7つの贈り物 : 新作映画評論

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7つの贈り物

劇場公開日 2009年2月21日
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7つの贈り物 2月21日より丸の内ピカデリー1ほかにてロードショー

善き人が善き人を助けるというだけでは、ドラマに発見がなさすぎる

陽気で屈託のないウィル・スミスはどこに行ってしまったんだろう。最近の彼は、世のため人のために、深刻な顔で苦悩する役が多い。デビューの頃のように、調子の良い笑いで楽しくイージー・ゴーイングな気持ちにさせてくれるほうが、観客はよほど幸せになれるというのに。

「7つの贈り物」の彼もげっそりやつれて、見るからに苦しそうだ。国税庁職員のベンと名乗り、税金滞納者の調査という触れ込みで何人かの人間に接触していく。だがその言動には疑問点が多く……とまあ、監督は本来の目的を伏せてミステリアスな流れに持って行こうとしているのだが、ウィルが最初からシリアスに熱演しすぎるので、ミステリー効果はほとんどない。全身これ苦悩の塊といった彼を見れば、自分を犠牲にして人を救おうとしているのがすぐに読めてしまうからだ。しかも彼は、相手がいい人間でなければ救いたくないときている。イヤなヤツなんか助けてやるもんかって気持は分からないじゃないが、善き人が善き人を助けるというだけでは、ドラマに発見がなさすぎる。ウッディ・ハレルソンやロザリオ・ドーソンと心が触れ合うシーンはなかなか感動的なのだが、相手を審査するベンにひっかかるものを感じた。ベンが好きだというハブ・クラゲが泳ぎ回るシーンが素晴らしく美しい。だがこのクラゲには猛毒がある。ベンの美しい行為にも、本人が気づかない毒が潜んでいるのではと、思ったのだった。

森山京子

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