夜明けの祈り

劇場公開日:

夜明けの祈り

解説

第2次世界大戦末期の悲劇的な事件によって傷ついた修道女たちを救うべく尽力した、実在の医師マドレーヌ・ポーリアックをモデルに、「ココ・アヴァン・シャネル」のアンヌ・フォンテーヌ監督が描いたヒューマンドラマ。1945年12月、ポーランド。赤十字で医療活動に従事するフランス人女性医師マチルドのもとに、ひとりの修道女が助けを求めに来る。彼女に連れられて修道院を訪れたマチルドは、ソ連兵の暴行によって妊娠した7人の修道女たちが、信仰と現実の間で苦しんでいる姿を目の当たりにする。マチルドは修道女たちを救うため激務の間を縫って修道院に通うようになり、孤立した修道女たちの唯一の希望となっていく。主演は「待つ女たち」のルー・ドゥ・ラージュ。共演に「ハミングバード」のアガタ・ブゼク、「イーダ」のアガタ・クレシャ、「EDEN エデン」のバンサン・マケーニュ。

2016年製作/115分/G/フランス・ポーランド合作
原題:Les innocentes
配給:ロングライド
劇場公開日:2017年8月5日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3

(C)2015 MANDARIN CINEMA AEROPLAN FILM / ANNA WLOCH

映画レビュー

5.0静寂と映像美で綴る歴史の狭間の悲劇と希望

2017年8月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

撮影監督のカロリーヌ・シャンプティエの映像がとにかく美しい。サイレント映画と思えるような静寂が印象的で、それも映像の美しさを際立たせている。

第2次大戦直後のポーランドの修道女に起きた悲劇を描いたこの作品は、ナチスに占領され、ソ連によって解放されたポーランドの戦後の悲劇を体現する存在として、解放軍であるソ連兵に望まぬ妊娠させられた修道女が描かれる。
物語は、敬虔なカトリック信者ゆえに妊娠の事実を隠そうとする修道女たちと、彼女たちを救おうと奮闘する主人公の医者との交流を中心としている。
厳粛な雰囲気の中、歴史の狭間で苦しめられた人々の鎮魂歌となるような、そんな映画だ。史実とは異なるエンディングを描いているが、未来への希望を持たせていて良い。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
杉本穂高

4.0透明な声

2023年10月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
ぷにゃぷにゃ

4.0戦争の闇に立ち向かった勇気

2023年7月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

実話にびっくり。
勇敢な医師。
人の命。
修道女の妊娠。
向き合いたくない事に向き合うのは辛いけれど、真摯に向き合わねば何も始まらない。
困難・問題は向き合えは打破できるかも!

コメントする (0件)
共感した! 1件)
jiemom

4.0聖女から人へ

2023年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

実話をもとにしているということで
いろんなところで狼藉を働きまくったロシア兵に怒り心頭
おまえらの頭はちんこなのかと!
派閥は異なっていても同じキリスト教の尼さんではないか。
信じられん、考えられん、野獣か。
そんな憤りが激しく湧き上がる。

さて。突然の悲劇が彼女たちを襲って、さらにその後も
神の試練というにはあまりにも辛すぎる事態が。
信仰と人道のはざまに揺れ動く、
そこに立ち会うことになった医師もどうしていいか
混乱するだろう。
国は違えど同じ宗教だし、
同じ女性だ。

医師の道にのっとっての選択を貫くのだが
その途中で自身も襲われかけたり職を危うくしたりと
医師自身も様々な苦難に襲われる。
力を尽くしたのに救えなかった苦悩はいかばかりか。

悲劇が新たに生んだ悲劇もある反面
それを機に生き方を転換するものもいたりと
選択はそれぞれだ。
神の御心を主体にしていた生活から
自分の選択で動くようになったのは、
幸か不幸かはわからないけれども、
聖なる何かから人への変化だった、とも見えた。

神の救いは得られるかわからないけれど
子供たちの笑顔が救いになること願う。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
こまめぞう
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る