怪談(1964)

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

「人間の條件」「切腹」の小林正樹監督が、小泉八雲の「怪談」に収録された4編をオムニバス形式で映像化し、1965年・第18回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した作品。生活苦から妻を捨て良家の娘と再婚した武士が思わぬ形で元妻と再会する「黒髪」、吹雪の中で雪女に遭遇した男の運命を描く「雪女」、平家物語を弾き語る盲目の琵琶法師・芳一が平家の怨霊に取り憑かれる「耳無芳一の話」、茶碗の中に映った見知らぬ男の顔をそのまま飲み干した男の末路を描く「茶碗の中」の4話で構成。キャストには三國連太郎、仲代達矢、岸惠子ら豪華俳優陣が集結。カンヌ国際映画祭では161分の短縮版が上映された。

1964年製作/183分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1964年12月29日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第38回 アカデミー賞(1966年)

ノミネート

外国語映画賞  

第18回 カンヌ国際映画祭(1965年)

受賞

審査員特別賞 小林正樹

出品

出品作品 小林正樹
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映画レビュー

3.5豪華な映画

2022年10月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2022年10月29日
映画 #怪談 (1965年)

小泉八雲原作の「怪談」に収録されている「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」と「骨董」収録の「茶碗の中」の4つの怪談話を映画化したオムニバス

怪談の映画なんですが、耳なし芳一の壇ノ浦の合戦のシーンなんかは豪華だなと思いました

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とし

4.5日本映画のオールタイムベストの一角を占めて当然の作品です

2022年2月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ご存知、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの怪談の映画化です
トワライトゾーンみたいに四話で構成されたオムニバス形式です

日本人ならだいたい知っているお話ですし、四谷怪談のような怖がらせることを目的としている映画とは違う、どちらかというと不思議ストーリー集という性格の方が強いです
その意味からも日本のトワライトゾーンみたいな映画です

1964年の年末に先行公開
正月あけて1月から一般公開

怪談なのだから普通お盆興行でしょう
おめでたいお正月早々から怪談なんて見ようなんて人は普通いやしません

この時期に観てみるとやっぱり変です
気分が乗りません
雪女?まあそいうことで無理やり納得させるしかありません

配給は東宝
一体全体なんでこんな時期に公開したのでしょうか?
恐らく原因は黒澤明監督の「赤ひげ」の撮影遅延です
なんとまあ年末年始の書き入れ時の目玉として公開予定を組んでいたのに、その興行に穴をあけたのです

仕方なく急遽「三大怪獣 地球最大の決戦」の製作を急がせて1964年12月20日に公開させます
しかし子供向けですから冬休みが終わったらもう客足が止まります

天下の黒澤明の新作公開のつもりだったのですから興行予定館は最大級の数で、しかもロングランのつもりで興行予定枠を開けているはずです

もうなりふり構ってられず、とりあえず公開出来る大作「怪談」を投入したというのが経緯ではないでしょうか?

製作は文芸プロダクションにんじんくらぶ
この耳慣れない映画製作会社は、1954年に岸惠子・久我美子・有馬稲子の3人が設立したもの
この前年に締結された五社協定によって俳優活動が制限されると懸念して、専属契約下であっても他社出演ができることを目的につくられた独立系映画制作プロダクションです
最盛期には20数人の俳優が所属したそうです

人間の條件、乾いた花など、見応えのある良質な作品を作っていました

しかしお盆興行ならともかく、お正月明けに怪談映画を公開するなんて無謀すぎです
何を考えているのかと断固怒るべきです

案の定、興行はオオコケ
巨額の製作費をかけたため、赤字もまた巨額となり文芸プロダクションにんじんくらぶは、本作の為に倒産の憂き目にあってしまったのでした

かといって、駄目な映画かというとそんな事は全くないことは観ればすぐ分かることでしょう

各話毎に色彩設計がなされ統一された見事な映像美に驚嘆すると思います
「耳なし芳一」と「茶碗の中」ではセットの構成美に溜め息がでます
サスペリアの芸術的ホラー映画の企画発想の元ネタかも知れません

音楽の武満徹の前衛的な音楽との相乗効果も効いています

四話の中でも「茶碗の中」は特に小林正樹監督らしさが濃厚で、ピーンと張り詰めた内容は大満足です
ラストシーンの驚愕する杉村春子と中村鴈治郎の演技の凄さ、演出の冴え!
ついにここで総毛立ちました

斜めに傾ぐカメラアングルは実相寺監督の元ネタだったのかも知れません

アカデミー賞外国映画賞を前年の「古都」に続いてノミネート、カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞するなど数々の映画賞に輝いているのは当然と思います

もちろん日本映画のオールタイムベストの一角を占めて当然の作品です

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あき240

2.5芸術的作品

2021年12月24日
スマートフォンから投稿

単純

ただ怖くはないし、怪談というより日本の古典という感じ。耳なし芳一の話にしても、話よりも源平の合戦や亡霊の前での琵琶の弾き語りを楽しむことに主眼を置くべきなのだろう。
セットにかなり金がかかっていることはよくわかるし、製作費三億円以上の大半はセットに消えてるのではないだろうか。ロケにしたほうがいいと思える部分も多く、無駄なセット費用が製作プロの倒産を招いたようだ。
雪女で空に描かれた眼は前衛絵画のようだが、意図がちょっとわからない。

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tatechan

4.5ハロウィンが来るので、怪談をと思って、この中の『耳なし芳一』を使っ...

2021年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ハロウィンが来るので、怪談をと思って、この中の『耳なし芳一』を使った。 今日はそれについてだけ触れる。後の3作品も小泉八雲の作品で、本を買わなくてもインターネットでもPDFで無料で読めるので、読んだり映画を観てたりすると結構伝統的知らない世界が垣間見られる。

ここで耳なし芳一はについて書くが、学習者には藤原摂政政治から1192までを読んでもらったり、アイルランドにある小泉八雲の日本庭園のツアーのビデオを見てもらったり、壇ノ浦の合戦の琵琶を聞かせたりなどして準備を整えてあったので、学習者にとっては予備知識が映画の理解に結びつきやすいと思った。
Kwaidan: Stories and Studies of Strange Things.
怪談『耳なし芳一』は最初平家物語の壇ノ浦の戦いから始まる。学習者にはどちらが源氏か平家かを教えた。装いが違うのでわかると思うが念のために話した。監督の裁量でまず、壇ノ浦の合戦を見せてくれたのが、芳一がなぜ阿弥陀寺の墓場、平家の霊が漂っている所に行ったかよくがわかる。平家の公達たちと墓石が交互に現れあたかも幽霊のようでいい。人魂も墓場をうろついていて、盲目の芳一には見ることもできないが我々には人魂というものの有無に関わらずわかる。
一度死んだ人間の言うなりになったと言うことは身をまかせたということで、これは取り憑かれて殺されると言うことらしい。薄気味悪い。
最後のシーンで魂の弔いのために芳一は『平家物語』を弾き続ける。最後の曲は壇ノ浦ではない。なんだろう?

骨董 (Kotto) 1902年 - 幽霊滝の伝説、茶碗の中、常識、他
怪談 (kwaidan) 1904年 - 耳なし芳一のはなし、むじな、ろくろ首、雪女、葬られた秘密、食人鬼、他
(ウィッキーより抜粋)
1)黒髪
2)雪女
3)耳なし芳一
4)茶碗の中

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