ベルファストのレビュー・感想・評価
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小難しくない
ケネスブラナー+白黒=絶対難しく堅苦しい映画だと
覚悟して観たけど、
子どもの視点で主人公の心の成長と家族、分断されて
行く町が描かれていて、とても見やすく面白かった。
起こってる事は大変な事なのに、子ども視線なので
なんか大人たちの関係が変わって行ってるぞ、
俺たちには関係ないよなと言う距離感が
自分の子どもの頃の大人を見てた視点と重なって、
懐かしい目線だった。
分断は今、世界の解決しないといけないテーマの
一つだと思うけど、
子どもの頃にそれを経験したケネスブラナーにしか描けない映画だと思うし、
それを優しさをもって描いてるのが素晴らしいと思う。
あの時、大人たちは間違いを犯した、
子どもたちは好きな友だちと離れ好きな子と離れ、
大好きな街を後にした。
犠牲になったけど、それでも前を向いて進んだ。
今貴方たちはどうする?
そう投げかけられた気がします。
鑑賞動機:デンチ様4割、海外での評判3割、ポスタービジュアル3割
ジュード君を見つけてきた時点で大成功かと。映画監督としてのブラナーはあまり相性が良くなかったけど、これは実にしっくりきた。撮りたいという強い意志が感じられた。
冒頭の現代/カラーから1969/モノクロへの切り替え方とか好き。基本的にはバディ君の目線なので、日常がいきなり破壊されたり、逆にバリケードが日常の風景になっていったり、ちょっと(戦争じゃないけど)戦場を舞台にしない戦争映画にも見えた。血の日曜日はもう少し後なのね。
ばあちゃんじいちゃんのお互いに承知で転がされているというか、息の合ったツーカーぶりというか夫婦コントシーンにホッとする。それに比べると、父さん母さんはまだまだ若い(青い)。それでも略奪の中でも人としての道理を通す母さん、分断を煽り立てる脅迫に屈しない父さん、二人ともカッコいい。
別エンディングは単独映像としても非常に味わい深いが、本編には組み込まない選択は正解だと思った。
故郷愛の美しさ、ここに極まれり🥺
生まれ故郷を愛する気持ちの美しさ。
大好きな街の話をするヒトの笑顔って魅力的ですよね。
郷土の思い出を語ってくれると、
相手と分かり合えたのかなって気持ちがしてきます。😁
そんな愛が詰まった作品です。
アイルランドの複雑な歴史がまるでノンフィクションの様に感じられるリアリティで描かれます。
シナリオ、映像、音楽、キャストがあまりにハイクオリティ。
かつ、極限まで磨き上げられた、切迫感を感じる程の作り込み。
まるで当時のベルファストに本当に居るような感覚さえ。
ここまで本気の作品って近年あまりないかな👏
そう思ったら、製作陣皆様アイルランドにご縁のあるかたばかりで🇮🇪
沢山の愛が注ぎ込まれてるんだな、と嬉しい気持ち😃になりました。
制作に携われた皆様、心は届きました。
本当にありがとうございます😭
2022 197本目
監督のじでんてき作品ということしかわからず視聴。あえて白黒にする必要あったかな?
まあアメリカ人には昔懐かしきみたいに感じるのかなぁ。
残念ながら自分には何も心に残らなかったです。
今後スピルバーグの作品もあるがそちらはどうでしょうか?
ケネスブラナーの祖国愛、ベルファスト愛
戦争は大人の都合。子ども目線では、戦時も平時も変わらない。
この映画は戦争ではないが、北アイルランドの事実上の内戦状態のベルファストが舞台の映画。その中で、主人公の少年バディの毎日を描いた。ここで内戦がなければ、クラスの女の子が好きになって、ドキドキしてみたり、クリスマスプレゼントでサンダーバードの仮装に喜んでみたり、そしてあの愛くるしい眼。映画館で家族と映画を楽しむ。
そんなに突飛な話ではない。
でも北アイルランド最大の都市、ベルファストの街は内戦状態。最終的にバディの一家は生命の保全のためにロンドンに移り住むのだが、子どもにとっては、カトリックであろうがプロテスタントであろうが関係ない。そこにあった毎日がすべて。引越したら、その女の子に会えなくなると泣く。戦争という大人の事情よりも、バディにとっては女の子と会えなくなる方が大問題。
結局、戦争は大人の事情で日常生活を壊す所作。その最大の犠牲者は子ども。逆を言えば、子ども目線はかつては、すべての大人が持っていたわけだし、それを思い出せば戦争の不合理さに思いは及ぶはず。
本編はモノクロだが作品の冒頭と終わり部分のみがカラーで、1998年のベルファスト合意で平和が訪れ、繁栄しているいまのベルファストが描かれている。今のベルファストにも一度行ってみたい。
意外と意見が
分かれる作品なんですね。
私はとても好きになりました。
一緒に行った人は「よくわからなかった」と言いました。
自分が好きだからといって、他の人も好きとは限らないというあたりまえのことを再認識しました。
ケネス・ブラナー監督の自伝的映画
北アイルランドのベルファストを舞台にした、ケネス・ブラナー監督による自伝的映画だが、出演者たちは軒並みアイルランド関連俳優を揃える凝り方。
冒頭の現代風景(タイタニック号を生んだ町というのが売りらしい…)のカラー映像から、「1969年8月」の時代へタイムワープする場面が塀を乗り越えていくカメラと共に、モノクロ画面への流れるようなシーンは見事!
