三度目の殺人のレビュー・感想・評価
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豪華だけなフルコース
同じ話を視点を変えて繰り返す「羅生門」的な雰囲気を感じました。
それを少女を守りたいという思いから一人の男性が証言を変えるという新たな試みで、発想がとても面白かったです。
ただ少女と犯人の関係性の深堀が足りない印象を受けました。
思い切って弁護士の話を全てカットしても良いくらいかもと思いました。
ラストはどうだったのか。何が正しいのか、悪いのか、幸せなのか、様々...
ラストはどうだったのか。何が正しいのか、悪いのか、幸せなのか、様々な想像、考えさせるような映画でした。
役所広司の存在感がすごい。福山雅治とのシーンも良かった。
個人的にはおもしろかったです。
Amazon primeのお薦めから
うーん、ちょっと見る映画を間違えたかも?
在宅勤務をしながら、BGM代わりに見る
作品ではなかった、失礼しました。
見終わった時、救われる気持ちにもなったのですが、『いやいや、それは俳優さんが役所広司さんだからだろ?』『極悪イメージ満載の役者さんだったら?』と考えると別の感想になったかも知れない。
いずれにせよ、もう一度ちゃんと見たいな。
と思わせてくれる作品でした。
自ら招いた「三度目の殺人」
1度目も2度目も、自分の怨恨や都合ではなく、人の感情を行動に移す「器」で殺人をやった三隅(役所広司)、なんとか減刑にしたいと思う弁護士の重盛(福山雅治)、その気持ちを読んだ三隅は途中から自分は河川敷に行ってない、やってないと言い出す。それに基づき、重盛は証人の供述も変えた事で、本来なら死刑にならなくて済んだはずの三隅の真実から、却って死刑を導いてしまった重盛。「三度目の殺人」は、皮肉にも三隅が弁護士の器となり、三隅が自ら導いた自らを殺す結末となったのだ!
三度目の殺人が何を指すのか
考えられるのは二つ。
・死刑という行為が「三度目の殺人」
・死刑にしなかったことで起きる新たな殺人が「三度目の殺人」
どこかの記事では、映画のメイン事件を「三度目の殺人」と捉えていましたが、予告編動画にて「二度目の殺人を犯した男」とされているので、その記事は間違いです。最初の殺人で二人殺したから、今回が三度目だろう、ということではありません。
「三度目の鑑賞、だったように思う」
タイトルに意味はないのですが
意味ありげに、タイトルをつけて
しまったと、おそらく、感情的な部分で
要らぬ説明を入れてしまった。
と、言うことは、やはり私のタイトルに
何らか少しでも、興味を持って欲しいと
思う、本心があるのでは、ないかと
今携帯スマホをいじりながら、思っている。
わたしが、この作品を何回も見て、
毎回、毎回、レビューする。
わたしのレビューを読む人などは、
限りなく皆無と、私は思っている。
でも、レビューしたいのだ。
理由は、この作品『三度目の殺人』を
見た後は、心がざわつき、どこかに
そのざわつきを発散したくなる。
ただ、それだけなのです。
実際には、本心を、
書き込めないとも、なんとなく
思っている。
本当の心とは、なんだろうか?
自分自身の欲しかない、
気持ち、心、本心とは、存在するのだろうか、
目を覚まし、目を閉じ
開けてる目からの情報を、脳、心、感情が
閉ざし凍結させる。 そんなことは、
日常茶飯事なのに、日常茶飯事を無視出来ない
人こそが、本来の姿のように言ってしまう事は、今のわたしにはできない。
なぜだろうか?
もし、
不思議に思ってしまう人がいたら
自分自身の目を開け、
見た物すべてを理解し説明出来るだろうか?
と
考えてほしい。
わたしは、目にするもの、耳にするもの
肌にするもの、匂い、食感を感じ、
受け止め、置き換え、ふらつきながらも、
感情に問いながら、平静な心を保ち努めるように日々を重ねています。
皆さまは、どうですか?
