劇場公開日 2018年1月19日

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「超テキトーなSF考証のデタラメなB級ながらピリリと社会風刺が光ります」ジオストーム よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0超テキトーなSF考証のデタラメなB級ながらピリリと社会風刺が光ります

2017年10月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

天候を制御できる無数の人工衛星を制御する宇宙ステーション"ダッチボーイ"が実用化され、気象災害が過去のものとなった近未来。ダッチボーイの設計者ジェイクは、審議会の席上で上院議員と口論となり解雇、後任に実弟マックスが着任した。3年後、アフガニスタンで村が瞬間凍結する災害が発生。ダッチボーイの暴走に原因があると踏んだ合衆国政府はマックスにジェイクの派遣を要請するが、ダッチボーイはさらに暴走し様々な転変地異が世界中で発生する。

どういう原理で人工衛星が地表を瞬間冷凍したり逆にマグマで地表を沸騰させたり出来るのかといった素朴な疑問には一切答えない、昨今のハードSFに必須の生真面目な考証にガッツリ背を向けた頭が悪い映画ではありますが、これがなかなか痛快。もはやアクション映画のお約束となった女性キャラ達の大活躍、意外に忖度が行き届いた災害描写、なかでも一番痛快だったのは最後に取ってつけたようなオチでトランプ政権批判を滲ませているところ。ここで一同大爆笑と思ったのですが客席が無反応だったので振り返ると観客がたったの8人。結構な予算の大作ですが残念ながら大コケでした。

よね