プロテスタントが多い町でのカトリック信者への襲撃が起こって混乱していく風景を見ると、「宗教が対立を生んで、人々の生活に多大なる影響を与えていた時代」を感じる。
そうした激しい対立から逃れるようにしてベルファストを去っていく人達。「ほかの土地に行ったら言葉が違う。アイルランド訛りだから……」といった会話がなされるが、悲しいかな自分にはアイルランド訛りなど分からず、同じ英語に聞こえる(^^;
子供へのプレゼントがサンダーバードおもちゃというのは、イギリスっぽい。
バディ少年を演じた子役の少年が頑張っていて、襲撃されたスーパーマーケットから何かを盗まなければならなかった時に「洗剤」を持ち帰って、母親に「なんで、そんな物を持って来たの?」と責められた時、バディ少年が「環境にやさしいから…」というあたりは微笑ましい。
少年が映画好きで『真昼の決闘』をテレビで見ていて、グレース・ケリーが映るのは何だか嬉しくなる。
また、映画館で『チキチキバンバン』を観ているシーンは、自分も子供時代に観たチキチキバンバン、懐かしい。
レンタルDVDには特典映像が収録されていたが、「もうひとつのエンディング」は実際に使われなくて良かったと思う。その他「削除されたシーン」・「メイキング」なども含まれていて、メイキングでは本編でモノクロだった場面がカラーで観られるのと、ジュディ・デンチが「いつもの姿」で見られたのは良かった。
映画館で観たかったけど、タイミング逃してアマプラレンタルしました。...
映画館で観たかったけど、タイミング逃してアマプラレンタルしました。
私の好きなケネス監督作品でありジュディ、カトリーナとジェイミーの映画。
週末にレンタルして、パジャマでゆっくり鑑賞できて、これはこれで良かったです。
さて、最初に映される現代のベルファストの景色。凄く素敵です。
そして、時代はケネスの少年時代、混乱期へ舞台は変わります。
ちょっとカトリックとプロテスタントの対立に関して知識がないと、理解が難しいところもあるかもしれませんね。
そこは、宗教対立と考えるとして私が良かったなと感じるのは祖父母の描写です。
祖父は少年に算数を教えながら愛情を妻と少年に注ぐ。
幾つが名言ありましたので、備忘のため記載しておきます。
長すぎる我慢は心を石に変える
ばあちゃんと結婚して50年だけど未だに言葉が通じない
自分が何者かは、ちゃんと分かっていたら不幸にはならない。
ジェイミーの名言も良かった。
どっちサイドとかは、無い。
田舎育ちだと、街で子供を見守り隣近所が協力した関係を築いていたりする。
そんな環境を好きでベルファストに残りたい妻と時勢の変化、妻の心境の変化も映し出されている。
私の中では個人的には、この作品がアカデミー賞だったな。
音楽もlasting loveは強すぎたけど、きっと何かケネスの思い入れあっての選曲なのだろう。
観て良かったです。家族への愛を感じられます。
ALWAYS ベルファストの思い出
『ROMA/ローマ』のアルフォンソ・キュアロンに刺激されたか、大物監督の自伝的作品が続く。アメリカでは年末にスピルバーグが。
今年のアカデミー賞で愛された本作。
故郷や幼き頃への思い出を綴ったのは、ケネス・ブラナー。
意外な気もした。
ケネス・ブラナーと言えば、シェイクスピアが十八番。
近年は多岐ジャンルに渡り、MCUヒーロー、ディズニー実写、アガサ・クリスティーのミステリー…。
文芸物やエンタメ作が多く、本作は極めて異色のジャンル。
しかし、これまで最もパーソナルでハートが込められた作品。
本作を見るに当たって、当時の社会背景や宗教問題を抑えておかないとならない。
1969年、北アイルランド。プロテスタントの武装集団によるカトリック住民への攻撃。
“北アイルランド問題”と言われ、今も続く領土問題、地域紛争。
その原因は、宗教対立。プロテスタントとカトリック。同じキリスト教ながら、宗派の違い。
宗教が絡んでくると日本人には分かり難い。ましてや、価値観も世代も国も違う。
ならば、この映画の良さが分からない…?
