さがすのレビュー・感想・評価
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伊東蒼さんこれから楽しみ
映画の途中から、流れる空気感がふっと変わるところが飽きなく惹きつけられました。
いつもと違う佐藤二郎さんがきっと見られるのだろうと期待しましたが、良くも悪くも佐藤二郎は佐藤二郎だな、といった印象でした。
ラストシーンの卓球は見ものです。
「空白」で知った伊東蒼さん。素晴らしい役者さんですね。これからたくさんいろんな役を見せてほしいです。楽しみにしています。
父と打ち合う卓球の球は消えて転がる
突然失踪した父を探したら、快楽殺人者が出てきた。
愛する者の安楽死を認めた男は、死を求める女に何を渡されたのか?
強い自分を持つ娘は事実を知る。
さがす!!さすが!
片山慎三監督作品!待ってました!
「さがす」ってタイトルが良いよね〜。
誰が誰を探しているんだか、何を探しているんだか、、、からまってほどけてからまってほどけてまたからまる、みたいな。
一筋縄ではいかない面白さ!!
佐藤二朗って、日本一撲殺が似合う俳優かも♪って思った!
口の中が渇いた感覚のする作品
観終えた時に、口の中が異様に渇いた感覚のする作品でした。
佐藤二朗扮する父と伊東蒼扮する娘という父娘の物語ですが、2017年に座間市で起きた猟奇的連続殺人事件をモチーフにしながらも、強欲と傲慢、嫉妬と憤怒、色欲と怠惰、そして絶望と諦観という人間のダークサイドの感情によって齎される悲喜劇を描いている、といえます。
前半の社会ドラマ風ミステリードラマは、専ら娘の視点で描かれます。舞台となる大阪西成の土着的文化風俗の爛れた臭いを漂わせながらも、大阪らしいボケツッコミを間良く織り込んでテンポよく展開します。観客に不安感を煽った後にブレイクを誘い、巧妙にテンションを操り、情感と緊張の間で一種のトランス状態に浮遊させて、猶も探求心をそそるという上手いシナリオです。
ただ時制を遡る、後半の父親視点で描かれる殺人犯罪ドラマになると、情感は欠片もなくなり生々しい犯罪の客観描写に徹し、ひたすら畏怖感と嫌悪感が募るのみです。
台詞がない、又は殆どない、そして無論BGMなしでの長回しが頻繁に多用され、映像に深く重い余韻と息苦しいまでの重圧感を与えていきます。
特に後半は、ややローアングルでのカットが多いため、観客には余計に伸し掛かってくる、得体のしれない無気味な圧迫感を感じさせます。
父親、娘、そしてもう一人の若い男、主要な三人が挙って喜怒哀楽のない、殆ど無表情の演技で終始するのも鳥肌の立つ無気味さを煽ります。
ラストの父娘が卓球をするシーン、卓球台を挟んで打ち合う二人を、カメラはかなり引いた画面に収め、ほぼ無言で長回しするカットは、本作のシンボリックなシーンです。
親子といえども、その距離は目に見えながら、手が届かないほど遠く、実相は互いに計り知れない。見た目には、一定の心地良いリズムで機敏にラリーを続けながら、そこに通じるものはなく、ただ虚無空間が広がっているだけでした。
先の読めない展開が結実するラストが素晴らしい一作。
一見地味な印象を受けるポスターとタイトルだけど、全く先の読めない内容で最後まで目を離すことのできない作品でした。
話も巧みですが、特に中盤に驚くほどスリリングな場面もあり、全編にわたって緊迫感も十分詰まっています。日本の、しかも大阪じゃないと撮れないよ!と思わせてくれるチェイスシーンは本当に見事で、今までこんな撮影をした監督はいなかったんじゃないかな…。
間違いなくここ数年公開された日本映画の中でも傑作の部類に入る作品なんですが、いくつか実際の事件に基づいたと思われる要素が含められていて、しかもその凄惨さをあえてむき出しにしている場面もあるため、無条件に万人におすすめできないもどかしさもあります。
『空白』では、印象的だが出演時間としてはごくわずかだった伊藤蒼が、本作ではほぼ出ずっぱりの大熱演。こんなに演技巧者とは全く予想しておらず、ベテランの佐藤二朗に全くひけを取っていません。この二人の演技が結実するラストは、「ドラマチック」の一言では片付けられないほど見事かつ余韻を残すもので、このシーンを撮るためにどれだけテイクを積み重ねたんだろう、と嘆息せずにはいられません。印象的なラストシーンとしては、現時点で今年一番です!
