劇場公開日 2011年3月26日

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「青春残酷物語」わたしを離さないで 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5青春残酷物語

2012年12月30日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

日本生まれのイギリス人作家カズオ・イシグロの小説の映画化。
イギリスの田舎の世間から隔離された寄宿学校。キャシー、トミー、ルースは共に成長し、友情や愛を育むが、ある残酷な運命の為に生まれてきた事を知る…。

若い3人の男女の淡い恋物語で始まり、美しく儚い雰囲気は文芸映画の香り漂う。
そして、唐突に知らされる秘密。寄宿学校の若者たちは、臓器提供の為に生まれてきた特別な命だった。

映画は残酷な運命の物語より、3人の青春ラブストーリーの印象が強い。
人生を決められ、限られた命の中で、3人の心情が交錯する。時に亀裂が生じ、時に赦しを乞い…。
命の代用品として生まれながらも、感情を持った同じ普通の人間。
その姿に、命の重さが深く胸に突き刺さる。

キャリー・マリガン、キーラ・ナイトレイ、アンドリュー・ガーフィールド、光り輝く若い3人が繊細で透明感のある演技を披露。作品にリアリティを与えている。

近大