否。
もし本作がただそれだけの社会派作品だったら、見た後こんなにも心満たされる事無かっただろう。
ケネス・ブラナー少年がツボや見る者の琴線をしっかり抑える。
生まれ育った町、ベルファスト。
住人が皆、友達や家族のように顔馴染み。(よって、万引きでもしたらすぐバレるので、絶対ダメ!)
プロテスタントとカトリックの衝突によって、町や住人の間にも分断や対立、時には暴力…。
平和だった日常が一変した中でも、9歳の少年バディは…。
映画や演劇を楽しみ、勉強を頑張り、クラスの女の子に夢中。
母さん、父さん、じいちゃん、ばあちゃん、兄ちゃん、家族の愛情をたっぷり注がれ、包まれて。
大人たちは周りの変化に翻弄されるが、子供たちはそんな状況下でも好きな事に熱中。
子供って、本当に純真無垢。周りの変化にも素直に疑問を抱き、好きなものは好き、イヤなものはイヤ。
あくまでバディ=9歳の少年の視点で描かれるので、当時を知らぬ我々でも見易く入り易い作りになっている。
バディがワクワクして見るTVや映画や演劇にこちらもワクワク。
TVでは『宇宙大作戦』。
家族皆で観に行ったアメリカの西部劇、恐竜映画、車が空飛ぶファンタジー。あの作品、この作品。
舞台の『クリスマス・キャロル』。
他にも、『サンダーバード』『007』の玩具、アガサ・クリスティーの小説…。
60年代英カルチャーがいっぱい!
ケネス・ブラナー、昔から好きだったんだろうなぁ…。親近感を感じてしまった。
バディが読んでる漫画は、あのヒーロー! これは絶対リンクネタでしょう。
激動の60年代のベルファストを知り、当時のカルチャーを嗜み、そして何より家族の物語である。
ロンドンに出稼ぎに行っている父さん。時折帰ってきては、何かを計画していて…? ジェイミー・ドーナンが好演。
まるで友達のようなじいちゃん。勉強や恋や人生についてユーモアを交えてアドバイス。でも、結婚50年経ってもばあちゃんが何言ってるか分からない…? 当時、ケネス・ブラナーとはご近所だったというキアラン・ハインズ。
毒舌多く、まさかのあのガキ大将の迷言も…? だけど、いつも誰かを心配している愛情深いばあちゃん。まるでジュディ・デンチの為に用意されたよう。
アカデミー助演賞にWノミネートされた両名優が味わい深い名演を魅せる。
家族の中でも特に、母さん。優しく、厳しく、強く、美しく。カトリーナ・バルフは出ていた映画は何本か見ていたようだが、本作ではっきりしっかり印象残った。正直、デンチより彼女の方こそオスカーにノミネートされて欲しかった。
主人公の少年、つまりケネス・ブラナーの“分身”が居なければ本作はあり得なかった。
よくぞ見つけたジュード・ヒルくん。
だって本当に、素朴で、好奇心旺盛で、人懐こくて、キラキラ瞳を輝かせて。ちょっぴりおバカでビビりな性格で。
そういや昔何かの本で、ケネス・ブラナーは幼い頃、映画や本が好きだった内向的な引きこもりだった…というのを聞いた事ある。(そんな少年が将来役者になりたいと言った時、両親は大変驚いたとか)
ケネス・ブラナーのあの頃を、これからの活躍が楽しみな逸材が体現。
モノクロ映像(バディたちが観る映画や演劇はカラーで表現)や当時のベルファストの町並みを完璧に再現したという美術の美しさ、素晴らしさ。
楽曲センスも特筆もの!
