Winnyのレビュー・感想・評価
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金子氏に勇気づけられたというただの感想
金子勇氏のポジティブさに勇気づけられました。
一連のWinny裁判やこの映画は、政府や警察ら公権力の古い体制に対して、怒りや悔しさ、恐怖、絶望、苛立ちを感じる話であります。それこそVIDEO NEWSの神保と宮台が「どうしようもないね」「オツムが足りない」と徹底的に批判するような(実際してる)話です。全く笑い話の余地はなく、金子勇氏の7年もの人生、立場や気力や名誉が奪われた最悪の話です。無茶苦茶な司法に人生を邪魔された袴田氏の件が映画になるとすれば、ただ苛立ち、無念さと自国の恥知らずさに俯くばかりと思います。
しかし渦中の金子氏自身が、最高裁判決後の記者会見で「できるだけ前向きに。今できる最大限のよいことは何かを考えて、皆さん動くべきじゃないかと思います。」と仰った。怒りで何かを批判したり糾弾するより、よくしていくためにどうしたらよいのか、に脳みそを使おうと思えた。
そんな金子氏が中心にいるからこそ、情熱的で前向きな映画が完成したのでしょう。
警察に対して負の気持ちを抱く気にもならないですよ。
関わった人間全員が敗者だった、とはWinny事件弁護団の言葉ですね。本当に、使わなくていい時間と金と気力体力を使って、何を進めるためでもない争いを7年続けて。そもそもソフト作っただけなのに。
けれど嘆くより、今できる最大限のよいことは何かを考えようと思います。
当時を思い出した
ちょうど、自分がインターネット関係の会社に転職し、仕事に慣れたころの事件でしたね。その時の雰囲気を十分に表現出来ていたと思います。
また、自分はWinnyだけでなくナップスターもセキュリティの甘さだけでなく、ユーザーデバイスへの負荷がかかるだろうということで使いませんでしたし、会社に持ち込まれる数々のP2P関係のコンテンツ配信システムの案件(なぜか韓国系ばっかだったなあ)はことごとく却下していきました。ということを思い出させるほどでした。
東出さんの演技が素晴らしいものでした。彼の演技で評価出来るとは思いませんでした。
本作、面白いとかつまらないではなくて、当時を懐かしむ、なんか同窓会に参加しているような映画でしたかね。
天才プログラマーの罪と罰
評判良く拝見。とても良かったですね。
骨太の筋だけで面白く、刑事もの、法廷ものとして追いかけてゆく。
地味なりに良質な映画力が抜群で、緩急ある流れに身を任せて、ずっと観ていられますね。
画づくりも悪くなく、音楽も過不足なく(これがなかなかできない)
邪魔もせず、さり気なく場面や筋を補説する役割に留めています。本来、劇伴てのはそういうもののはず。
更に、俳優の演技が良かったですね。やはり小劇場出身で長らく商業にも身を置けるレベルの俳優の演技力は素晴らしい。
特筆すべきは、渡辺いっけいと吹越満ですね。
非常によく抑制された、それでいて芯たるエネルギーに満ちあふれている。
エッジの効いた演技が段違いですね。
比べて失礼ながら、評価の高い吉岡氏も
映像の世界の演技でしかないと気づかされるレベルですね。
(しかしまぁ、あの満男が老け役とは、、歳の経つのは(以下略))
しかし、あれだけ紡がれた物語も
俳優が血肉通わせた登場人物たちのドラマも
物語は最終盤で現実に収束してしまうため、ノンフィクションものの宿命で
楽しければ楽しいほど
盛り上がれば盛り上がるほど
この時間よ終わってくれるな、夢よ醒めてくれるなの
あの物語構造は、いろいろな作品でお目に掛かりますが
この作品においても、非常によく機能していて、
結末を知っていればいるほど、その落差に涙してしまいます。
ジェットコースターのようなものですね。よく出来ています。
さて、タイトル回収ですが
私はプログラマー御本人に直接お逢いしたことはないため、物語上の推測ですが
果たして、彼は本当に、純粋に山があったから登ったという種の
研究者タイプの人物としてカテゴライズしてしまって良いのでしょうかね?
本当に、無邪気で純粋な探求者でしかないのか?
零戦を作った堀越二郎のように
原爆を作ったオッペンハイマーのように
ロケットを作ったフォン・ブラウンのように
己の生み出した技術とその結果を恨み、後悔したことはなかったのでしょうか。
この映画のテーマそのものでもありますが
果たして、本当に技術者に罪はないのでしょうかね?
