海底二万哩

劇場公開日:

解説

ウオルト・ディズニーによるシネマスコープ劇映画の第1作。原 作はフランスの空想科学小説家ジュール・ヴェルヌの代表作で、1916年に、ユニバーサルで無声映画として映画化されたことがある。脚色はアール・フェルトンが担当し、物語には現代に相応しいように種々手を加えている。撮影は「ケイン号の叛乱」のフランツ・プレイナー、音楽は「砂漠は生きている」のポール・スミス。監督は「恐怖の土曜日」のリチャード・フライシャーである。主な出演者は「スタア誕生(1954)」のジェイムス・メイスン、「星のない男」のカーク・ダグラス、「我が心に君深く」に出演したニュー・ヨーク劇壇の名優ポール・ルーカス、「ローレンの反撃」のピータ・ローレ、ロバート・J・ウィルク、カールトン・ヤングなど。1954年度アカデミー特殊技術賞と色彩美術賞を受けたテクニカラー、1954年作品。

1954年製作/127分/アメリカ
原題:20,000 Leagues under the Sea
配給:大映洋画部
劇場公開日:1955年12月23日

ストーリー

1866年から68年、世界各地の海で怪事件が次々と起った。航行中 の船が、怪物に襲われ沈没する。米国政府は調査艦の派遣を決定し、海洋学者アロナクス教授(ポール・ルーカス)と助手コンセイユ(ピータ・ローレ)も調査団に加わった。また銛(もり)打ちの名手ネッド(カーク・ダグラス)も、怪物を仕止めんと乗艦していた。3カ月の調査が続いたが、怪物は現われなかった。一同が帰国を決意した夜、艦は怪物の体当りで沈没した。博士、コンセイユ、ネッドの3人は漂流の末、巨大な潜水艦に辿りついた。怪物の正体はこれだった。怪潜水艦の囚人となった3人は海底の旅はこうして始まった。艦長の名はネモ(ジェイムス・メイスン)、艦の名はノーチラスといった。乗組員の食事はすべて海の産物だった。或る時、3人は海底散歩に招待された。沈没船の財宝に、ネモは目もくれない。彼は電気銃でフカを1発で仕止めた。海底の旅は続いた。ノーチラスは突然浮上し、ネモは博士を或る島に案内した。大勢の囚人が苦しい労役に服していた。国の権力に逆らった奴隷達は昔のネモの姿でもあったのだ。地上の権力へのネモの憎しみ、その理由が博士にも理解出来た。その夜、艦は島を出帆し、火薬船を撃沈した。艦は根拠地へ向った。脱出の機会を覗うネッドは、指令室の海図を盗み見て、根拠地の位置を書いた紙片を瓶に封入し、海中に投じた。根拠地への途中、艦は座礁した。上陸を許されたネッドは、孤島に上陸し脱出をはかったが、島には喰人種がいた。逃げるネッドを追って、原住民は艦に来襲した。ネモは艦に電流を流して撃退した。その夜、1隻の戦艦がノーチラスを発見し砲火をあびせたので、艦は浸水、沈下した。苦斗数分、やっと機能を取り戻したが、次の危険が待っていた。大イカとの戦いでネモは、イカの脚に巻かれて危くなったが、ネッドは銛でイカを倒してネモを救った。艦は根拠地へ着いたが、島は各国軍隊によって包囲されていた。ネモは島の動力の秘密が知れるのを恐れ、単身島を爆破せんと上陸したが、全身に重傷を負った。ノーチラスは再び海へ出た。自分の命が長くないことを悟ったネモは、艦を沈める決心をした。博士等3人が艦を脱出した時、島はキノコ型の噴煙をあげて爆発した。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第27回 アカデミー賞(1955年)

受賞

美術賞(カラー)  
特殊効果賞  

ノミネート

編集賞 エルモ・ウィリアムズ
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映画レビュー

3.5平和を求めるネモ艦長

2022年10月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

興奮

知的

難しい

ディズニープラスで久々に鑑賞。
1950年代の映画とは思えない映像美で、CGなしでも神秘的な水中シーンを撮影できたことに驚きました。また、巨大イカと戦うシーンは今のアクション映画に負けないスリリングなものとなっていました。

ネモ艦長の言動や行動から、善人でもあり悪人でもある科学者のように捉えました。彼は戦争を繰り返す地上の人間を恨んでおり、自身が開発したノーチラス号で彼らを排除していました。地上人からすれば彼は悪者のように感じますが、ネモ艦長の視点から見ると争いのない平和な世界を望んでいるのではないかと考えました。

ちなみに、東京ディズニーシーには本作をベースにした同名のアトラクションが存在します。ここでは、小型潜水艦に乗って未知なる深海を探検します。水中農園や巨大イカの襲来など、映画のシーンを連想させる場面が多いので、鑑賞後に乗ってみると新たな発見があるかもしれません。
気になった方は是非乗ってみてください。

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Ken@

2.5フラベリーナオキュリーナ

2021年9月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ディズニープラスで視聴してカラーだったし、2011年と書いてあったから最近なのかなと思ったけど、ここには1955?!と書いてある。リメイクしたのかな?にしてもノーチラスやダイオウイカのシーンはGCなしでもクオリティが高い。

題名にあるように海底がひたすら出てくるのかと思いきや、結構水上や陸上のシーンが多かった。
それに深海の怪物や冒険がメインなのかと思いきや、艦長の悲惨な過去、人間の愚かさ、憎しみと怒りで支配される艦長の姿やそれに感化される教授などヒューマンドラマの要素が強かった。

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キノ

4.0The sea is everything. 気合いの入ったディズニーの実写映画

2021年6月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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アキ爺

4.0海底に眠った人類の未来

2021年3月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

興奮

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近大
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