブストーリーだった。ただ、コロナ禍で家に籠り人々が分断されていた状況と女性の権利獲得と解放という、今のテーマをダンスをすることの意味付けに絡めて描いていたのがうまい。また、生意気なガキ、ゼイディが書いているという小説が話のナレーションというひと捻りもあり。

実際のセックスシーンはないものの、ぐいぐいの腰使いなどほぼまんまのクソエロいダンスが圧巻で、序盤のニンタムとサルマ・ハエックとの絡みやクライマックスでの踊り子とのダンスシーンは、劇中の女性観客と一緒に拍手してブラボーと言いたくなるほど。室内の舞台であんなに雨降らせて床が腐らないか心配になったけど。

個人的には世間の評判以上に楽しめた一作だったのだが、序盤のエロダンスが終わってから入場するヤツ、終盤のダンスシーンの途中で帰るヤツがいて、いったい彼らは何が観たくて来ていたのだろう…。

ジョンスペ