変形された病院

劇場公開日:

解説

1930年代末期の都会から離れたある精神病院を舞台に医師や患者たちの異常な状況を新任医師の眼を通して描く。監督は「結晶の構造」の脚本を手がけたエドヴァルト・ジェブロフスキ。スタニスラフ・レムの原作を基にミハウ・コマルとエドヴァルト・ジェブロスキが脚色。撮影はヴィトルド・ソボチンスキ、音楽はスタニスワフ・ラドヴァン、美術はタデウシュ・ヴィブルトが各々担当。出演はピョートル・ディメク、ヘンリク・ビスタ、エヴァ・ダウコフスカ、ズィグムント・ヒューブナーなど。

1978年製作/ポーランド
原題:Szpital Przemienienia
劇場公開日:1981年10月2日

ストーリー

医大を出たばかりのステファン(ピョートル・ディメク)は、恩師の推薦状をもって夢と希望を抱いて、就職のために精神病院を訪ねてきた。しかし、まず院長がステファンに警告したことは、患者を決して信用してはいけないということであった。そして、忠者たちの部屋に入ったとき、ステファンは予想以上の患者たちの無気味さに驚いた。しかし、傍観的に見たステファンの目には、この患者たちよりもむしろ医師たちの方がより異常に見えた。彼らは、患者たちを人間として扱っていないのだ。手術すべき時期を過ぎているにも拘らず、データを集めたいばかりに手術を遅らせる彼らの態度に、ヒューマニストのステファンは怒った。そのころ、ナチス・ドイツが勢力を増しこの地にもその波が押しよせた。ドイツの軍隊が近くヘやってきた時、医師たちは、その本能をむき出した。毒をのむ者、ドイツ人といって助かろうとする者……、遂にステファンは、患者を連れて脱出を計るのだった。

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