開幕早々の暴動シーンの緊迫感、少年と家族の思い出をユーモアとハートフル交えノスタルジックに、真摯なメッセージも込めて。
間違いなく、“監督”ケネス・ブラナーの最高傑作。
本作で脚本賞を受賞し、初のオスカー。アカデミー賞ではこれまでに、『ヘンリー5世』で監督と主演男優、92年には短編実写、『ハムレット』で脚色、『マリリン』で助演男優、そして本作で作品と脚本にノミネートされ、個人最多通算7部門にノミネート。
イギリス/ハリウッドの映画/演劇界で多大な功績を残し続けている名匠であり、“サー”の名優。
その原点が、ここに。
幸せや楽しさだけのあの頃ではなかっただろう。
子供だったとは言え、周りの変化をこの目、この肌で感じ取る。
暴力を目撃。
家では、両親の喧嘩。生活苦。
じいちゃんが入院。そして…。
何よりショックなのは、父さんの計画。ロンドンへの移住。
ベルファストを離れる…? そんなのヤだよ!
不安、ほろ苦さ、切なさ、悲しさ…。
それらを経験して、好きなものに熱中して、家族や周りの愛情を受けて、自分で考え行動して、自分のこれからの人生や将来の糧となる。
そうやって、ケネス・ブラナーは形成されていったんだなぁ、と。
じいちゃんの冗談の、結婚50年経ってもばあちゃんが何言ってるか分からない。これ、例え言葉が通じなくても、心と心で人と人は付き合っていけると読み取れる。
ラストの父さんの言葉。宗派や人種が違っても、優しくし、フェアで、お互いを尊敬し合えれば、皆が歓迎する。
奇しくも、今の世界に訴える。
…いや、今の世界がこの作品を望んでいたのだ。
故郷を離れるのは寂しい。
だけど、それが決して、故郷やここでの思い出を忘れるって事じゃない。
この身体に、この心に、永遠に刻まれる。
その思いを抱き続け、新しい地で、新しい人生を歩んでいく。
怖がる事はない。さあ、お行き。
ベルファストの彼。君。僕。
いつまでも。
MV風
ウィキペディアに『ブラナー監督の半自伝的な作品である。』とあった。
出自をあつかった思い入れの深い主題で、撮影も演出も俳優もいい。
RottenTomatoesが88%と92%、IMDBが7.3。
批評も成功していて、映画は高い次元で達成されていると思う。
が、個人的には事象の羅列に流しすぎな気がした。
全編がミュージックビデオのようだった。
ヴァン・モリソンの長いMVだった。
YouTubeで(再生回数)何億、何十億回というMVを見て楽しむが、映画とそれらMVの方法はちがう。
岡崎体育にそのものずばり「MUSIC VIDEO」というMVがあるが、MVはまさにあの方法論で成り立つことができる。顕著な特長は“イメージの羅列”。とくに意味がなくてもシーナリーや人の振る舞いに叙情があらわれていればそれでいい。
むろん映画ベルファストの情景には意味も思い入れもあるはずだが、それらがMVのように配置されている。すなわち「あの頃こんなことがあった」がストーリーの体を成さずに羅列されている。(ようにわたしには見えた。)
日本映画のようにエモーション(泣かせ演出)が介入してくるわけではないから、まったく腹は立たなかったが、(個人的には)深度のある主題にかかわらず、空振りを感じた。嫌な言い方だが「文句のつけにくい優等生映画」だった。
白黒にも思わせぶりな気配があった。とはいえ半自伝ならば追憶にもとづく──という理由において白黒映画であることに違和感はない。
監督自身──
『ブラナー監督は本作を白黒で撮影した理由について「僕がベルファストで育った時は、よく雨が降っていた。街の色合いは灰色。空は、炭や暗い灰色だった。ベルファストは、カムチャツカ半島中部と同じ緯度なので、かなり寒い。モノクロ撮影は、当時の記憶を呼び起こすためのものなんだ」と語っている。』
(ウィキペディア、ベルファスト (映画)より)
──とのことで、故由は理解できたが、やはり観衆にとっては単なるノスタルジーを形成する白黒になっていたと思う。
(ただし直近で見たMike Mills監督のC'mon C'mon(2021)の白黒に必然性を感じたことが(この辛口評に)影響している気はする。)
演者では、バディの母親役Caitriona Balfeが無駄なほどフェミニンなのが印象的だったが、キーパーソンはジュディ・デンチだったと思う。
よもやブラナー監督もデンチの深い皺の見た目を和らげるために白黒にした──とは言えなかっただろうが、彼女の皺がいちばん語った。
冗談を述べたのではなく、アイルランドの移民が世界中に散らばったのは、本国の混乱もさることながら、先達が家族に依存しなかったからだ。つまりアイルランドじゅうの祖父母たちが「わたしのことはほっといて行きなさい」という潔さをもっていたからだ。それをデンチの深い皺が語っていた。
我が心の故郷、ベルファスト
故郷も家族も友だちも、
そして何より「映画」が大好きだった。
ケネス・ブラナーの自伝的作品。
生まれ育った北アイルランドのベルファストが、
バディ少年9歳の1969年8月15日、
突然町で市街戦が起こり火炎瓶が鳴り、
バリケードが築かれる。
プロテスタントの若者・過激派が
カトリック教徒を疎外し出したのだ。
無邪気でヤンチャなバディ少年は勉強好きで
優等生の女の子と何より、映画が大好き。
家族で映画を観るのが最高の楽しみです。
モノクロ画面のベルファストがとても郷愁を誘います。
お祖父ちゃんとお祖母ちゃんに愛された子供時代。
町の人はみんな親戚みたいだったのに、
突然、
宗教の違いでカトリックとプロテスタントの抗争が起きるなんて、
バディには理解できない。
否応なく紛争に巻き込まれて行く家族。
町中は危険でもバディの心は、
子供らしさでいっぱい!