裁判のあり方
真実がみえない
裁判とは 問いかける作品
殺人を犯すと警察で自供を強いられ
裁判で刑が軽くなると言われ
起訴内容を言われ本人の意志に関わらず
一度自供して起訴されると
覆すことが難しい
後からやってませんと言っても
ほぼ結果は確定している
この世の中は理不尽な事ばかりで
刑務所の中がいいと言った
皆、見て見ぬふりして暮らしてる
すばらしき世界の映画な様な感じを受けた
たまたま役所さんだった事もあって
映画のなかで誰も真実を話していない
と鈴ちゃんが言った
裁く人裁かれる人誰が決めるのか
?(今のところ裁判官)
重盛と三隅の会話で
本当の真実はどっちと
思ってしまう
真実がわからない
事件の真相は一部分しか見えてなくて
本人も真実を話しているのかどうかも…
わからない(見えない)部分の方が多いのかも
と思った
三隅は
今まで自分は生まれこなければよかったと
自分がいるだけで周りを傷つける
誰かの役にたてる
人殺しでも……
役にたてる ここが真実なのか
最後の重盛の言っていた器とは
何だろう
いつも是枝監督の作品は問いかける映画です
私の考えが及ばないような作品です
作品が暗く作られていないところがよかった
この事件が多い世の中、司法マニュアルによって
裁判が進んでいく(人による忖度)
少し経って思うことは。。
三隅は最初から真実をイマイチ話そうとしない様子
真実を隠しているから供述が二転三転する
真実を知られない様に重盛の思いのままに裁判に臨む
……真実を隠すために
誰も真実を話さなかった最後まで
器とは
真実を隠すもの果たして中身は
……………。
殺人者とキリスト
これまでに観た中で、一番好きな映画です。
三度目の殺人、つまり死刑が大きなテーマなのは間違いないと思います。
「人を殺す人間と、殺さない人間では、種類が違う」と言いつつ、「あいつは死刑にすべきだった」と軽い口調で言えてしまう元裁判長は、「人を殺さない人間」なのでしょうか?
焼死体の跡、カナリヤの墓、雪の上に横たわる人の形、十字路。
何度も登場する「十字架」は、重盛が言ったように、裁きの象徴ではありません。
十字架が象徴するのは贖罪。
人間が生まれながらに背負った原罪が、イエス=キリストの死によって贖われたことの象徴です。
「大いなる器」である贖罪者、三隅。
とある接見のシーンでは、後ろからの光を背負い、神父と見まごう姿で登場しますが、彼は神の父ではなく、神の子なのではなかったか。
彼が贖おうとした人間の罪とはいったいなんなのか、是枝監督が想定する答えを、深く考えずにはいられません。
丁寧に作り込まれた映画なのです。
ピーナツバターを山盛りにつけたパンを頬張る、三隅の幼子のような表情に、「器」の中に何が入っているのかと首をかしげます。
片方だけ汚れた靴や、ハガキに描かれた絵など、一度しか登場しない画面にたくさんの情報が詰め込まれていて、何度見直しても発見があります。
この犠牲を優しさと呼ぶには重すぎる
素晴らしい展開、素晴らしい演技でした(役所さん・広瀬すずさん)。
タイトルと紹介文でかなり心を掴まれていたのですが、福山さんと広瀬すずさんかぁ…と鑑賞を見送っていました。ファンの方々すみません。でも、暗ーい映画がゴリ押し人気タレントの演技で雰囲気ぶち壊しになるのは本当に辛いんです…
しかし予想を裏切り広瀬すずさん素晴らしかったです。セリフが少なくずっと表情のない少女。足に障害があるとは言えこの少女の痛々しい感情の無さには他にも理由があるのではと考えられずにいられない、そうさせる絶妙な演技。
両親に対する憎しみも役所さんに対する親愛も静かに静かに表現し、観てる側にまで彼女の心の動きが伝わるようでした。
そしてやっぱり役所さんは良かった…孤狼の血のあとに鑑賞したのですが、同じ人とは思えませんでした。何も語らずただにこやかに罪を認めるだけ。捜査の過程で彼の行動と心が明るみになるけれど彼は何も語らない。
