血斗水滸伝 怒涛の対決

劇場公開日:

解説

峰岸義一の『丁半』を、「独眼竜政宗」の高岩肇が脚色し、「旗本退屈男 謎の大文字」の佐々木康が監督した、オールスター出演の娯楽時代劇。撮影は「伊達騒動 風雲六十二万石」の三木滋人。

1959年製作/114分/日本
原題:The River of Fury
劇場公開日:1959年8月9日

ストーリー

大利根の流れにそって対立する飯岡助五郎一家と笹川繁蔵一家の争いは、あやめ祭を機会に爆発の危機を迎えた。繁蔵一家の仕わざとみせかけて助五郎が身内にやらせた賭場荒しの下手人が、繁蔵自身の手で捕えられてしまったのだ。助五郎が役人中山にとり持とうとしていた土地の売っ妓八千草が、繁蔵一家の富五郎に助けられたこともこれに火をそそいだ。この頃、繁蔵一家に浪人の剣客平手造酒が身をよせた。助川の町で興行する娘義太夫呂月一座に助五郎が横槍を入れ、繁蔵方の佐吉がかけあいに出かけた。彼は呂月とは幼なじみだった。怒った助五郎は旅人岩松を使って佐吉を討とうとしたが、気骨のある岩松は寝がえってしまった。それで一時争いはおさまりかけた。だが、国定忠治が催した花会に助五郎は仮病で欠席した。代理にたった夏目の新助の娘お光を女房にもつ政吉は、他の親分衆の手前四苦八苦したが、繁蔵がそれをとりつくろってやった。国定忠治は腹を立てて助五郎の仮病をあばいて、繁蔵との仲直りを強引に承知させた。しかし手打式がすんだ後も、助五郎は神楽獅子のことで富五郎の子分勝んべと権太を痛めつけたり、佐吉と呂月の祝言席上で雨傘勘次を捕えていやがらせをやったりした。我慢を重ねた繁蔵も、助五郎が庄吉の縄ばりである干潟どりを策して勝んべを斬ったことから、遂に爆発した。一家をあげて繁蔵は助五郎のもとに斬り込んだ。だがすでに助五郎は姿を消していた。繁蔵は忠治のもとに身をよせるべく去った。そのすきに、助五郎は繁蔵一家に非道の限りをつくした。急ぎ帰った繁蔵は、利根川香取ケ浦を舞台に助五郎一家に決戦を挑んだ。助五郎は鉄砲を使ったりして卑怯な振舞いにおよんだ。しかし、遂にすさまじい大乱闘のすえ、繁蔵の長脇差は、助五郎の首を血祭りにあげた。

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映画レビュー

3.5〽利根の川風袂に入れて、月に棹差す高瀬舟

2020年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幼い頃、じいちゃんに「え〜またチャンバラぁ?!」と毒づいていた時代劇の世界に、いま自分がどっぷりとはまっている。その時TVに出てきた役者たちが、まだ若い。しかも、カッコいい。知恵蔵や右太衛門の現役時代は見ることはなかったが、爺さん姿しか知らない橋蔵や錦之助、富三郎の鯔背っぷりには惚れ惚れした。これじゃあ人気があったのもわかるなあ。
物語は、十一屋の花会、鹿島の棒祭り、大利根の出入りなどを下地にしたストーリーは見応え十分。最後、助五郎が繁蔵に討たれて、あれそれは違うじゃない?てなるけど、まあいいか。どうせ、この映画のために作られたキャラも多数あるしな。

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栗太郎

3.0東映オールスター時代劇

2020年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

飯岡一家(進藤英太郎)と笹岡一家(市川右太衛門)の争いに、国定忠治(片岡千恵蔵)、平手造酒(大友柳太朗)、更に美空ひばりも加わり、豪華な時代劇でスターを楽しめる。
歳のせいか、顔は覚えているが名前が出てこないのが歯がゆい。

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いやよセブン

4.0信じられない位のオールスターキャスト

2015年4月5日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

信じられない位のオールスターキャストの実現。
東映時代劇の真骨頂此処にあり。

数多くのスターが一同に会している為に、それぞれに見せ場が必要になる。その為に、始めの内に登場した美空ひばりや大友柳太郎等は、次に出番が来るのが映画のクライマックスになってからだったり、反対に錦之助の登場場面は後半になってからだったり…と、脚本上の苦労はいかばかりだっただろう?と思ってしまう。
最後の決闘シーンでの大立ち回りこそが、時代劇の面白さが満載で、終わって思った事は「映画を観たなぁ〜」とゆう満足感だった。

進藤栄太郎の悪役は最高だし、大川恵子さんは本当に綺麗。右太衛門、千恵蔵は貫禄充分。大友柳太朗は相変わらずの豪放磊落振り。大川橋蔵、東千代之介はやや控えめな演技。出来ればひばりさんにはもう一曲喉を聞かせて欲しかったし、錦ちゃんの大立ち回りが見たかったところ。

(2008年2月2日 新・文芸坐)

※以下再観賞し改定

再鑑賞。これぞオールスターキャストの鏡。綺羅星のスター軍団全員に対する目配せがしっかりと行き届いている。佐々木康監督の演出は、只でさえ市川右太衛門と片岡千恵蔵が同一ショットに収まるだけで、もの凄く重ったるいのですが。それらを逆に重厚さに転換させ、中村錦之助:大川橋蔵:東千代之介の若手陣から、大友柳太郎:進藤英太郎らに至る脇に廻ったスター達の魅力を、最大限に引き出している。

めちゃめちゃ面白かったです♪

(2010年11月19日新・文芸坐)

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