家族みんなで観る映画が素敵。
ラクェル・ウェルチが出て来る『恐竜一万年』。
グラマー女優にお母さんはおかんむり!
突然カラーになる『チキチキバンバン』
本当に車が空を飛ぶ!
目を輝かすバディが無邪気で可愛い!!
紛争の中でも楽しかったベルファストの子供時代。
いよいよ危険でいられなくなり、
お父さんはイングランドで仕事を本格的にすると言う。
大好きなベルファストを去らなければならなくなる。
胸がジーンと熱くなり、
自分も子供時代に帰りたくなった。
時間の無駄でした
予告編を観て「つまらなそうだな」と思ったのですが、なんかちょっと気になったので観にいきました。
でも、やっぱりつまらなかった。時間の無駄でした。
こんなことを言ってはなんですが、ケネス・ブラナーの思い出話(?)にえんえんと付き合わされているような気持ちになりました。
モノクロームで撮る必要性も感じられなかった。デジタルの白黒画面は黒の締まりがないし、なんだか薄っぺらいですね。
「女性の心をつかむには、――ただ愛することだ」とか、おじいちゃんは、なかなかいいこと言ってたけれど。
どうもストーリーに入り込めないので「脚本が悪いのかなぁ」と思いながら観ていたのですが、な、な、なんと、これ、アカデミー賞の脚本賞を受賞したんですね。「やっぱり僕の見方が浅いんだなぁ」と大いに反省したかというと、そんなことはまったくなくて、「アカデミー賞がなんやねん!」とあらためてメラメラと闘志がわいてきた次第です。
というわけで、人生の半ばを過ぎて残り時間の少なくなったような方には、あまりオススメできません。
この世で観るべき映画はほかにたくさんあります(『ベルファスト』のファンの人、ゴメンね)。
家族
挿入歌が多く、映画を見ながら疲れてくるのを感じた。しかし、これらの歌詞とストーリーのマッチしていたようだ。 ベルファスト生まれの、バン・モリソン、が音楽を担当、それに、この映画は北アイルランドのベルファストで育った、ケネス・ブラナーの話のようで(映画の最後)で、彼が監督してるんだね。ケネス・ブラナーは子供の時、『チキチキ・バンバン』や『失はれた地平線』(おばあさんが好きだった?)ジョン・ウェインの映画などを見て育ったんだね。当時のエンタメと言ったら、ゲームやネットがあるわけでなく、家族で映画を見に行くのが最高の楽しみだったのではないか?子供の頃の興味が彼のキャリアになったわけだが、三つ子の魂百までの例えがあるように、人間形成・興味などは子供の時に受けた影響に左右されるのだろう。 私も、ハリウッド贔屓の大正生まれの父親に育ったので、よくコタツのお前で、映画鑑賞させられた。父との最後の映画はミニシアターで観たロシア映画の『父帰る』だった。その後、映画・読書から離れることがなく、今でも続けている。 こんなもんさ!!
家族の影響は多大だよ!
