キル・ユア・ダーリンのレビュー・感想・評価

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5.0The New Vision

2021年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

凄かった!これは作家や詩人の黎明期なんだな! また、この映画作品が3人の芸術家の新文化の芽生え、50年代に起こって行く新世界をうまく表現してると思う。

アレン・ギンズバーグとジャック・ケルアックはよく知っているが、あとは誰も知らなかった。ウィリアム・バロウズも聞いたことがなかった。映画を観る前に、この二人は著名な作家だが、後の人々はどんな関係があるんだろうかとか、ギンズバーグとジャック・ケルアックとはコロンビアでどんな友人関係を築き上げたのだろうとか考えた。
私の娘はジャック・ケルアックの『On the Road (路上)』を読んでいたので私は彼についてはかなりよく知っていた。 文無しのジャック・ケルアックはこの長編小説で脚光を浴びたと聞いた。7年(???)ぐらい山にこもっていて、その後、この作品を3週間で書き上げたと読んだ。この映画でギンズバーグもこのような勢いてタイプライターに向かって原稿を書いていたので被った。
コロンビア大時代の逸話を初めてこの映画で観て、驚いた。それも、本当の話をベースにしていると字幕に書いてあった。アレン・ギンズバーグは大学生の頃も『爆発』がピッタリ合う性格だったんだ。

アレン・ギンズバーグの詩歌、はっきり言って、社会政治批判の散文詩のようで、ヒップホップ調に詠じるのを聞いたことがある。ポールマッカートニーのギターで叫ながら朗読したものだ。 この原動力になったのが、コロンビア大学時代なんだ! なるほど。

それに、40年代大学生だから、この映画ではキャンパスに女性が数人しかいないというよりいることに驚いた。当時の伝統は女性は主婦になって子供を産んで育てるということで、ル-ス ギンツバーグ(最高裁の判事)のように1954年に大学を卒業したときですら女性は主婦と決まっていたらしい。

フランスのアルチュール・ランボーのような詩歌を愛する、その時代、思春期を迎えた、青年たちが、ホモセクシャルに走らないはずはないと思ってみていた。それに、米国19世紀の「自由詩の父」ウォルトウィットマンの詩もランボーように思われたかもしれない。(?) ルシアンが持っていたイェイツの詩集『 A Vision』も当時憧れだったのかも?
でも、痴情の縺れで殺人にまでに発展するとは?! それも、シカゴでガス自殺を図ったルシアンを病院に運び助けたのはデビット。それに、アレン・ギンズバーグに弁護させ片棒を担がせるとは。それにもまして、この痴情の縺れをThe Night in Question(ぴったりの題だね)という論文にして、伝統的なステーブ教授やアカデミックディーンにまで読ませるとは。また、アレン・ギンズバーグを目の敵のようにしたカチカチのステーブ教授が『続けろKeep This, Keep Going』と論文を送り返してくるとは。それも、ウォルトジュニアー(ウォルトウィットマン二世と言う意味)と書き出しで、すごい!なんと勇気の出ることか。それに、最後の終わり方が好きだ。ラジオでフランスとヨーロッパが自由になって、やっと暗い時代が終わると。そして、アレン・ギンズバーグの人生も暗い部分が終わり、黎明にと。 これこそがThe New Vision。アレン・ギンズバーグの微笑みが心に残る。

アレン・ギンズバーグはすでに才能を大学時代で開花させていると思う。ルシアン・カーもジャック・ケルアックも感服して褒め言葉を与えている。 デビット(多分?)もアレン・ギンズバーグは世界を変えるかもしれないと敬意を表している。
ルシアンとアレンとジャックがボートの上にいて、アレンが詩を詠む。あくまで私感だが、この時のこの詩でアレンはすでに自分の詩文を確立しているんではないか?ルシアンは『斬新な言葉とリズム』という褒め方をしている。 アレンはボートを盗んだのに自分のアイデアからだと学校側に伝えてたことにより、ルシアンを助けている。ここで、二人でいるからこそ、世界を変えることができると言ってると思う。 しかし、そうは問屋が卸さない。

かっこいいシーンはジャック・ケルアックと奥さんが二人で送られてテープを聞いていて、Shelly's Elegy for Keats という。その時奥さんが 『どういう意味?』と聞く。ジャック・ケルアックは『死だ』と。これがデビットの死に結びつけて脚本が出来上がっている。 私はこの詩を知らないので、反応はこの奥さんと同じ。

ルシアンは才能を爆発できないのか、書く才能がないのか、私にはわからないが、最終的にはUPIの編集者を2005 年まで勤めると字幕に。ウィリアム・バロウズはデビットと友達で、この事件を小説『Junkie and Naked Lunch』として原稿を書いたが、60年間出版しなかったと。 それに、アレン・ギンズバーグはルシアンに捧げるとして作品を描いているがルシアンは全部名前を落としてくれと。

