スーパーフライ(1972)

劇場公開日:

解説

ハーレムに住む18人の黒人からの投資を製作費としてスタッフ・キャスト全て黒人の手によって作られたブラック・シネマ。製作はシグ・ショア、監督はゴードン・パークス・ジュニア、脚本はフィリップ・フィンティ、撮影はジェームズ・シグノレリ、音楽はソウル界の第1人者カーティス・メイフィールド、編集はボブ・ブラディが各々担当。出演はロン・オニール、カール・リー、シェイラ・フレイザー、ジュリアス・W・ハリス、チャールズ・マグレガー、ネート・アダムス、ポリー・ニールス、イボンヌ・デライン、特別出演カーティス・メイフィールドなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、ビスタビジョン。1972年作品。

1972年製作/93分/アメリカ
原題:Super Fly
配給:ワーナー
劇場公開日:1973年2月10日

ストーリー

大都会ニューヨークの片隅に、黒人たちの夢と怒りと悲しみをたたえたハーレムがある。ソウルフルなリズム&ブルースが流れ、麻薬、売春、殺し、ありとあらゆる悪がうごめいている。その中でグッといかす車に乗り、コカイン売買の組織を持っているダテ男、通称“牧師”(ロン・オニール)と呼ばれる男は、金にも女にも不自由しないスーパーな男だが、いつもハーレムを抜けだして自由な天地を夢みていた。恋人ジョージア(シェイラ・フレイザー)は金など無くても--というが、文無しで出ていっても先は見えている。一生作業員で終わるか逆戻りだ。彼は自由を買う金を作るため、親友のエディ(カール・リー)と共に、これまで稼いだ金を資本にヤクを買い、一挙に売りさばこうとする。事実、彼らの組織をもってすればできないことではない。人は彼らをスーパーフライと呼ぶ。早速2人は、今は廃業してレストランの主人におさまっているが、彼をここまでにしてくれたハーレムの顔役スキャター(ジュリアス・W・ハリス)にコカインを頼んだ。だが取引の日、仲間のフレディ(チャールズ・マグレガー)が、女房に手をだした男を半殺しの目に合わせたことから警察に捕まり、取引のことをはいてしまった。その夜、牧師とエディは警察に捕まってしまったが警部は意外なことをいった。「スキャターに変わって今後は俺たちと取引だ。キロ1万」。黒幕は、廃業したスキャター寄り、伸び盛りの彼らの組織を販売ルートに使うことを狙っていたのだ。エディは大喜びだったが牧師はこのままでは足抜けすることができなくなってしまう。そんなとき、スキャターがやってきて、使い道のなくなった自分を殺そうとしている、俺はヤツを知りすぎた。という。そして牧師に、黒幕の名前、住所などを詳しく書いたメモと写真を渡し帰った。だがスキャターは帰り道、殺されてしまった。彼の死は牧師の未来を暗示していた。エディを説得しようとしたが、思う存分甘い汁を吸えるこのチャンスを逃そうとしなかった。たとえ親友を裏切ってでも。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5メローなソウル・ミュージックって良く言っていた。 音楽と薬は別物だ...

2023年9月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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マサシ

2.5"Pimpmobile"

2021年5月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

興奮

まるで「セルピコ」に出て来る汚職警官たちを元締めにヤクの売人から足を洗おうとする一人の黒人、予定調和に進む物語と危機迫る何かもなく無難に一件落着と呆気ないラストシーン。

目を引くのは主人公の愛車であるキャデラック・エルドラドの厳ついツラ構え、あれじゃ派手なカーチェイスも撮れない元祖ギャングスターの象徴。

単純な物語でありながら人物の背景が複雑というか、誰が誰やら認知するまでに多少の時間が。

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万年 東一
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