劇場公開日 2016年10月8日

  • 予告編を見る

「監督がなぜこの映画を撮りたかったのか」淵に立つ xmasrose3105さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0監督がなぜこの映画を撮りたかったのか

2017年5月2日
iPhoneアプリから投稿

上手い映画と思います。ありきたりでない。役者も、リアリティがある。よく出来ていると思います。
でも、そもそも映画ってなんなのかを考えてしまいました。家族、友情、愛、信頼、優しさ、努力、思いやり等々、善や美徳と思われているものが、実はカタチだけ、上っ面なものもある。本音と建て前、自己中心、無関心、支配欲。本能を理性が飼いならしたつもりが、突発的なリビドーで起こる不条理な事件は、世間に溢れています。普通な人にだって闇があるだろうし、怖い、不気味。そんなことは普通に生きている人の多くは、イチイチ言わなくてもわかっていると思うのです。自分の胸に手を当ててみれば。完璧なものはない。うさん臭い。
だけどだからと言って全部が全部、嘘で偽善、とも言い切れない。少しは人間にもいい面があろうよと、前向きに生きていくエネルギーを貰うために、映画だって観るんだと思います。その意味では、この映画は、オカネを出してネガティブなエネルギーを買うようなもの。才能はあっても、何を伝えたいかポジティブな目的がないと、ブラックホールみたいな怖いものが生まれてしまいます。不用意に覗くと闇に落ちかねない。要注意。淵に立ってはいけません。
辛口ですみません。

xmasrose3105