「まあまあだった」摩天楼はバラ色に　古泉智浩さんの映画レビュー（感想・評価）

　主人公がすっごく資料を読み込んで分析している様子はいいのだけど、内容がざっくりしすぎてよく分からず、本当に有能かどうかよく分からない。おじさんの奥さんが、財界の大物に紹介してくれるのだけど、あの人たちが本当に信用するとも思えなくて、本当に出資するのなら何か他の見返りがあるのではないだろうか。買収の会議にカジュアルに現れて、我が物顔でみんなの前で美女とキスするような小僧で、彼を本気で好きであったおばさんもニコニコしていて、都合がよすぎる。おままごと会社か。

　社内の郵便配達をしながら、勝手に重役になっているのは面白い。80年代のセンスは最高にダサい。