多くの人が見ていて、レビューを書いているので、みなさんのコメントを読んだ方がいいと思うが、
好きなシーンはバディ(ジュード・ヒル)が『バイオロジカル』という洗剤をいつまでも大事に抱えているシーン。不思議なくらい可愛く見えた。それに、この主役の笑い顔はケネス・ブラナーとよく似ている。なんで、スーパーマーケットに母親に連れられて行った時、洗剤を置いてこれなかったのか不思議だった。多分、私はそのシーンをよく理解できていなかったのかもしれない。
ケン・ローチ監督の『ジミー、野を駆ける伝説(2014年製作の映画)Jimmy's Hall』 『麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY』 などでアイルランドの宗教・政治闘争の歴史は少し学んだが、ベルファストを観た時、何もかも忘れていた。北アイルランド(イギリス領)の中心地ベルファストで、かなり昔のイメージがあったピューリタン革命、同じキリスト教でもカトリックに対する迫害の強さはこの北アイルランドでは何年も繰り返し起こったんだね。ケネス・ブラナーの家族はおばあさんを除いて、イングランド本土に移住していく。複雑だけど、この移住がケネス・ブラナーにより映画の道を進ませたのかもね。 それに、テレビに出ていたけど、ハロルド・ウイルソンが首相だったんだね(18歳以上の男女に選挙権を与えた首相)。
いい映画なのに、『カモン・カモン』を観た後だっから。
環境にやさしい洗剤♡
しかし、プロテスタントがカトリックを襲うなんて…無茶苦茶だったんだね
といまさらため息
すべての住民が親戚のような親しさで暮らしている町に不穏な空気、ちょっとかわいそう
中でも少年の家庭はなかなかの強者揃いのキャラクターで、あんなおじいちゃんやおばあちゃんが側にいて育った少年はそれこそ賢い
最後におばあちゃんが、ひとりになっちゃたのが可哀想で胸が痛かったけど、彼女なら大丈夫
痛ましい紛争のシーンが多くなかったので
小難しさがなくてほっこりした
最近流行ってんのかな?モノクロ
いいね!
予告を観て、正直余り期待せずに鑑賞。宗教論争は、根が深く全く判る筈が無いので取り敢えず。
モノクロにしたのは大正解だね。陰影が、色々な場面で効果的。脚本の素晴らしさとテンポの良さと音楽が上手く使われていて、本当にいいね!全編、会話のウィットとユーモアに敬服!
ばぁちゃん、じいちゃん、父ちゃん、母ちゃんそしてバディ皆さん素敵で...
ばぁちゃん、じいちゃん、父ちゃん、母ちゃんそしてバディ皆さん素敵でしたが、「ベルファスト」の持つ意味を理解できないでの本作を正しく観れません。
悪しき時も肯定しきるヒューマニズム
大人の理屈。
子供の無邪気。
愛と暴力と、絆と断絶と。
誰もがうまく、良く、生きようとするほどに
上手く行かないその相手が「世の中」という
これほど大きなものはないはずもまるで見えない相手。
翻弄される主人公一家はどこにでもいる
きっと平凡な家族で、だからこそ時代を象徴しているように感じられた。
監督の半生を題材にしていると聞くが
克明に当時を描写した演出が秀逸なれど、
それをノスタルジックだといったところでセンチメンタルにはなっていない。
モノクロで映し出されておな力強く、イキイキとした伸びやかさにまみれると
そこに作り手が人を強く信じていることを、その温かな眼差しを感じて止まなかった。
古くとも「良き」時代とは言えなかった当時だが、
それすら肯定するような人間愛が本作を骨太に押し上げていると感じる。
そんなヒューマニズムがじんわりと、底から確かに伝わる一作だった。
一見ダメ夫かと思いきや、頼れるとーちゃんだったり、
最悪な夫婦仲かと思いきや、信頼し合っていたり、
老夫婦のストレートなのろけにほんわかしたり、
子供らの悪さに眉をひそめたり。
光景には日本なら、「昭和」という時代を過らせるのではなかろうか。
それにしても洗剤を選んだ理由が、地球に優しいからは吹いたなw
バディー君の質問に自分ならどう答えるのか
とっても良い映画でした。
バディー君はきっとありし日の私たちそのままのはず。
父母、祖父母、学校のお友達、近所の大人たち、そこは自然な人としての交わりがあって宗教を理由とした偏見はなかったのではないか。もちろん人としての自然な好きや嫌いはあったとしても。バディー君が自然体で問いかける疑問、質問に素直に人として答えられた時、そこに本来僕たちが人として備えている澱みのない心の言葉が表れるのではないか、そんな風に思えた。
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