地獄の決死隊

劇場公開日:

解説

ルネ・アバールの原作をミシェル・オーディアールがルネ・アバールとドニス・ド・ラ・パテリエールの協力を得て脚色し、ドキュメンタリー作家の経歴を持つドニス・ド・ラ・パテリエールが製作・監督した戦争映画で、六一年度フランス・シネマ大賞、六二年度ビクトワール賞を受賞した。撮影はマルセル・グリニョン、音楽はジョルジュ・ガルヴァランツが担当。出演は「フランス式十戒」のリノ・ヴァンチュラ、「飛べ!フェニックス」のハーディ・クリューガー、「アイドルを探せ」のシャルル・アズナヴールほか。黒白、ディアリスコープ。

1962年製作/フランス
原題:Un Taxi Pour Tobrouk
配給:タイヘイフィルム
劇場公開日:1966年10月18日

ストーリー

一九四二年八月のある日の夜中のことである。北アフリカ戦線のフランス小隊がトブルクにあるドイツ軍の集結地点に突入、敵を壊滅させたが、夜空をこがす大火焔にさらされて殆ど全滅した。命からがら生きのびたのは、フランス自由軍第一師団所属のテオ伍長(L・バンチュラ)のほか、医師サミュエル(C・アズナブール)、脱獄囚パオロ、フランソワの三人の志願兵だけであった。夜が明けると、彼らは灼熱の太陽の下の砂漠の真中にいた。そしてトブルクの南七百キロの地点エル・アラメインを目ざしたが食料も飲料水も乏しく疲れ果てた。そなある日、熱砂の上にまあたらしいタイヤの跡を見つけ、追跡した。それはトブルク南方地域の偵察に来ていたドイツ軍のトラックであった。彼らはその夕暮れ一斉射撃をかけて、フォン・シュテーゲル大尉(H・クルーガー)を捕虜にした。こうして四人の自由フランス軍の志願兵と一人のドイツ軍士官との奇妙な、また危険な旅が始まった。最初彼らはお互いに敵意を抱き、にらみあっていた。しかし大尉はフランス語も話し、砂漠の地理に詳しく、この死地から脱出するためには、協力しあうほかなかった。そして彼らは心から協力するようになり、数々の危機を脱出した。彼らには敵味方を超えた友愛が芽生え、やっとのことで連合軍の最前線に辿りついた。しかし遠くにシュテーゲルのドイツ軍服を認め、彼らをドイツ軍と感違いした。連合軍の戦車に、攻撃され、テオを残して皆死んでしまった。今や凱旋門を連合軍の勝利の行進が通っていた。テオはそれをみながら戦争の非情さに怒りを感じるのだった。

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