劇場公開日 2017年11月4日

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「ジブ使いすぎ」おじいちゃん、死んじゃったって。 ニックルさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0ジブ使いすぎ

2020年3月26日
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とりあえず、シブ多用しとけば葛藤を描けるだろうという安易なノリの映像とか、意味なく切り替わるカットとか。CMの人が作った映像って感じ。
で、岸井ゆきのの恋人が2回目に登場するシーンでは彼が最初のシーンと同じ人だとパッと分からない、必要な情報が撮れていないのだ。
芝居も間延びして長い。この芝居の不自然なナチュラルさに違和感を持たないということは大して映画を観てない作り手だということ。

そもそも脚本は西川美和の『蛇イチゴ』みたいなブラックコメディ狙いのものだと思うのだが、こんなシリアスなトーンで演出されてもなぁ。ほんとYogeeの無駄遣い。
脚本も、ヒロイン岸井ゆきのはじめ若者たちを倫理的な人間の側に置いて中年男性2人を対極に置く配置がどうなんだと思う。見舞いにも行かない孫たちだったわけで、死んだ途端に掌返す安易な倫理観だよなと。

登場人物の中年層はみんな、お父さんをおじいちゃんと呼ぶが、故人を目の前にしてこの呼び方で統一で良いのだろうか。単純に、誰にとってのおじいちゃんなの?と一瞬観客に考えさせてしまう事は損。だから殆どの映画ではお父さんと呼んでると思うのだけど。

ニックル