社会通念上の、刑事罰に処せられる類の罪はなかったとしても
私にはなにか、違う「罪」(とその罰)のようなものがあるような気がしてならないのですね。
あれだけ頭の良い人が、果たして、本当に著作権侵害に使われないと
使われかねないという可能性を、少しでも考えなかったものでしょうかね?
使い方はあくまで使う本人の問題だと。
愚かな大衆の手に余る力をもたらしてしまった、その功罪の罪の方は
本人が意図しなかったのならば、その手は決して汚れてはいないのでしょうか?
匿名で技術を開発できれば、本当に自由は、安全は守られると?
裁判で語られるとおり、彼自身に、「罪」は本当にないのか?
私には、彼が心許した弁護士にだけ、飛行機飛ぶあの夕陽に
ほんの少しだけ滲ませた、自分の罪に対する意識の欠片を見た気がします。
私の気の所為かもしれませんが。
気の所為であって欲しいのですが。
Winny事件が日本のIT新分野への成長を阻害したことを改めて認識した
現在のGAFAに代表されるプラットフォームベンダーを日本から出てこれない
原因がプラットフォームが利用者の不正により訴訟リスクにさらされるという
日本の過去の課題を改めて思い出させてもらった。
日本版「リチャード・ジュエル」
表題通り、C.イーストウッド監督の「リチャード・ジュエル」を思い出した。
捜査で得る情報より予め書いたプロットを優先する警察、職業意識や探求心から行ったことで標的にされたにも関わらず、市民として捜査に協力しようとする善意を利用される被疑者、そして同業の後進が委縮しないようにと最後まで戦う意思を貫いた登場人物達。
潔白を勝ち取った後の主人公に残された時間の少なさまで重なるとは…。
「リチャード・ジュエル」は家族の訴えやプロ意識に目覚めた記者が主人公に味方することで世間の目が変わり、ドラマチックに潮目が変わったが、本作では弁護団と主人公のチームワークや法廷での駆け引きに重点が置かれ、ある意味シビアな現実が次々と出て来る分、成り行きにハラハラさせられた。
最後に金子氏本人の映像が流れるのだが、それを観て、彼を演じた東出昌大氏の憑依ぶりに痺れた。
こんな裁判をぐちぐちやっている間に
いつもの映画館で
大型連休真っ只中で結構客が入っていた
事前予約で席を確保していてよかった
東出がコツコツ頑張っていてうれしい
三浦貴大のリアル近眼演技もいい
素通しメガネは興覚めなのだ
吹越は儲け役だった
愛媛県警の不祥事告発の話と交錯していて
吉岡秀隆が目ヂカラ演技で頑張っていたが
何だか必然性を掴み損ねた
証拠が上がるのにWinnyが一役買ったということか
匿名性を発揮したとかそういうことか
なんだかウイルスのせいで漏れたのと
一緒くたになっていた感があって
そこははっきり説明した方がいいかと
こんな裁判をぐちぐちやっている間に
すでにYOUTUBEという新しい技術が出てきたという
ブラックユーモア
なんかその後の日本の技術力の凋落とリンクしているような
ま そういうメッセージなんだろうな
このタイミングでの放映はまさにベストタイミング。
感動の名作だった。もっと多くの映画館で放映して欲しい。
ソーシャルネットワークみたいな、インテリ系の映画と思ってたけど、どちらかというと法廷ドラマでした。まさか感動するとは。
金子勇のような天才が日本で羽ばたければもしかしたら、GAFAのようなIT企業が産まれていたかもしれない。
タイミングや日本の土壌も悪かったし、世間の理解も追いついていなかった。
そして今、ChatGPTが流行り政府も活用すると明言している。これに対し欧州各国やアメリカの大手ITは警戒感を示している。そのタイミングでこの映画放映はすごいタイミングだと思った。
金子勇が訴えたことを真に理解できるひとが増えれば、今後の日本も捨てたもんじゃないです。
罪の道具作りに罪はあるか
ファイル共有ソフトを作った人と弁護団、それを罪だとする検察が戦う話。
実話を元にした良きテーマの作品である。
良い点
・秋田弁護士
悪い点
・メガネキャラ被りで最初誰かややわかりにくい
その他点
・被告があまり有罪かどうかに興味がない
一緒に見ると良い作品
・AWAKE(将棋最強のAIを作る)
これは観て良かった
事件をリアルタイムで知ってた世代だけど、
どうしても京都府警側の恣意的な捜査や
人質司法と言われるような検察の強硬な調べなど、
あまり気分のよいものではないシーンは多い
逆を言えば、それだけリアルでシリアスということかな
俳優さんたちの演技が素晴らしく、
主演の東出さんは途中から本当に金子さんに見えてきたくらい。
Napsterとかネトランとか掲示板とかとても懐かしかった。
この作品を見終わっても当時と同じ気持ちで、
技術者が無邪気すぎるというのが、
世の中の邪悪さに付け入るスキを与えて
混乱を招いてるんじゃないかと思ってしまう。
一方的に46氏だけを擁護するスタンスには自分はいない
地味だけれど、丁寧に作られた佳作
なんといっても、主役の東出昌大のキャラが素晴らしい。人がよくて空気読めなくて天才。
それを支える弁護団も、泥臭くてうまくいかなくて全然かっこよくない。唯一、敏腕弁護士の吹越満が頼もしい役割なのだけど、ビミョーにイタい感じなのも良い。
winny 事件と並行して愛媛県警裏金問題が描かれるが、こちらは孤立無援の警察官吉岡秀隆が正義感が強くてそちら方向で空気読まない。ゆえに身に危険を感じるさまがリアルに怖い。
そして、2つの関係者は直接交わらないものの、腐った社会の根深さを表し、見ている側がゾッとするという仕掛け。
エンドロールの実際の映像で、役者さんたちの再現率の高さにニヤニヤさせられる。
面白かったー!