ジジイなんて部屋作ってんじゃ!
伊東蒼を空白から続けて観ると動いてるだけで泣けてくる
困ってる表情がいい!😟
この話の落とし所どこって思ってたら…娘は全部気づいてたんだ…どこから?島に行く前か
最後の晩のやり取りと待ち合わせで確信したっぽいけど
両親を失ったこの子を支えてあげられる社会であってほしい
色々な複線があり…
最初(観る前)のイメージと、観ている最中に受ける印象が、ころころと変わる、ある意味で非常にドキドキした内容で良かったかも?
そういう意味で、色々な複線があるんだけど、上手く回収されていないというか複線なき展開もあったような…。
この辺りが、すっきり回収されている(観ていて腑に落ちる)と、もっと良かったのかな?ってなん思った。
でも、総じて面白かったかも?
色々とつっこみどころはあるんだけどね…。
このあたりにリアリティを追求する人はダメかなぁ…。
監督がもっと「さがす」べきだった。
①名無しが楓から逃げる場面。路地裏に追い詰められたくらいで簡単に首を絞めようとするくせに、人気のない卓球場では何故ピンポン玉の籠をひっくり返すなんていう効果的じゃない逃げ方をしたのか。ピンポン玉なんて何の目眩しにもならないし、相手は女子中学生、シンプルに突き飛ばすだけでもいいはず。画作り優先で必然性がない。
②果林島に辿り着いた名無しの場面。カタツムリまで食べようとする割に髭も伸びていなければ、衣服も汚れていない。すぐそばに舗装道路があって、トラックでおじさんが来るぐらいの人里近くまでわざわざ来ておいて、カタツムリを食べようとする合理性がない。
③名無しの性癖がブレている。絞殺死体に靴下を履かせる事で楓の母殺害を想起し性的興奮を得ている名無しが、果林島のおじさんだけ日本刀で斬り殺す事に心理的必然性がない。その前の殺人はすべて絞殺にこだわっているのに、斬殺死体でもOKにしてしまった事で、過去から現在に繋がる大事な要素がぼやけてしまった。また、特殊性癖を持った快楽殺人者はこだわりが強い傾向があるので、死体なら何でもいいというような都合のいい性癖は考えづらい。AVを見て赤い蝋燭から血を想像して興奮していたのも、そもそも楓の母は流血していなかったし、AVの女性は靴下を履いていないので状況が一致せず違和感があった。その後の斬殺の違和感を和らげるため、性癖の定義に幅を持たせようと前フリで入れたのだろうが、無理がありすぎる。絞殺だけでは画が弱いと考え、日本刀や血というインパクトのある要素を無理やり入れ込んだように見えた。
④楓が同級生に同行を頼む不自然さ。家庭環境から見ても、序盤の流れから見ても、楓は賢い子に見える。胸を見せてまで、自分と同じく子どもである同級生に同行を頼む理由を彼女の中に見つけづらいし、頼まれた彼はその後ほぼ登場しない。性的描写を要素として無理やり組み込んだ感が否めない。
⑤智がムクドリを絞殺するシーン。正対して手前に引く形では絞殺するのは難しい。相手か自分の体重を利用しないと基本的には無理であり、後ろから締めるか、正対するなら奥へ絞めないと成人の力でも絞殺は難しい。
⑥智の手にベルト痕が残っていたはずなのに、ムクドリ殺害の嫌疑をどう逃れたのかが不明なまま。
⑦楓は一時、確かに智のスマホを所持していた。しかし、智はラスト近くの場面でTwitterにログインするところから操作しているため、普段からログアウトする習慣を持っていたと考えられる。であれば、楓が自殺幇助用のアカウントの存在やそのやり取りを知る術はない。
⑧楓が見た母の首吊り死体の幻影。智の妻を名無しが殺害した時には卓球台を使っている。殺害後、幻影の通りに天井から吊るしたのであれば、ALSの妻がどうやって天井から首を吊ったのかという問題を、警察がどのように結論付けたのかが疑問。智による殺害を疑って当然であり、合理的に自殺と判断できる理由があるようには考えづらい。また、幻影は失禁しており死後間もないと考えられ、犯行時刻から楓が発見するまでにバタバタと急がないと再現不可能な状況である。
⑨智と名無しが屋上で会話するシーン。去ろうとする智がカメラワークの都合上、一度、出口ではなく屋上の縁に向かって歩き出している。レールが敷けず、出口へ動線を取るとカメラマンが追いつけなかったなどの理由があると思われるが、あまりにも真っ直ぐに縁に向かっており、不自然すぎる。
