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解説

1930年代のアメリカの不況時代、貧しい黒人一家が歩んだ苦難の道を通して人間愛を描く。製作はロバート・B・ラドニッツ、監督は「ボクサー」のマーティン・リット、ウィリアム・H・アームストロングの同名小説から、黒人作家のロン・エルダーが脚本、撮影はジョン・A・アロンゾ、音楽はタジ・マハール、編集はシド・レヴィンが各々担当。出演はシシリー・タイソン、ポール・ウィンフィールド、ケヴィン・フックス、カーメン・マシューズ、タジ・マハール、ジェームズ・ベスト、イヴォンヌ・ジャレル、エリック・フックス、シルビア・クーンバ・ウィリアムス、ジャネット・マクラクラン、テディ・エアハート、トマス・N・フィリップスなど。

ストーリー

1930年代のアメリカ南部。不況の波がおしよせ産業は沈滞し、農村は疲弊していた。黒人の小作人ネイサン・モーガン(ポール・ウィンフィールド)は、妻レベッカ(シシリー・タイソン)、長男デビッド(ケヴィン・フックス)、次男アール(エリック・フックス)、長女ジョージー(イヴォンヌ・ジャレル)それに雑種の愛犬サルンダーと共に貧しい生活を送っていた。砂糖キビ栽培と黒糖作り、レベッカは白人のバートライト夫人(カーメン・マシューズ)から洗濯物を引き受けて生活のたしにしていた。一家の食料はネイサンが猟で得る獲物に頼る事が多かった。ある日、サウンダーが追いつめたアライグマをネイサンが射ち損じたために、晩の食事がぬきになったが、翌朝子供たちが眼を覚ますと食卓には肉が用意されていた。レベッカは不審に思い理由をたずねたが、彼ははっきり答えなかった。次の日の午後おそく、レベッカは子供たちを連れてネイサンが野球の試合に出るのを見物に行った。ネイサンは名投手で、彼が率いるチームは勝った。野球が終わると一家は親友アイク(タジ・マハール)と一緒に帰路についた。アイクは芸人はだしのブルース歌手で、ギターを弾きながら、皆を楽しませた。家に着くと、ヤング保安官(ジェームズ・ベスト)がやってきて、ネイサンを、薫製工場から肉を盗み出した疑いで逮捕した。この時サウンダーがネイサンの後を追い、保安官に射たれて重傷を負ったまま姿をかくしてしまった。ネイサンはやがて裁判にかけられ、有罪と決まり重労働による1年の刑に処せられる事になった。幾日かたって、自分で傷を治したサウンダーが帰ってきた。デビッドは、父に会うためにボートライト夫人の助けを得て保安官事務所をたずねたが、ヤング保安官は規則を楯に教えてくれない。だが、保安官がちょっと席を外した間にファイルを調べ、ネイサンがノーラン町に近いウィッシュボーン労刑キャンプに収容されている事を知った。長い旅を続けた後、デビッドとサウンダーはキャンプにたどり着いたが、会わせてはもらえなかった。途方にくれるデビッドを、黒人だけの学校の女教師カミール・ジョンソン(ジャネット・マクラクラン)が優しく迎えた。その後、デビッドは、有名な黒人の伝記や著書をカミールに教えてもらい、ある種の感動に襲われた。翌日、サウンダーと共に帰路についたデビッドはカミール先生から学校に来るように勧められた事を話した。歳月が流れ、突然ネイサンが家に帰ってきた。石切り場で働いていた時、ダイナマイトで負傷したため満期にならないうちに放免されたのだ。デビッドは、父親が不自由な体で戻ってきた時、入学をあきらめていたが、事情を知ったネイサンは快くそれを許可した。それから1週間後、デビッドは、母、弟妹、サウンダーに別れを告げて、父親と馬車に乗って旅立った。...

作品データ

原題 Sounder
製作年 1972年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス

提供:株式会社キネマ旬報社

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