「三度目」の意味がわかった時鳥肌が立ちました。これって優しさと呼ぶべきなのでしょうか?私には優しさと呼ぶには重すぎる愛情だと思いました。
演出が悪すぎる
これだけ演者が頑張っている作品なのに活かしきれていないし、宗教を題材にする覚悟のない作品。
死刑制度を問いたいのか、オカルト映画を作りたいだけなのか、問題定義したいのか、ファンタジーにしたいのか、ただただ下手です。
リアルはそんなに甘くない、深淵を覗けないなら、優しい映画作ればいいのになぁ。
タイトルから
オチが見えてしまう。冒頭の頬についた血糊とピアノの旋律からどうも安っぽい。法曹界の扱いも極端に振れていて、テレビドラマのようでもある。少し調べると真相がボロボロと見えてくるのもどうかと思う。1番よくわからなかったのは、週刊誌の取材に応じたところ。母を罰する目的なのか、娘もかなりダメージあるはず。
留萌にいた品川徹の語りに惹きつけられた。
煮えきらなさはあるが、演技や展開に惹きつけられる
映画の趣旨は「人が人を裁けるのか」とのこと(インタビューより)
”取材期間で感じたのは、「非常に不完全な人たちが集まって司法を担っているわけですが、判決は絶対的なものが出るという根本的な怖さ」について。それだけに、「それを知らないうちに許容している私たちに対して、ちょっとゾッとする感じを残したいなと思ったんです」と明かす。”
”「弁護士さんたちから『法廷は別に真実を究明する場所ではないですし、私たちには真実は分かりませんから』という話が出てきたとき、『じゃあ何をする場所なんですか?』と聞いたら、『利害調整をする場所です』と。もちろん、彼らが民事を中心に仕事をされておられる方々だったから、余計にそういう認識の仕方をしていったんでしょうね。刑事事件の場合、都合が悪ければ被告には黙秘権があるわけですから、話さなくてもいいという前提で論戦するわけで、それは明らかに真実を究明しようとはしていない。ああ、なるほどと思いました。ただ一般的に当事者であれば、真実を明らかにしてほしいですよね。日本の場合は特に。だけど、それは人が人に対して期待するにしては、ちょっと荷が重いんじゃないかなって感じもするんですよ。それもあって、真実が分からないまま主人公が投げ出される感じを描こうかなと考えました」”
真実は追求されず、利害調整で集結する。
このもやもや感が、エンドロールが始まると「え、これで終わっちゃうの?」と拍子抜けさせられる原因か。
しかし、監督が描きたかったのはそこなのだ。
司法の世界において、本当はどうだったかなんて関係ない。
その気味悪さ、不気味さ。
子供が救われないのが辛い。
自分で決める。自分が決める。嘘ばかりで優しくない世の中だから。
冒頭で流れたピアノとチェロ。メロディーが「最強のふたり」的だなと頭の片隅で気になってた。エンドロールでEinaudiの名前を見つけて同じ作曲家だとわかった。と、すっきりしたのは音楽だけだった。
内容はすっきりする結末ではなかった。もやもや感で終わった。すごく重かった。あのピアノのメロディーのように繰り返す流れに身を任せるしかない映画だった。ひたすら画面を追って三隅と重盛の会話をただ見たまま聞いたままを受け入れるしかない。でも意外に不快でなくそれが生きることのようにも思った。逆らわない、自分自分と思わない、流れる、サラサラと漂う。悪いことをしながら生きてる人、誰かが生きてるがゆえに苦しまざるを得ない人、見て見ぬ振りをする人、生死に関わることをスケジュールとして消化していく人がいる。理不尽なこの世。
「裁判官はすごいなあ。今、自分でそれができるかも知れない」