⑩名無しは何を探していたのか?本当に死にたがっている奴なんて誰一人いなかった、という発言から、本当に死にたがっている人間を探していたのか?とも思ったが、じゃあそれは何故?となるし、「人間が要らないのだ」という発言も、その考えに至る経緯が描かれていないので薄っぺらな発言にしか感じられなかった。犯人をただの特殊性癖の薄っぺらな人間として描くことに意味を持たせたかったのだろうか?そのような描き方にも見えなかったが、それにしても行動原理に説得力がない。緻密にTwitterを運用していた割に、殺した後の処理が雑で人物が一貫しないし、破滅志向かと思いきや、カタツムリまで食べて生きようとするのも今ひとつ良くわからない。
これら以外にも、最後の卓球のラリーの合成など作りの粗さが目立ったように感じた。特に、脚本に無理が多かったように思う。整合性が取れない部分を、快楽殺人者の特殊なメンタリティや、短絡的で考えの足りない父親や無能な警察という設定、さらには人間の不条理にまで遡って丸投げしている気がした。ストーリーと画作りのアイデア優先でご都合主義的になり過ぎており、そのストーリー自体もオチが弱かった。父の真実の姿を発見し、いつもの父と再会した証が口をピヨピヨ動かす、ではオチていない気がする。
若手の役者の芝居はかなり良かった。名無しと楓の2人は素晴らしかったと思う。ただ、映画祭に出品してはいるものの、視点も脚本も演出も、世界のレベルではない。一度観ただけでこんなに粗が目立つようでは、今後、賞を獲る可能性は低いように思う。
母と娘の関係性
片山監督は「岬の兄妹」しか観たことがなく、しかもエグい内容だったので、興味深く鑑賞した。
ミステリーやサスペンスが苦手で、時間逆行ものがダメなのだが、この映画はそれぞれの視点だったので、理解は出来た。
ただ、やはりこの映画は佐藤二朗の演技に尽きる。
以前は「ジミー大西」にしか見えなかった役者が、こんな凄い役者になるとは。
SNSやYouTubeで取り上げられる、クーラーボックスの大量の飲料品に関しては最後まで理解出来なかった。
タイトルなし
ストーリーはいいんだけど、「胸見せて」とシスターのくだりはあちゃちゃ感。21世紀ですけど…?と思わせる隙があると、そこが破れ目になって委託殺人とか西成の取り扱いとかも古く見えちゃうかも。あと、なんであんな変なテロップ入れたんだろう?
早くも2022年のベスト映画
ネットで好評との情報を見て、何気なしに鑑賞した映画だったが、早くも2022年のベスト映画だと思う。
映画としては三章構成になっており、主人公の楓目線で始まる。
章が進むにつれて、佐藤二郎演じる”原田 智”への見方・目線が変わっていく。
ピンポン玉は何を表現しているのか、いろんな解釈がありそうで見た人と意見を交わしたくなる。
一人で見たし、周りに見そうな人がいないので、誰とも会話できなくて残念。
勝ち負け
まず最初の西成の風景で関西出身の僕は少し懐かしい気持ちになって引き込まれる。(もちろん西成には数回しか行ったことないが。)
下町と聞いて三丁目の夕日とかそんなイメージを思い浮かべる人もいるが本当の下町っていい人も勿論いるがそれと同じくらい危険な人も居る。
そんな雰囲気を感じれてこだわられてると思う。
失踪した父を娘がさがす所から始まる。
伊東蒼さんがとても良い演技。
佐藤二朗さんや清水尋也さんが登場しなくても前半40〜50分くらいを一人で持たせたのはすごい。
3年後清原果耶さんや蒔田さんのようになってるんだろうなと感じる。
お父さんを見つけてからの展開も僕には予想もつかなかった展開ですごい良かった。
多目的トイレで佐藤さんと森田さんが泣く所や最後の卓球のラリーのシーンも情緒溢れて互いの想いが伝わってきて良かった。
ただ、惜しむらくは最初のまだお母さんが生きてる頃にも娘を登場させておけば違和感が無かったように感じる。
どこかに預けてるならそのことに言及しとかないと少し不自然に感じた。
さらに智がやった事をそのままにして懸賞金も出て後味悪いハッピーエンドになるのかと思いきや、やはり監督はそのままにしておかなかった。
周りは騙せても娘は騙せないというのは良い。
楓もあそこで返信が返ってこなかったらそのままにしたたのかな。
最後のパトカーのサイレンで「お迎えや」というのも少し怪しい。たまたま近くを通ったパトカーでお父さんを諭しただけなんじゃないだろうか。その後自首させたんだろうか。そんなふうな想像もできるラストだった。
