座頭市牢破り

劇場公開日:

解説

子母沢寛の原作を、「花を喰う蟲」の中島丈博、新人の松本孝二と猿若清方の三人が共同で脚色にあたり、「にせ刑事」の山本薩夫が監督した“座頭市”シリーズ第十六作目。撮影は「ある殺し屋」の宮川一夫で、勝プロ第一回作品である。

1967年製作/95分/日本
原題:The Blind Swordsman's Rescue
配給:大映
劇場公開日:1967年8月12日

ストーリー

一宿一飯の恩義から富蔵親分の使いに立った座頭市は、相手の朝五郎親分の気っぷのいい態度に難題をまとめることができたのだが、朝五郎を追い落す機会だと、もめごとが起るのを待っていた富蔵の反感を買った。おまけに市が、百姓を大切にする朝五郎に惚れて頼まれもしないのにインチキ賭博の人質にとられていた百姓を富蔵の手から助け出したことから、頭にきた富蔵は子分の貞松や仁三郎らに市を襲わせた。彼らが市の居合にかなうはずもなかった。市はその夜、千葉周作直伝の腕を持ちながら、国の大本は農にありと剣を捨てて土地の百姓たちと農業に励む大原秋穂を知った。大原は剣の道は虚しいと、暗に市をさとした。しかし翌日、再び市を狙う富蔵たちに、市は手向わずにはおれなかった。富蔵を斬った市は再び旅に出た。アンマ仲間に入って安らかな日々を得たいと願った市だったが、成金にへつらう盲人の世界もいやらしいものだった。そんなある日、市の前に仁三郎が現われ、関八州出役の須賀から十手を預った朝五郎が百姓を痛めつけ、仁三郎の恋人志乃を須賀の妾にされたと語った。朝五郎の人柄を知る市は耳をかさなかった。ところが数カ月後、市は女郎屋で会った志乃から彼の言葉が正しかったことを知った。百姓をたぶらかし一揆を企てたとの理由で大原が縛についているとも知った市は、急ぎ村に戻った。村は荒れはて、須賀や新興商人の山源と結託した朝五郎一家に、百姓たちは惨めな生活をしていた。朝五郎を信頼していた市にとって、これは意外なことだった。そんな市を朝五郎はせせら笑っていた。市は大原を助けようと朝五郎一家に殴り込んだが、一足ちがいに大原は江戸に送られた。その後を追った市は峠で一行に追いつき、須賀や朝五郎らと悽惨な闘いをまじえ、彼らを倒して峠を一面の血の海に染めた。市は大原を助けることができたものの、朝五郎に裏切られた。彼の心は、何か虚しく、またひとり、何処ともなく旅だっていくのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0顔と心

2023年9月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

軽い気持ちで見始めたら、めちゃくちゃ重たい一発を食らわされました。
もうショットがいちいちやばいし、ユーモアやエロスを交えつつも、本質を突いた重たいテーマによって貫かれている。90分とは思えない程、内容の詰まった素晴らしい作品でした。

特に人物を中心に据える宮川一夫のカメラ、山本薩夫の行き届いた人物描写に息を呑みました。
折檻をする西村晃の妙に白い顔、後に再会した時には顔の白粉を落としているお忍。
「人は見た目ではなく、心」と言う市とは裏腹に、眉のない朝五郎の妻、ニヤけ面の盲人たち、額に大きな傷の親方、農民たち、お代官、子分たち…画面に映る者達の顔はその人の社会的身分や人柄を克明に物語っていました。

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抹茶

4.0なんと山本薩夫!!

2021年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

3.5誰かが居なければ理想は実現出来ぬ

2021年6月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

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近大
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