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Socialjustice

3.0ビートニク前夜

2021年2月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

ラドクリフ君がギンズバーグの若い頃って容姿に説得力あり過ぎな存在感、もっとビックリしたのはバロウズを演じたベン・フォスターにエンドロールまで気付かなかった、特徴的な声など実に様になっていた。

ビート・ジェネレーションを代表する三人の青臭い青春時代の中心にいたのは最も有名にもならず才能すらない男、なんとなくニール・キャサディ的な立ち位置を感じてみたり、至って普通に生きた一般人なわけで。

歳も考えずに若者と一緒になってヤンチャな行動に混ざるウィリアム・バロウズの破天荒なスタイルがイメージ通りな人物でもある。

豪華なキャスト陣とそれぞれが的役の中、ジャック・ケルアックだけは似付かない不満が残る。

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万年 東一

3.5綺麗。適度に暗い青春。

2020年7月8日
iPhoneアプリから投稿

綺麗。適度に暗い青春。

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卵

4.0美しい。個人的につらい。短く感じる。

2020年4月13日
スマートフォンから投稿

美しい。個人的につらい。短く感じる。

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鈴

3.5美しく汚い繊細な青年達。

2019年10月28日
iPhoneアプリから投稿

みた方がいいよ。

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Koto Inoue

4.0デハ〜〜ン氏………

2019年2月22日
iPhoneアプリから投稿

デイン・デハーン氏の美しさよ。まさにオムファタル。人生狂わす美しさだった。「太陽と月に背いて」でランボー役してた若きディカプリオ氏に匹敵するくらい。
図書館でのあの視線……天才か……(みたひとは分かってくれるはず)

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mimi

4.0文学や思想は人の心を虜にするが、流されるも立ち直るも、またその人の...

2018年12月6日
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鑑賞方法:TV地上波

文学や思想は人の心を虜にするが、流されるも立ち直るも、またその人のところに帰ってくる。つながりを断ち切るのは勇気がいることだ。

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あいちゃん

2.5感情があまり理解出来ず難しかった…

2018年11月27日
iPhoneアプリから投稿

感情があまり理解出来ず難しかった…

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こな

0.5イマイチ

2018年11月23日
Androidアプリから投稿

有名な詩人について実話と言うことだけれど、
見処がイマイチ分からない。
タイトルも内容とアンマッチな気も。

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ケイト

3.0思ってたものとは少しだけ違った気がします。 だけど、トータルとして...

2018年11月22日
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鑑賞方法:TV地上波

思ってたものとは少しだけ違った気がします。
だけど、トータルとしては良かったです。
理解力がなくて「ん?」って部分はちょっとあったけど、これから理解したいです。笑

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Mi-ku

2.5図書館から文壇へ拡がる革命

2018年11月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

当人達にも分からない?友情と愛情と性愛の一線を、観ているこちらがはっきりと理解できるはずもなく…。美青年に切なく振り回される男達は、(少なくとも劇中では)書けない美青年のために、愛と文学という名のペンを持たされる。

外見も内面も魅惑的な青年1人が居たために、彼が必然的に台風の目となり周りを巻き込んで生じた文学ムーブメント…ということでしょうか。
Lucien Carrが、自分の強みを知ってか知らぬか、只ならぬ影響力を持つ人物だったということはよく分かりました。

結構本人達に似せている、というかよく似た人を選んでますね。

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everglaze

3.5切なすぎ。胸が苦しくなるほどの傲慢な愛。

2018年7月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

萌える

「史上最も美しく危うい殺人事件」というキャッチコピーなら、ルシアンを主人公にすれば、もっと耽美的でコアなファンがつく作品になったのに。

エンディングを観れば、殺人事件を描きたかったのではなく、アレンが牽引していたとされるビ―ト派の主要な4人組の大学時代を描きたかったのだろうと思うのだけれど、アレンが、母親の呪縛から解放されて、気の合う仲間と知り合って、ちょっとはじけすぎたその毎日を延々と見せつけられた気がする。
 「見せつけられた」と書いたけど、アレンの図書館でのヌードや半ケツの場面は必要だったのだろうか?余計な不愉快な場面を見せつけられた感じで嫌悪感。
 ラスト近くのベッドシーンや、ルシアンとのキスは、物語上とても意味があって、ドキドキしながら魅せていただきましたが…。

人との関係性も、ルシアンを軸にしていろいろ交差するんだけど、関係に深まりが感じられない。アレンのトリップした幻想の世界が多かったからか、何度も繰り返してしまうが、アレンがはじけているその周りを他の人物が右往左往しているように見える。