前情報全く無しでこの映画を観ました。冒頭から東出昌大演じる主人公金子勇さんの言動に違和感しかない状態で観てました。東京大学の先生がこんなに何も知らない筈がない、この脚本ひどすぎるとか思いながらに観てました。
が、しかし、最後になってこの映画が実話であることに気付きました。更にエンドロールでご本人登場で、あっ!この人知ってる、こんな裁判確かにあったわと、自分がこの裁判を知っていたことを思い出しました。
当時理系の息子にWinnyって知ってる?凄いの?と聞いたことまで思い出しました。
あの頃テレビで見た実際の金子勇さんは東出昌大さんが演じている程気持ち悪くなかったと思う。オタクっぽさはあるものの気持ち悪い人ではなかった。東出さんの演技はわざとらし過ぎるような…?笑
(ネタバレあります。あらすじ+感想)
開発中のWinnyという画期的なソフトの試験版が2チャンネルに公開され、それを悪用した犯罪が起きてその犯人2人が捕まる所から映画は始まる。
警察はWinnyの開発者の金子勇の所にも行き金子は取調べを受ける。
困るんですよねぇ。こういうものをばらまいて貰っては。貴方が犯罪を起こそうとしたんではないのですか?
色んな質問を受け帰らして貰えない中警察からある提案がなされる。
しょうがない、誓約書書いて貰えますか?もうこんな事はしませんってね。そうしたらすぐ帰って貰えますよ。
刑事は見本を持ってきてこの通りに書いてサインして貰えますかー!
書類の題名は誓約書ではなく申述書になっていて中身も自分が犯罪を助長するためにソフトを作りばら蒔きましたという内容になっているにも関わらず書き写してサインしてしまう。冤罪事件の始まりだ。
ここまで観てああこの映画は冤罪事件がどう起こっていって無罪を勝ち取るまでを描く映画なんだなと思ったがそんな単純な話では無かった。
弁護を受け持った壇弁護士の説明が分かりやすい。
ナイフで犯人が被害者を刺したという事件があって、犯人が悪いのは明らかなんだけど、じゃあこのナイフを作った人も有罪なのか?という問題だ。
世の中の為になると思ってソフトを作った金子。色んな人に試して貰ってバグ等の改良に努めようと2チャンネルにアップしたが、そのバグを悪用した犯罪が起こってしまう。
悪いのは悪用した人で作った人ではない筈。もしこれが罪になるとしたら、日本の科学者は研究できなくなる。それは日本にとって大きな損失だ。世界を変えることが出来るような天才なのに…。
テレビで裁判の報道を見ていた頃、ただの免罪事件だと思ってそこまで深く理解できていなかった。映画は色々と考えさせる作りになっている。
20代の若い監督であるが、言いたいこと伝えたいことがはっきりある監督だと思う。免罪事件を普通に取り上げただけでは弱いと考えて全く別の場所で起こった事件を絡めて描こうと思ったと言う。
その事件もWinny事件を調べている内にWinnyに関連があって見つけたものだったとの監督の映画後のトークショーでのお話が興味深かった。若い監督であるが非常に深く考えて色んな観点から自分の描きたいこと伝えたいことが伝わるように映画を作っておられるのに感銘を受けた。今後注目していきたい監督さんである。
映画後のトークショーが実に面白かった。
吹越満さん演じる弁護士はヘビースモーカーで火のついた煙草を持ったままあちこち指して話すのだがその演技が凄かった、凄いなあと見入ってしまったと東出。
どういうことかと言うと正面1台、左右2台のカメラで撮影しそれを何回か撮影して後で編集して繋ぐのだが、いい加減に手を動かしたのでは絶対に上手く繋がらない、不自然になってしまう。そこを吹越さんは計算して演技されてて、凄いなあと感じたと。もう僕じーっと見入ってしまいましたー!と。
煙草には火が着いていて手を動かす度に煙がすーっと後を引く。あれを後で繋いだ時不自然にならないような演技って凄すぎる。そんなことなど今まで考えたことも無かったけれどこれから見方が変わりそう。
日本の国益に明らかに反するような警察と検察の、天才プログラマーに対する無知と横暴に対する静かな怒りが伝わってきた
