ファクトリー・ガール : 新作映画評論

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新作映画評論

ファクトリー・ガール ファクトリー・ガール 4月19日より、シネマライズにてロードショー

ウォーホルの思想を体現したイーディという名の光を映し出す

画像1(c) 2006 Factory Girl, LLC

アンディ・ウォーホルの女神、ボブ・ディランの恋人、ボストン上流階級の娘、「ヴォーグ」の人気モデル、28歳で死んだドラッグ中毒者——そのどれもがイーディだ。が、イーディの真髄は、ウォーホルの「作品の表層が全て。裏側には何もない」という思想を実践し、自分自身が作品となったことにあるのではあるまいか。イーディの意味は、彼女を被写体にした写真と映像が表現する。イーディの本質は、彼女自身の言葉よりも第三者が彼女について語った言葉が捕らえているので、彼女の言葉は忘れられたが、カポーティの言葉やディランの曲は残っている。イーディという現象の中心は空洞で、それが反射する一瞬の激しい光こそがイーディなのだ。映画という突き詰めれば形を映し出す反射光である表現様式にとって、これほど魅惑的な題材はないだろう。

監督はデビュー作がポップ音楽界の有名人のドキュメンタリー映画だった人物。まずは、イーディとウォーホルとディランの三角関係という思いっきりゴシップ誌なネタを主軸に据える。そのうえで監督が試みたのは、65〜66年のニューヨーク限定の、アートとファッションとスキャンダルが渾然一体となって放った一瞬の燦めきを、ドキュメンタリー的に再現することだったと思われる。22歳のイーディがウォーホルと出会った65年、16歳のツイッギーがマリー・クアントと出会ってスウィンギング・ロンドンが花開いてゆく。あの時代だけの輝きはこうだったのかもしれない、そう思わせる瞬間がある。

平沢薫

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ABOUT THE MOVIE

  • ファクトリー・ガール 画像2
  • ファクトリー・ガール
  • 名家の令嬢として生まれ、アンディ・ウォーホルのミューズとして60年代を代表するポップアイコンとなったイーディ・セジウィック。彼女の28年の生涯を、現代のトレンドアイコンとして注目を浴びるシエナ・ミラー主演で映画化。アンディ・ウォーホルを「メメント」のガイ・ピアース、ウォーホルと同じくイーディに翻弄されるボブ・ディランを「ジャンパー」のヘイデン・クリステンセンが演じる。キュートな60年代ファッションも見所。
  • 原題:
    Factory Girl
    監督:
    ジョージ・ヒッケンルーパー
    脚本:
    キャプテン・モズナー
    製作:
    アーロン・リチャード・ゴルブ、ホリー・ウィーアズマ、キャプテン・モズナー
    撮影:
    マイケル・グレーディ
    出演:
    シエナ・ミラー、ガイ・ピアース、ヘイデン・クリステンセン、ジミー・ファロン、ミーナ・スバーリ、イレーナ・ダグラス、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ショーン・ハトシー
    2006年アメリカ映画/1時間31分
    配給:
    ファントム・フィルム、AMGエンタテンメント、エイベックス・エンタテインメント
  • 4月19日より、シネマライズにてロードショー
  • オフィシャルサイト

ファクトリー・ガール

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