たみおのしあわせ : 新作映画評論

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新作映画評論

たみおのしあわせ たみおのしあわせ 7月19日よりシネスイッチ銀座ほかにてロードショー

カルトムービーの要素を持った、今年最大の問題作

画像1(C) 2007「たみおのしあわせ」フィルムパートナーズ

オダギリジョー×麻生久美子。「時効警察」ファンは、この顔合わせ&タイトルに決して惑わされてはいけない! 確かに、2人のほのぼのしたデートシーンには小ネタが飛び出し、ライブハウスのオーナー役では三木聡自身も顔を出す。だが、本作の監督は“熊本課長”こと岩松了。作・演出家としての彼は、観客を笑わそうとする以前に多くを語らない。つまり、各シーンの意図を観客に委ねており、そこに笑いが付随する仕掛けだ。そのため、登場人物全員が謎を抱えている(ようにみえる)。小林薫扮する屋根裏に住む男は新聞の三面記事に登場しそうだ(と思ったら、実際にいた!)し、唯一のフツウキャラにみえた麻生演じる婚約者すら、次第に不気味にみえてくる。それだけに、三木作品以上に、覚悟が必要な、観る人を選ぶ作品といえよう。

しかも、それだけではモノ足りなかったか、監督は一概に名作映画のパロディとはいえない、とんでもラストを用意(正直、試写室のイスからズリ落ちそうになった)。かといって、これを完全な失敗作と断言できないのも、本作のスゴさ。ここまで自我を通した監督には、ただならぬ潔さを感じるし、「時効」チームを始め、撮影現場の和やかな雰囲気が伝わってくる。とにかく、作り手の愛情に満ち溢れているのだ。次々に繰り出される、“なぜ、なに?の嵐”は次第にボディブローのように効き始め、結局また観てしまう……。これぞ、カルトムービーの要素を持った、今年最大の問題作だろう。

くれい響

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ABOUT THE MOVIE

  • たみおのしあわせ 画像2
  • たみおのしあわせ
  • 地味でオクテな青年・民男は、息子をどうしても結婚させたい父・伸男の強引な勧めでお見合いを繰り返していた。そんな彼の前に、ついに理想の女性・瞳が現われ……。人気ドラマ「時効警察」など俳優としても活躍する劇作家・岩松了がメガホンを取り、ダメ父子が織りなす結婚協奏曲をユーモラスに紡ぎだす。人生の一大イベントに向けて右往左往する民男と瞳をオダギリジョー&麻生久美子の「時効警察」コンビ、民男の父を原田芳雄が演じる。
  • 監督・脚本:
    岩松了
    製作総指揮:
    甲斐真樹、國實瑞惠
    撮影:
    山崎裕
    音楽:
    勝手にしやがれ
    出演:
    オダギリジョー、麻生久美子、原田芳雄、大竹しのぶ、小林薫、忌野清志郎、石田えり、冨士眞奈美
    2007年日本映画/1時間58分
    配給:
    スタイルジャム
  • 7月19日よりシネスイッチ銀座ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2007 「たみおのしあわせ」フィルムパートナーズ

たみおのしあわせ

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