松本優作 監督による2023年製作(127分)の日本映画。
配給:KDDI、ナカチカ。
新しい画期的なものを創る才能を潰しにかかるという日本の大きな問題を真正面から描いた、とても硬派な骨のある映画と感じた。この日本の言わば悲劇を描いた映画を産み出した中心人物、松本優作(1992年生まれ、脚本と監督) 及び岸建太朗(1973年生まれで撮影と脚本を担当)両氏に、拍手を送りたいと思った。
Windy を産み出した天才プログラマー金子勇の、超理系的で純粋にプログラミングを楽しんでいる人物像が実にリアルで、素晴らしかった。その人物像を創った脚本と、その人物をとても魅力的に見せた東出昌大の渾身の演技に魅せられてしまった。このヒトやっぱり、凄い俳優だ。
裁判で金子を弁護した壇俊光弁護士を演じた三浦貴大も、弁護士としての粘り強さに金子への尊敬と愛情が滲み出る演技で、とても良かった。大スターを両親に持ちながら、朴訥さに溢れて良い俳優だなとも感じた。
法廷描写はとても難しいと思うのだが、見事な闘いのドラマとなっていた。特に、吹越満演ずるスター弁護士が警察官に嘘を話す様に仕掛けるところの組み立ては鮮やかで、その飲み屋での観客向け?の解説も含めて、お見事!と感心させられた。
愛媛警察における裏金問題を告発した仙波敏郎・元巡査部長(吉岡秀隆)の実名エピソードにもビックリ。県警は否定したが、Winnyで証拠ファイルが出てきてしまうという展開が、事実らしいが皮肉な展開。金子さんの検挙は、こういった内部告発に対する恐怖からの組織的な対応ということなのか?いずれにせよ、事件をでっち上げての裏金作りに組織をあげて取り組んでいたという事実、告白者を抹殺しようと動く正義遂行するはずの組織に恐怖を覚えた。
最後、本人の映像も含めて、この裁判の後に控訴し、最高裁で勝利を勝ち取ったが、2年後心筋梗塞で亡くなった映像もみせられる。日本が産んだ貴重な天才、その彼から奪い取った貴重な時間(起訴2004年で、最高裁判決が2011年)、長期的な国益に明らかに反するような自己目的化した警察と検察の無知と横暴、それらに対する静かな怒りがこちらにも十分に伝わってきて、涙が流れた。凄いパワーを秘めた画期的な映画であった。
監督松本優作、原案渡辺淳基、脚本松本優作、 岸建太朗。
企画古橋智史、プロデューサー伊藤主税 、藤井宏二、 金山、撮影岸建太朗、照明玉川直人、録音伊藤裕規、衣装川本誠子、梶原夏帆、ヘアメイク板垣実和、装飾有村謙志、編集田巻源太、音楽プロデューサー、田井モトヨシ、音楽Teje 田井千里、音響効果岡瀬晶彦、助監督杉岡知哉、キャスティング伊藤尚哉、ラインプロデューサー中島裕作、制作担当今井尚道 、原田博志。
出演
東出昌大金子勇、三浦貴大壇俊光、皆川猿時、和田正人、木竜麻生、池田大、金子大地、
阿部進之介、渋川清彦、田村泰二郎、渡辺いっけい北村文哉、吉田羊、吹越満秋田真志、吉岡秀隆仙波敏郎。
そもそも 僕は 知的財産権法 に疑問を持っている。
Winny を使った事があるし、この問題には浅からぬ興味を持っていたので、映画作品として、どう扱われるか、たいへん興味がありました。
本作は、時系列的にも よく整理されており、ドキュメンタリー以上にリアル感がある、優れた映画にしあがっていました。
作品としてのまとまりも よく
カメラワークも 照明も音響も上手さが光っていました。
日本では、N88ベーシック 、TORON、Winny という 「PCとは何か?」「インターネットはどうあるべきか?」 と言う 社会の根幹さえも変えかねない 新技術が多々産み出されたが、それらはみな 日本国自身の手で葬り去られ、代わりにGAFAが世界の富を集約した。そして新たに日本から産まれた新技術は 仮想通貨 だ。今回は潰されずに、世界の富を集約するためのtrapとして、活躍中だが、その行末を外野から見守りたいと思う。
2010年に映画「ソーシャル・ネットワーク」と言う フェイスブック創設者についての映画があったが、見比べると、