役所広司はこの映画でも素晴らしい。「孤狼の血」では楽しそうに演じていたが、この映画は大変だったろう。でもそれを感じさせない。プロの役者だから当たり前か、でも凄い。
馬鹿「なんで弁護士は悪い人を庇うの?」
映画館では2017年9月11日地元のイオンシネマで鑑賞
それ以来二度目の鑑賞
決して駄作ではないしむしろどちらかといえば良作で間違いないが何度も観たくなる作品ではない
原作未読
是枝監督に豪華な俳優陣
是枝作品に役所広司初出演
映画賞も獲得した話題作
映画comもプッシュするだけはある
福山雅治役所広司初共演に被害者の妻に斉藤由貴で映画館で観ることに決めた
おまけに広瀬すずだし
ユーモアはほぼ皆無
内容が内容だけに全体に話が重い
死体を焼いた殺人事件だがグロい要素はない
全体的に見応えはある
社会派是枝監督らしい知的な人間ドラマだ
是枝作品が大好きな人にオススメ
日本映画になんの感慨も無い人には向いていないし眠くなるのも無理はない
担当する被告の死刑を回避することを目指し弁護士が犯行動機を探る話
とにかく被告の証言がコロコロ変わる
主人公の弁護士の娘役に『朝が来る』の蒔田彩珠
万引きを犯し父に助けてもらうもファミレスで太々しい態度を見せる若いわりにかなりの実力者
チョイ役だが印象深い存在感を示すくらい細部にも是枝監督の拘りを感じた
是枝作品のせいか吉田鋼太郎にしてはかなり抑えめの演技だ
「同じ船に乗っている」というセリフは印象的
検察官を演じた市川実日子
セリフで弁護士批判を面と向かってやっているが法学部を出た公務員が今更10代しゃべり場のような青臭い発言をするとは思えない
弁護士と検察官というインテリ同士であんな5ちゃんねるレベルの幼稚なやりとりはありえない
是枝監督の思想を代弁させているとしたらがっかり
雪合戦して3人が大の字になるシーンは好き
三度目の殺人とは死刑制度のことか
最後に接見室で福山雅治と役所広司が重なる演出は謎
評価の仕方がよくわからない
おもしろい、おもしろくないでは評価しずらい作品。
最後までじっくり観ることのできる作品で、映画にひき込まれたが、もう観ることはないだろう。
星もどうつけていいのかわからないから、3というだけ。
5でもあるし1でもあるというか…
んー…つまらなかったのかもしれない。
おもしろく感じたらおもしろいとはっきり言えるから。
自分には合わない作品でした。
結末、真実は観てる方にお任せします的な作品は映画でも小説でも漫画でもアニメでも私は好きではない。
真実を明かされたとき、そういうことだったのか…と、ハッとしたい。
真実がわからずモヤモヤした弁護士の気持ちを観客に感じてほしいなら、真実を明かした上で脚本と役者の演技で観せてほしかった。
映画を少々観てるくらいの初心者には難しかったな…
役所さん良かった。
話のスジが良くできてると思った。
正義感が強過ぎ不条理が許せない男。
自分の娘から避けられて他人の娘と自分の娘を重ね、その子の為に殺人を犯す。
その人を弁護する男は自分の娘をもて余している。
後は法廷内での裁判官や検察とのやり取りなどの不条理。
なにが正義で何が悪か裁判は誰の為にするのか…。
そして観終わった後思う、なんで三人目ではなく三度目なのか…。良く考えてあるっす。
後は面会シーンでの写り込みを利用した二人のやり取りは緊迫感があり良かった。
やっぱり役所さんうまいっすね~、殺人鬼にも神父さんにもみえる。
それと吉田鋼太郎も絶妙~。
全体的には面白かったけど一回観ればええかな~。
タイプキャスト
法廷劇にして煮え切らぬ様を貴重と面白がる程ではない一本。
ならば「羅生門」を。
好演役者陣が想定内の儲け役無きタイプキャスト(特に広瀬すず )な辺りに是枝裕和のこのテーマで書き撮るだけの動機の不充分が見える。
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