それでも、

人を惹きつけておかずにはいられない人たらしの癖に、一人の人と関係を深められない、深めたら去って行かれそうで怖くて安定したニ者関係を築けずに、常に三者関係を作ってしまうルシアン、その苦しみ・孤独をあれだけの場面で表現しきるデハーン氏が凄い。

やっていることはストーカーにしか見えないディビット。でもホール氏の演技を観ていると、ああやって嫌われる前にどれほどの蜜月的な時間があったか、ルシアンを支配しているようでいて、心が奴隷化しているのはディビットであると言うのが切ないほど伝わってくる。

「ああやっと君の気持がわかった」ディビットが言う。「いつの気持ち?」ルシアンが尋ねる。それに対するディビットの答えが、殺人を誘発してしまう。

ルシアンは、ディビットの何からこんなに逃げたかったのか、葬り去りたかったのか。そこは映画の中では語られていない。

何故それほどまでにと狂気ともいえるほどに、ディビットから逃れようとするルシアン。でもアレンは理解していない。「別れる」と言えば別れられると思っている。アレンはルシアンの何をわかった気でいるのか。アレンは最後までルシアンを理解していない。理解しないまま、己の正義をつきつける。それがどれほどの悲劇を生んだか気がつかないままに。アレンはルシアンに著作を捧げたが、ルシアンに拒否されたとラストで流れる。そりゃそうだろう。
 そんな青年期の傲慢さ、無神経さ、自己中心さをラドクリフ氏は実直に表現していたと思う。

 創作の為なら、(心の中で)大切な人を殺せ。-講義に出てくるのだそうだ。
 変革、革新、産みの苦しみ…。
 アレンの芸術、ルシアンの生き様…。

 ルシアンを愛で、アレンやディビットに会いに、見直したくなる。

(映画館でのDVD鑑賞)

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とみいじょん

3.0デイン・デハーンが素敵なだけ

2017年10月12日
iPhoneアプリから投稿

中途半端な演出がもったいない。
ダニエル・ラドクリフの演技もいいのに、ノンフィクション映画としてはどうにもフィクションぽくしてるのが うーん ってかんじだし、
デイン・デハーンかダニエル・ラドクリフのファンでないとみるのきついんじゃないでしょうかね。
よくもわるくも普通、しいていうなら微妙。

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zyu

4.0美しい

2016年8月10日
Androidアプリから投稿

文学のように美しい作品でした。
デイン・デハーンが見たくて借りたのですが、想像以上に満足しました。もっかいみたい。

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abc

4.0美しい

2015年9月2日
iPhoneアプリから投稿

知的

どことなく静けさが漂う文学的な表現や結構過激な芸術的な演出味が強くてとても好みでした。

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あおよし

3.0ホモ要素が無ければ観る人いないかも。

2015年5月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

詩だのビートニクだの言われても分からんよ、という方にはハリポタ俳優がホモやってるよと紹介するしかない内容。面白くない訳でもなく、面白い訳でもない微妙な作品。個人的には一番凡人扱いされていた主人公が一番有能だった事に納得。ブッ飛んでる人の感覚をそのまま書いても伝わらないもんね、成る程ねと

何の予備知識も無く観たほうが楽しめます

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questions.11

4.0圧倒的デイン・デハーンパワー

2014年11月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

当時のビート派の空気感が伝わってくる。戦争が近いようで遠く、ドラッグ、酒、セックス、同性愛にどん底の奴らがもがき狂乱する。
アレン視点のせいであまりドラマチックなサスペンス要素はないけれどデイン・デハーン演じるルシアンの魅力が存分に感じられる。
あっという間に惹かれ、同時に創作への活力が燃え上がる様は本当に楽しそうだ。

そして魅力と同時にバロウズの妻では花々を舞う蝶と例えられた男の苦しみ、身勝手さも伝わってくる。
過去にどんな事があったのかは具体的に劇中ではしめされていなかったがストーカーから逃れたいといいながら論文を書かせ、家に入り浸る。アレンに対してもある一線を越えさせる事を受け入れるくせにそうなった途端別の男の元へいく。素質はありながらも自分のセクシャリティを受け入れられない。
アレンが「殺した」ことで彼は本当の意味で進むことができたのだろうか。

あとデビッドが刺されるシーンの音楽がとても印象的でかっこよかった。

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nick2014

4.0おお〜…。

2014年11月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

楽しい

難しい

「美しくて危険、そしてミステリアス。」そんな映画

複数人で見ると作品の雰囲気が台無しになってしまうので、一人での鑑賞をオススメします 笑

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映画Kan

3.0文学的、哲学的かつドロドロ劇

2014年10月2日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

怖い

知的

陰気臭い作品なのかと思ってたけど、当時の若さと表現、思想、哲学に対する情熱、同性愛が盛り込まれた映画だった。

ベッドシーンは衝撃的で、見たくないものを見てしまったような感じww

デイン デハーンの演技やばかった!!

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aco