劇場公開日 2017年10月27日

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「【物語中盤まで、今まで感じたことのない「違和感」がすごい】」ゲット・アウト 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【物語中盤まで、今まで感じたことのない「違和感」がすごい】

2021年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

・2017年製作のアメリカのホラー映画です。白人のガールフレンドの実家に訪れた黒人の青年が体験した恐怖を描く、という大枠ストーリー。

[お薦めのポイント]
1.噛めば噛むほど味の出る映画(複数回観たほうが良い)
2.物語中盤まで味わったことのない違和感を感じる
3.ミステリー要素も楽しめる
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
[物語]
・物語そのものが「黒人と白人」に関する根深いテーマに対する監督の思考をちりばめた奥深い映画なのだと思います。1回見ただけでは、その奥深さはほんのりとしかわかりませんでした。笑 ただ、映画を見て、ほかの方のレビューなどを読んでいると「背景などを理解してもう一度観たい」という欲求にかられます。物語に出てくる一つ一つのアクションが、テーマを語るための切り口として据えられているようなので、その破片を集めることでよりはっきりと輪郭が見えるようになるのだと思います。

[演出]
・物語中盤まで、これまで観た映画で味わったことのない違和感を感じさせてくれます。カット割り、家政婦や兄弟の演技、雰囲気…「何かがおかしい」と。でも、何ら確信めいたことは提示してくれないので、「大丈夫この映画?」とさえ思ってしまいます。しかし、この「違和感」こそが終盤で走り出す物語をより面白く見せるための秘訣であることに後で気づきます。

[映像]
・特に際立って感じたものはありませんでした。

[音楽]
・特に際立って感じたものはありませんでした。

[演技・配役]
・今回のベストオブはローズという恋人役のアリソン・ウィリアムズさん。いやぁ、まさかの演技で、最後まで確信を持てずにいました。

[全体]
・実はこの映画のラストシーンは、当初の想定のものとは製作の過程で真逆になったようです。それも政治的な背景があるからのようです。映画というエンタテイメントの中で、現実世界をどう投影して表現するかをしっかりと考えて作られている面白さがあると思います。まずはエンタテイメントとして鑑賞して、気になったらWikipediaやレビューサイトなどで内容をより深く咀嚼してみてください。とても奥深い映画だと思います。

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3104arata