為の展開が多すぎて…
う〜む、ちょっと凝り過ぎというか頭で考えたストーリーになっていて、為の展開(こう描きたいが為に登場人物に行動させる)が多過ぎるし時制を弄るのも上手く行っている気がしない。そもそもなんで失踪したの?出稼ぎに行くとか何でも理由付けられるだろうし…いやいや、そもそも遠出する訳ではないから家に居て良いじゃん。娘に指名手配犯を見たと伝えたり、探してくれと言わんばかりの手がかりを与えているのも展開の為の行動に見えて必然性を感じない…。
つまり〝父が謎の失踪〟というキーワードだけ先にあって、それに合わせてお話を無理矢理くっ付けてるから、イビツな違和感がズッと続く感じ。
そういえば、伊東蒼ちゃんが全力疾走するとダンプに轢かれるんじゃないかとヒヤヒヤしてしまう。
というのが1月21日に観た直後の率直な感想なのだが、その後皆が絶賛していてビビった。皆金をもらってるんじゃないかと思っている。正直、そんなに出来良く無いよね。
親が思うより子は賢い
いろんなテーマを含みつつ、ストーリーは進んでいく。
随所に刺激の強い流血場面あり。
ちょっとグロいかも。
でも言いたいことは、そこじゃないわけで。
中学生の娘が、しっかりものすぎて切ないけど、大人が思うよりもこどもはずっと大人だ。
父親を思っての無茶な行動も、彼女なりの死に物狂い。
彼女はどこから気づいていたのだろう?
最後の どんでん返しまで、まったく気づかなかった私の鈍さね(笑)
いい観客だ。
楓(伊東蒼)を見るだけでも価値のある作品❗️
冒頭。
あんな情けない状況なのに、一片の嫌悪感も露わにせず父に向かう楓。
ラスト。
楓が本当に探していたのは父ではなく真実。
家庭環境や経済的な状況からは想像もできない楓の真っ直ぐさが何より清々しい‼️
内容的には、いったいこの映画のどこに清々しさなんてあるの⁉️とお叱りをいただきそうですが、伊東蒼さんを見てると本当にそう感じてしまうのです。
あのシスターへの振る舞いだってそうでした。
以上をもって点数をつけるとしたら満点でも良いくらいなのですが、原田智の二面性についての説得力が弱いこと、楓が真実にたどり着く行動を続ける動機の中に母親との関係性(楓だって介護を手伝っていたはずだし、母親のツイート⁈も見ていたはず)や死因への疑惑があったのかなかったのか、などについての描写が弱かったこと、等々を考えると少し残念なところもありました。
流石にソレはバレるでしょ。
娘の伊藤蒼パートにはグイグイ惹き込まれます。ほどほどの重さで、ほどほどのサスペンス感。佐藤二郎さんパートの中程まではまだまだイケてるんですが、決着の付け方と、その後の警察の無能振りには、流石に、お口アングリするしか無くて。
もうね。流石にね。バレるよね。流石にアレだけの犠牲者が出れば、本庁出動で徹底的に調べられるよね。などなどなどと。考えてしまってからはアウトだす。
何か惜しいよなぁ.....
と言う、残念感がハンパなかったです。中程過ぎまでは良かっただけに。
伊藤蒼さんには期待してます。
面白かった。
ストーリーがいい。
先の読めない映画久しぶりだったかも。
大阪の混沌とした感じといろいろとぐちゃぐちゃした感じがいい。
役者もいい。得に佐藤さんの中盤の悩む感じがいい。
ただいくつか突っ込みを。
お母さんの首つりの回想シーンは何で?
島について飢えてたのは何?
ムクドリさんのホテルのくだりって何?
なんかよくわからない感じがあったものの、総じて良かったです。
卓球映画
伊東蒼さんは将来大女優になりそうな雰囲気を持っている。ただ卓球シーンはいただけない。同級生の男子に球出しするシーン、大会で上位に入る中学生としては下手すぎ
最後のラリーのときの打ち方もやや変、誰かに教えてもらった感じはあるけど、あのフォームであんなに続く?
卓球が気になる映画でした。
一緒にへそフェチになろう
この映画のレビューを覗きに来てしまうレベルのそこのあなた…
安心してください、この映画は面白いです
少しでも描写するとすーぐメタってしまう人のために何も言わないけど大丈夫!面白いから
とりあえず観ればわかるから!
(あっ、そこ踏み込むんだふ〜んやりよるじゃん?)って感じよ
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