劇場公開日 2015年5月22日

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「迷路は何のために…?」メイズ・ランナー bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0迷路は何のために…?

2015年5月24日
iPhoneアプリから投稿

ジェームズ・ダシュナー原作の小説をもとにした、ディストピアSF映画。高い壁と謎の迷路に囲まれた謎のエリアに閉じ込められた若者達が、勇気を振り絞って、脱出をはかるサバイバル・アクション。

そのエリアから脱出する唯一の方法は、出口に繋がる巨大な迷路を潜り抜けるしかない。しかし、そこは、日々,壁が動き回って迷路が変わってしまい、恐ろしいクリーチャーも現れて、人に襲いかかり、若者たちの行動を阻んでいく。その試練にも屈しないで、僅かな希望を求めて行く若者たちの逞しく姿が描かれていく。

物語は、記憶喪失の状態のトーマスが、いきなりエレベーターによって高い壁な囲まれたエリアに運ばれるところから始まる。そこでは、若い少年たちが肩を寄せ合い、1か月に1度,エレベーターで運ばれる物資や食料を頼りに、長い間暮らしていた。そして、そこを脱出するには、命をかけて迷路を突き破るしか無い事を知ったトーマスは、その迷路攻略に挑んでいく。

更に、これまでは少年だけだったそのエリアに、「これが最後」というメッセージと共に,1人の少女が送り込まれ、若者たちの中に混乱を招いていく。

本編は、3部作シリーズのパート1の為、エリア内の若者同士の友情や反発等を通して、迷路攻略までの命がけの攻防戦を描いている。しかし、ラストシーンで、そのエリアや迷路の意味が解き明かされた時、その先にある、人類存亡に関わる重要な真実を知ることになる。つまり、本作は、パート2、3への冒頭の布石に過ぎなかった。

なかなか斬新な設定で、迷路での逃走劇は、ハラハラ,ドキドキの連続で楽しめた。また、次作への謎もたくさん残して期待も高まるエンディングであった。

bunmei21