メトロポリス(1984再公開版)

解説

26年にエリッヒ・ポマー製作、フリッツ・ラング監督で作られたドイツのウーファ社の無声映画「メトロポリス」の発声版。オリジナル版はカットされたり、ラングの承諾なしによる変更が多くなされていたが、ジョルジオ・モロダーが世界各地のコレクターからフィルムを買って、現存する中では最も長いものにした。字幕ボードをスーパーインポーズに変え、パット・ベネター、ビリー・スクワイア、アダム・アントらの歌(ジョルジオ・モロダー作曲、ピート・ベロット作詞)を挿入。出演はアルフレッド・アベル、ブリギッテ・ヘルムなど。ドルビー・ステレオ。日本版字幕は進藤光太。白黒(一部染色)、スタンダード。1984年作品。

1984年製作/90分/アメリカ
原題:Metropolis

ストーリー

未来都市メトロポリス。指導者層はビルの上方に、労働者たちは下に住み、さながら食肉処理場に引かれていく羊の如く無気力にただ働いていた。指導者層が遊び興じている所へ、労働者の子供をつれて女教師マリア(ブリギッテ・ヘルム)が現われた。「これが貴方たちの兄弟です」という彼女に、心ひかれたフレーダー(グスタフ・フレーリッヒ)は地下の労働地区へ行く。そこでは人間が機械に追い廻されていた。マリアはみんなをカタコンベに集め、バベルの塔のこと、やがて労働者と指導者を結ぶ調停者が現われると説く。これを盗み見していたフレーダーの父フレーダーセン(アルフレット・アベル)は科学者ロトワシグ(ルドルフ・クライン=ロッゲ)に対応策を講じるように命じた。ロトワングはマリアを擢い、彼女そっくりのロボットを作った。ロボット・マリア(ブリギッテ・ヘルム)の迫真性を試すために、フレーダーセンはナイトクラブで彼女を踊らせた。彼女を見つめる男たちのぎらつく目、目、目。ロボット・マリアは労働者を煽動して機械を確壊させたので、水が洪水の如くあふれ出して住宅地区におし寄せ、子供たちが溺れそうになる。必死に救け出そうとするフレーダー。ロボット・マリアは正体がばれ、火あぶりにされる。一方、本物のマリアはロトワング宅から逃げ出し、大寺院へ。ロトワングに追われて、上へ上へと逃げるマリア。フレーダーが駆けつけ、ロトワングを倒した。大寺院の入口で、フレーダーは父フレーダーセンと労働代表の手を握り、「頭脳と手は、心という仲介役がいなければ駄目なのです」と言うのだった。(東宝東和配給*1時間30分)

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映画レビュー

4.0マリア。

2017年8月8日
PCから投稿

興奮

この映画に登場するロボットはどうしてあれほど美しいのでしょう。
美というものがこの映画には詰まっていると思います。

テンポもいいし、展開もストーリーもSFも音楽も相当面白いですよ、これ。

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ハワイアン映画道の弟子