劇場公開日 2011年6月11日

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「松ちゃんが描く、父と娘」さや侍 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5松ちゃんが描く、父と娘

2013年6月18日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

松本人志の映画監督第3作目。
刀を持たず鞘だけ持ち歩く“さや侍”とその娘を描いた時代劇。
「大日本人」と「しんぼる」は良くも悪くも松ちゃんのシュールな世界観が炸裂した作品だったが、本作は意外や意外の好編に仕上がっていた。

切腹を免れる為、さや侍が笑わない若君の前で披露する“三十日の業”は野見さんの頑張りに笑える。
父に呆れ果てているが、本当は父を信じている娘たえ。
そんな娘へ父が遺したラストの辞世の句には素直にホロリとさせられる。
同時に、松ちゃん自身が愛娘へ捧げた思いのように感じた。

野見さんは役者には出せない平凡っぽさが出ている。たえ役・熊田聖亜は達者な演技。

松ちゃんの監督作の中では一番好き。

近大