何かを感じる筈だ。
なんのための技術なのか
映画館にて鑑賞しました。
WinnyやP2Pの大まかな仕組み、開発者が逮捕されたこと、最終的には無罪となったこと、そしてそこから間もなく亡くなられた、ということは本作を見る前から知っていました。
ストーリーや展開としては現実を基にしているということから、とても大きなスペクタクルがあるというわけでもないです。可能であれば、最高裁で無罪となる過程やその瞬間を見たかった気もしますが、そうなるととても長時間になるかストーリーの密度が下がりそうな気もするのでちょうど良かったのかもしれません。
自分が一番心動いたシーンは、Winnyの脆弱性から情報漏出が相次ぐ中、金子さんが修正したいにも関わらず、修正できない状況に苦悩しているというシーンです。金子さんの「世の中に良いことをしたい」という純粋な気持ちを持ちながら葛藤している様は胸に刺さりました。
鑑賞直後もそうですが、このレビューを書いている今でも映画自体への感想というよりも、Winnyに関連する社会の動きやインターネットに与えた影響について考えてしまいます。そう考えると、自分にとっては様々なことを考えさせてくれる映画だったんだろうと思います。当時のネットの空気感を知っている人にとっては、懐かしさを感じつつも考えさせられる映画だと思います。
実話の重み。
私自身はWinnyを使用した事はなかったのだが、もちろんWinnyの事は知ってます。
最終的に裁判がどうなったかの結果は知っていたが、こんな風に裁判が行われていた事は全く知りませんでした。
金子氏が逮捕されてなかったら、今の日本はもっと良い方に変わっていたかも知れないと思ったら、悲しいですね。
東出さん、私生活では色々有ったけど、良い演技だったと思います。
だけど、この映画の大阪弁にはめっちゃ違和感が有りました。
素晴らしい。
恥ずかしながら、世代の真ん中にいながらこの事件⁈裁判⁈を全く知りませんでした。
しかもエンドロールで、全部実名で役柄もやっていたのですね。
事前の知識無しでの鑑賞だったので、ある意味見せしめ的な逮捕方法や無罪を勝ち取るまでのプロセスには「どうなっていくんだ?」とドキドキしながら観ました。
非常に見応えのある作品でした。
ノンフィクションとのことだが…
実話を元にした作品なのは分かるが、警察側の描写は正しいのだろうか?
映画なので誇張や編集した部分もあるだろうが、警察の描写が酷すぎて、金子勇よりな映画になっているように感じた。
「道具を作った人に罪はない」というのは同意するが、金子勇が真っ白かというと…?
たしかにプログラマーとして貴重な時間を奪われたのは残念だと思うし、もっと金子が活躍していればとも思うが、2chのダウンロード版にWinnyを上げたのは迂闊だったのでは。
最後の金子勇の生の言葉は良かった。
失われた30年の、負の遺産
日本には素晴らしい才能や技術があったのですが、政府や大企業の圧力でことごとく潰されました。IT産業はその間にGAFAMや中華系の企業に全てマーケットを奪われた。
当時官房長官だった安倍氏が、この事件にも関わっている。安倍氏といえば謎のカルト教集団に日本を売ったことは周知の通り。
検察官の力が強すぎるのもこの国の問題だと感じました。あとメディアによる煽動。
新すぎる技術を活かそうとせず潰してしまったためにYouTubeなどの動画共有サイトはアメリカの会社になってしまった。本当、金子勇さんの思想が新すぎたのか•••。この映画を作った方たちの、伝えたい想いがヒシヒシと伝わってきました。
題材も俳優もグッド! 心情の機微がわかるような撮り方も良かった。 ...
題材も俳優もグッド!
心情の機微がわかるような撮り方も良かった。
すごい昭和寄りに感じたが自分がピーターパン症候群なだけか。。
また吹越さんにやられた。
あの人ウマいよ。
東野が三浦さんをいい意味で普通過ぎると言っていたのがよくわかった。笑
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